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32話 アミーナ・ファルス伯爵令嬢の逆襲 その1
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(リグリット視点)
私は現在、アミーナ・ファルス伯爵令嬢と一緒に居る。二人きりではない……向こうはこちら以上の護衛が付いていた。軟禁された経験からか、警戒心を強く持っているのだろう。
「リグリット、本日は大切な話があるの……わざわざ、あなたの部屋に来た理由、分かるかしら?」
「分かるわけがないだろ? なんだ……今頃、恨み言を言うつもりか? 慰謝料については大幅に減額されることで決まりそうじゃないか」
母上や父上がファルス伯爵家に提示した法外な慰謝料……それは議会に掛けられることになった。まだ、判決は出ていないが激減することは間違いないだろう。ファルス家は没落の危険がなくなったわけだ。今更、アミーナが怒ることはないように思えるが……一体、どういうつもりで私のところに来たのか。
母上は内容も伝えずに現れたアミーナに驚いているようだったが、特に拒むことはしなかったのだ。母上は本質的には悪人だと思うが、出来る限り感情で動くことは避けている印象がある。アミーナを通したのも拒否することで、バークス公爵家に変な噂が流れるのを避けたのだろう。
特に今はデリケートな時期だからな……。そういえば、以前に他の貴族が言っていたな。エメラダ夫人は必要悪なのだと。その時は深く考えてはいなかったが……今にして思うと良く分かる言葉だ。
「それで、アミーナ? 何の用だ?」
「私、子供が出来たみたいなの……時期から言って、あなたとの子に間違いないわ」
「な、なんだと……!?」
「以前にあなたは、子供が出来たとしてもランカスター家から養育費を貰うと言っていたわよね? それは不可能になったし……養育費はあなたから請求させてもらうわ」
「ま、待てアミーナ……何を言ってるんだ……?」
何かの冗談のつもりか……? いや、この目は嘘を言っている目ではない。彼女とは幼馴染だったわけだから、そこについては良く分かっているのだ。しかし、私との子供だと……! バカな……こんな、タイミングで……!
「あなただけ、遠方に飛ばされて許されるなんて思わないでね? 私の家系はそんなに悪いことはしていないのに、凄まじい噂を流されたんだから……私も傷物令嬢になってしまうんだし。私達の可愛い子供が一生幸せに過ごせる分を請求させてもらうわね?」
「あ、アミーナ……お前……!」
「絶対に払ってもらいますからね? 断ったらどうなるかくらい……分かるわよね?」
この為か……私が逆上して手を出させないようにするために、彼女は護衛の数を増やしていたわけだ。いや、例え二人きりであったとしても、この状況で殴ってしまえばバークス公爵家は終わってしまうかもしれない。くそう、どうしたらいいんだ? そうだ、母上……母上に相談しなければ……!
私は現在、アミーナ・ファルス伯爵令嬢と一緒に居る。二人きりではない……向こうはこちら以上の護衛が付いていた。軟禁された経験からか、警戒心を強く持っているのだろう。
「リグリット、本日は大切な話があるの……わざわざ、あなたの部屋に来た理由、分かるかしら?」
「分かるわけがないだろ? なんだ……今頃、恨み言を言うつもりか? 慰謝料については大幅に減額されることで決まりそうじゃないか」
母上や父上がファルス伯爵家に提示した法外な慰謝料……それは議会に掛けられることになった。まだ、判決は出ていないが激減することは間違いないだろう。ファルス家は没落の危険がなくなったわけだ。今更、アミーナが怒ることはないように思えるが……一体、どういうつもりで私のところに来たのか。
母上は内容も伝えずに現れたアミーナに驚いているようだったが、特に拒むことはしなかったのだ。母上は本質的には悪人だと思うが、出来る限り感情で動くことは避けている印象がある。アミーナを通したのも拒否することで、バークス公爵家に変な噂が流れるのを避けたのだろう。
特に今はデリケートな時期だからな……。そういえば、以前に他の貴族が言っていたな。エメラダ夫人は必要悪なのだと。その時は深く考えてはいなかったが……今にして思うと良く分かる言葉だ。
「それで、アミーナ? 何の用だ?」
「私、子供が出来たみたいなの……時期から言って、あなたとの子に間違いないわ」
「な、なんだと……!?」
「以前にあなたは、子供が出来たとしてもランカスター家から養育費を貰うと言っていたわよね? それは不可能になったし……養育費はあなたから請求させてもらうわ」
「ま、待てアミーナ……何を言ってるんだ……?」
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