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15話 天使教の正体は?
しおりを挟む3人に秘密を話した数日後、学園長に呼ばれて学園長室に行くとハンライ学園長が。
「リュウト様および立ててすみません。陛下がどうしても話したい事があるので王城に来て欲しいそうです。馬車を用意してあるので今から私と一緒に行ってください」
陛下が大事な話があると聞き、ハンライ学園長の用意した馬車に乗り、王城に向かった。
王城に着くと、サバン執事が出迎えてくれて直ぐに王族の私的な応接間に案内された。
応接間に入ると陛下が臣下の姿勢で片膝を付き。
「我らの主である龍神王様を呼びつけて申し訳ございません。今の立場上お許しください」
陛下の態度と言葉に驚いてしまい、慌てて。
「陛下、止めて下さい! 今までの様に接してください、お願いです」
「分かりました。誰も居ない時だけはリュウト様と呼、公の場では国王として接する事をお許しください」
リュウトは溜息をつき。
「フゥー! ・・・・・・分かりました。そうして下さい」
陛下は、天使教の事を話して500年前位にナチラス地方に天使教が現れて、その地を武力で統一して国名をナチラス聖国として。
その後に王国にも教会を建てる許可を願い出て、その当時の王国は龍神教会が全部でしたが、宗教の自由を建て前にしていた為に、許したそうだ。
その後に天使教会が魔法や能力を授け始めて、それ迄は生活魔法しか使えなかった国民に天使教会の巫女が攻撃魔法を授け始めたらしい。
攻撃魔法を授かった者は、天使教会の聖騎士に取り立てられて高い給料をもらえるようになり。
王国も魔法騎士団を作り攻撃魔法を使える者を高給で雇い、その中でも優秀な騎士は騎士爵を与えて貴族にしたのだ。
それ迄は、龍神教の信徒だった人たちも、天使教の信徒に成ると色んな能力を授かると思い。
天使教に鞍替えして国民の大多数が天使教の信徒に成り、龍神教会は寂れて今に至っていると話したのです。
最近、与えられた職業に馴染めない国民が増えて生活に困窮し、犯罪者や自殺者が増えて天使教の授ける職業に疑問を持ち始めていた所だと言い。
「この間、ナナファ―ナからリュウト様が正しい職業や魔法の能力が分かると聞き、お呼びした次第です」
「僕も、成人の儀から天使教のやる事に疑問を持っていたが、誰にも言えないので悩んでいました」
ハンライ学園長が遠慮気味に。
「信用出来る、騎士を呼んでリュウト様に鑑定して貰ってはどうでしょうか?」
「それなら、サバン、近衛騎士団長のサスガイを呼びなさい。彼も龍人族の子孫で信用出来るから」
暫くして、サバン執事がサスガイ騎士団長を連れて来て、サバン執事に聞いたのか陛下よりリュウトに臣下の礼をして。
「近衛騎士団長のサスガイ・ライサンです。
龍神王のリュウト様に拝謁出来て光栄です」
リュウトは此の立場に慣れなくてはと思い。
「初めて会うがリュウト・プテラノだ。早速だが、君が天使教会で授かった魔法の属性と職業を教えてくれるか」
「はい、魔力は300,能力は4、魔法は水の属性で職業は剣士です」
僕が鑑定してみると。
近衛騎士団長
サスガイ・ライサン
年齢、35歳
種族、人族
魔力、500
能力、 6
雷、水の属性、
職業、剣聖
やはり、今度はすべてが天使教の授けたのと違っていたのだ。
リュウトは考えて、もしかしたなら16歳の時には魔力は300,能力は400、能力は4だったが経験を積むと魔力、能力は上がると思ったのだ。
見たステータスを紙に書いてサスガイに渡して窓を開けて。
「悪天候の時の雷を想像し、掌から雷が出る想像して窓の外に向かって。その近くの木に掌から雷を放ってご覧」
サスガイが言われた通りにするとなんと!
掌から雷が発生して「バリ、バリ」と音を立てて雷が木に当たり木が折れ曲がったのだ。
それを見て、見た事の無い雷魔法にショックを受けて本人は腰を抜かして尻もちを付き。
見ていた陛下を始め皆が青ざめて驚いたのでした。
ショックから立ち直ると本人のサスガイが。
「し、信じられません!!・・・・自分がこんな魔法を使えるとは・・・・・・もしかして、リュウト様が此の魔法を授けてくれたのですか?」
「僕が授けたのでは無くて、元々サスガイが持っていた才能だよ。天使教会は、どうやら敵に成ると危険な魔法を使われないように故意に伝えない様にしていたと思われます」
陛下も頷き。
「リュウト様の言う通りだと思います。此れで天使教が此の王国を思いのままにしようとする魂胆が見えて来ました」
その日は、陛下が影の者を使って天使教を調べる事に成り散会したのだ。
屋敷に戻ると、用意された夕食を食べて自分の部屋に入り、此れから先の事を考えていたが、何故か急に睡魔に襲われてベッドに入り眠ってしまったのだ
その晩に夢をみて、夢は此の大陸が見た事も無い魔獣や魔物が溢れて人族、エルフ族、獣人族が魔獣と戦う姿が前世のテレビの早送りのように見えたのだ。
目を覚ましてベッドに起き上り。
夢は予知夢だと感じ、自分が龍神王として力を授けられて此の世界に送り込まれたのは。
此の世界を今は分からないが、何か邪悪な者から救う為なのかもしれないと思った。
しかし、今の自分には、夢でみた魔獣や魔物と戦う力は無く、前世では普通の研究生だった人間の自分は、戦争を止める事など無理で此のまま逃げ出して誰もいない山奥でのんびり暮らしたい気分だった。
だが、あの予知夢のような事が現実に起きたなら、世界が滅びるので山奥に逃げても無駄だと思い返し。此の世界で出会った母親のマリシャーヌ、ナナファ―ナ、ダンライ、サヨナァなどを思い。
前世で一度死んだ身だからと開き直り、本来の気楽な性格でやる事をやってみようと思ったのだ。
まずは、信頼出来る配下を作ろうと思い、身近にいる孤児院を卒業する、サスハとサイゾィにベレー帽特殊隊長ジャンクと隊員たちに執事のハンドイを訓練して強くしようと思ったのだ。
次の日は学園の休みの日なので、ゆっくり起きて食堂に行くとハンドイがいて。
「リュウト様、おはようございます。今日は学園が休みなので何か用事はありませんか」
ハンドイのステータスを確認していない事に気が付き鑑定してみると。
ハンドイ・ラガーゾイ
年齢、 20歳
種族、人族、男性
魔力、300
能力、 4
風、影の属性
職業、影の支配人
何と職業が影の支配人で驚いたのだ。
前世の経験から考えると、ハンドイは諜報活動をする部門の最高責任者に最適だと思い。
相手の情報収集は大事で、勝敗を決めると聞いた事も有るのでリュウトはいざと言う時の為に騎士爵の配下を少数精鋭主義で諜報部と特殊部隊を作り。訓練して能力を上げさそうと思ったのだ。
並行して、自分と仲間の能力を上げなくては、と思ったのである。
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