どう見ても貴方はもう一人の幼馴染が好きなので別れてください

ルイス

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9話 クローヴィスとの鉢合わせ その2

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「レレイ! ああ、良かった! 探してたんだよ……!」

「クローヴィス……! どうしてこんなところに……」


 クローヴィスと予期せぬ場所で出会ったことに私は驚きを隠せなかった。いえ、予期せぬというほどではないにしても……嫌な人と出会ってしまった。しかも、ラインハルト様と遊戯を楽しんでいたところで……。


 私を発見したクローヴィスは、ラインハルト様を無視するように私に話しかけていた。流石に失礼な気もするけれど……。


「君を探していたんだよ、決まっているだろう?」

「いえ、探していたと言われても、困るんだけど……」

「えっ? どうしてだい?」


 クローヴィスは私の現在の気持ちにまったく気付いていないようだった。私との関係性は今は無関係でしかないはずなのに……まあ、幼馴染という絆は消えないのだけれど。それ以前に、本当にラインハルト様に気付いていない様子だった。

「ラインハルト様、申し訳ありません。急にこんなことになってしまって……」

「いえ、私のことはお気になさらずに。ところで、そちらの方は……」

「は、はい……私の幼馴染で、伯爵家の子息であるクローヴィス・タイラーです」

「やはりそうでしたか。私はラインハルト・グローリーと申します。よろしくお願いいたします」


 と、クローヴィスに丁寧に頭を下げるラインハルト様。その挨拶を見ても、クローヴィスは茫然としていた。流石に挨拶くらいすぐに返しなさいよね……!

「クローヴィス……ラインハルト公爵令息様よ!」

「あ、ああ……クローヴィス・タイラーと申します。以後、お見知りおきを……!」

「はい、よろしくお願いします。クローヴィス殿」


 私に言われ、慌ててクローヴィスはラインハルト様に挨拶をした。これは伯爵令息として失格な気がする……ラインハルト様は気にしている素振りを見せていないけれど、普通の上位貴族の方々なら怒号が飛んできてもおかしくないし。

「でも……なんで、レレイがラインハルト様と一緒に居るんだ? どういうことだい……?」

「はあ? そんなのあなたには関係ないでしょ?」

「いや、関係あるじゃないか……! 僕たちは幼馴染で元婚約者同士なんだし……」

「えっ……?」

「これは……」


 私もラインハルト様も思わず顔を見合わせてしまった。何かがおかしい……いえ、正確にはクローヴィスの思考回路がおかしいという意味だけれど。なんだか、ラインハルト様にとって、とても失礼なことが起きようとしていた……。

 このままラインハルト様の手を取って、遊技場から走り去った方が良かったかもしれないわね。
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