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3話 夢と希望の王都ラクアーレ その1
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「フェリ、少しいいか?」
「どうしたの、父さん?」
「フェリ、お前さえ良ければ……王都に行くという手があると思うぞ?」
「えっ、父さん……?」
私が帰郷してから数日後……父さんからそんなことを言われた。私は実家の鍛冶屋を行えるだけの技術はないし、新しい就職先をどうしようかと考えていた時でもある。
父さんから出たのはヴァンドル王国の王都ラクアーレという名前だ。クレルモン公爵領の西に位置し、ここからだと馬車を飛ばしても1週間はかかる距離にある。
「その様子だとまだ知らないようだな。なんでも、王都ラクアーレの王宮で錬金術師を募集しているらしい」
「ええっ! そうなの……!?」
また、なんともタイミングが良いと言うかなんというか……。いえ、そうでもないのかもしれないわね。クレルモン公爵は1年以上前から錬金術師を集めて薬品の供給手段の確保を事業として行っていたわけだし。
ヴァンドル王国そのものが錬金術師を募集していたとしても、何ら不自然ではない。
「王都ラクアーレの王宮か。錬金術師の募集があるんだ……そっか」
「どうだ? 興味が出て来たんじゃないか?」
「そうね……確かに」
錬金術師としてやっていくには、相応の設備が絶対に必要になる。クレルモン公爵のところで働いていた給料で買い揃えることも出来なくはないけど……材料の調達も考えると、一人でやっていくのは難しい。
そうなるとやはり、募集しているところに雇われるのが理想的だった。クレルモン公爵は解雇を一方的にして、最低限の荷物以外は全て没収したからね。本当に酷いと思う。流石に王宮ならそんなことはしないだろうし。合格できるかは別として。
「父さん、許してもらえるなら……試験を受けに行ってもいいかな? まあ、厳しい試験だろうし受かるとは思えないけどさ」
クレルモン公爵に言わせれば、私の代わりなんて幾らでも居るみたいだった。エルレイン師匠は才能があると言ってくれていたけれど、多分、お世辞が入っていたのだと思う。
「いや、分からんぞ。意外と受かるかもしれんし……それに、王子様なんかに会えるかもな。錬金術師の募集をしているのが、フレッド・ヴァンドル王子殿下らしい。つまりは募集に関しての責任者をしているということだな。」
「フレッド王子殿下……?」
「ふふふ、やる気がさらに出て来たんじゃないのか?」
「も、もう! どういう意味よ……!」
父さんにからかわれて声を荒げてしまったけれど、確かに私は動揺していた。なぜなら、私は昔、フレッド王子殿下に助けてもらったことがあるからだ。向こうは完全に忘れてしまっていると思うけど、私にとっては大切な思い出になっている。
まあ、子供の時の話なので初恋……と呼べるかは不明だけれど、ある意味ではそれに近かったのかもしれない。そういえば、あの時はろくにお礼も出来なかった。そういうこともあって、可能であるならばもう一度会いたいという気持ちは強かった。
まさか、フレッド王子殿下が今回の錬金術募集の責任者をしているなんて凄い偶然だわ……。
「どうしたの、父さん?」
「フェリ、お前さえ良ければ……王都に行くという手があると思うぞ?」
「えっ、父さん……?」
私が帰郷してから数日後……父さんからそんなことを言われた。私は実家の鍛冶屋を行えるだけの技術はないし、新しい就職先をどうしようかと考えていた時でもある。
父さんから出たのはヴァンドル王国の王都ラクアーレという名前だ。クレルモン公爵領の西に位置し、ここからだと馬車を飛ばしても1週間はかかる距離にある。
「その様子だとまだ知らないようだな。なんでも、王都ラクアーレの王宮で錬金術師を募集しているらしい」
「ええっ! そうなの……!?」
また、なんともタイミングが良いと言うかなんというか……。いえ、そうでもないのかもしれないわね。クレルモン公爵は1年以上前から錬金術師を集めて薬品の供給手段の確保を事業として行っていたわけだし。
ヴァンドル王国そのものが錬金術師を募集していたとしても、何ら不自然ではない。
「王都ラクアーレの王宮か。錬金術師の募集があるんだ……そっか」
「どうだ? 興味が出て来たんじゃないか?」
「そうね……確かに」
錬金術師としてやっていくには、相応の設備が絶対に必要になる。クレルモン公爵のところで働いていた給料で買い揃えることも出来なくはないけど……材料の調達も考えると、一人でやっていくのは難しい。
そうなるとやはり、募集しているところに雇われるのが理想的だった。クレルモン公爵は解雇を一方的にして、最低限の荷物以外は全て没収したからね。本当に酷いと思う。流石に王宮ならそんなことはしないだろうし。合格できるかは別として。
「父さん、許してもらえるなら……試験を受けに行ってもいいかな? まあ、厳しい試験だろうし受かるとは思えないけどさ」
クレルモン公爵に言わせれば、私の代わりなんて幾らでも居るみたいだった。エルレイン師匠は才能があると言ってくれていたけれど、多分、お世辞が入っていたのだと思う。
「いや、分からんぞ。意外と受かるかもしれんし……それに、王子様なんかに会えるかもな。錬金術師の募集をしているのが、フレッド・ヴァンドル王子殿下らしい。つまりは募集に関しての責任者をしているということだな。」
「フレッド王子殿下……?」
「ふふふ、やる気がさらに出て来たんじゃないのか?」
「も、もう! どういう意味よ……!」
父さんにからかわれて声を荒げてしまったけれど、確かに私は動揺していた。なぜなら、私は昔、フレッド王子殿下に助けてもらったことがあるからだ。向こうは完全に忘れてしまっていると思うけど、私にとっては大切な思い出になっている。
まあ、子供の時の話なので初恋……と呼べるかは不明だけれど、ある意味ではそれに近かったのかもしれない。そういえば、あの時はろくにお礼も出来なかった。そういうこともあって、可能であるならばもう一度会いたいという気持ちは強かった。
まさか、フレッド王子殿下が今回の錬金術募集の責任者をしているなんて凄い偶然だわ……。
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