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26話 国王の襲撃を防ぐ為に2
しおりを挟む今日は、王城でゾンダイ公爵と天使教会が王族の殺害を企ている事に対する協議が行われるのだ。
今回は、信頼出来る龍神族の子孫が沢山集まると聞いているので僕は楽しみにしていた。
集まったのは半分くらいが合った事のある知っている人たちで、初めての人は20人位で全員が冒険者だった。
リュウトは、何故か一段高い席に座らさせてる。
司会は、宰相のランキン公爵がして最初に。
「龍神教会の司祭長ザガント・ガリラヤ様から重大な報告があります。司祭長お願いします」
「龍神教の司祭長のサガントです。知っている方もおると思いますが、我らが主様であられる龍神王様が2千年以上の時を経て再びこの世界に現れました。16年前に私共にラブシャーヌ創造の女神様からお告げがあり、赤子の龍神王様を託され一度捨て子にして拾った方に育ててもらうように言われました。幸い良い女性に拾われてその女性の子供として育ち今年成人しました。いま上段の椅子にいる方が、我らの主様であられるリュウト・プテラノ龍神王様です。リュウト・プテラノ龍神王様ご挨拶をお願いします」
リュウトは、前もって挨拶をするなど聞いていないので動揺したが、持ち前の気楽な気持ちで何とかなるさ思い。
「僕が龍神王のリュウト・プテラノです。宜しく。初めに言っておきますが僕は堅苦しい事が大嫌いで僕を敬うような態度で接する事を禁じます。普通に接してくれるように願いします。僕からは以上です」
挨拶とは程遠い言葉に会場の人たちは驚きシーンとしたが冒険者の女性が。
「アッハハー! リュウト龍人王様は面白い。威張り散らしていたらどうしようか思ったがリュウト様は最高だ。アハハ!」
此れには、会場の人たちが爆笑して緊張していた空気が一変して和やかになったのでした。
司会の宰相も笑いながら。
「アッハハ 皆さん静粛に。最後にリュウト様を囲んでの軽い宴会を用意しているので、バイセラ国王と王族の殺害を企てている天使教会とゾンダイ公爵に対してどう対処するか意見のある方はどうぞ」
誰も意見を言わない中、あの冒険者の女性が手を上げて。
「あのさ! おかしいのじゃない。私たちの主様であるリュウト様がいるのにリュウト様の意見を聞いてそれに従うのが筋じゃない」
司会の宰相が苦笑いをして。
「此れは1本取られましたな、貴女の言う通りです。リュウト様の考えをお聞かせ願いませんか」
発言した女性冒険者が気になりよく観察すると、女性はこの世の者と思えないほど、綺麗な顔で白髪に近いブロンドの少しウエーブのある長い髪をしていたのだ。
鑑定してみると。
SS級冒険者
ライナ・パイオニ
年齢、 120歳(人間の18歳)
種族、エルフ族、女性
バンダイ公国、第2王女
魔力、700
能力、 7
風、木、土、水、の属性
職業、???(未定)
何と驚く事に彼女はSS級冒険者でバンダイ公国の第2王女で、リュウトが知る限りステータスの数値が最高だったのだ。
リュウトはは会場を見渡して自分の考えを話し始めた。
「僕の考えは、今のところ3件の案があります。
1件目は、襲撃者の人数は10人前後なので、この者たちを城内に入れて捕縛するか倒す方法。
2件目は、襲撃される前にゾンダイ公爵を反逆罪で捕縛する方法。
3件目は天使教の信者に真実を知らせて、天使教会から離脱させるか不信感を持たせて天使教会をこの国にいられないようにすると同時にゾンダイ公爵を反逆罪で処分する方法。
皆さんはどの案が良いと思いますか」
出席者が色々話し合っていたが、リュウトの案は決まっていた。
押し付けられたと感じられるのを避けて連帯感を持てせるために3件の案を提示したのだ。
30分が過ぎた頃に司会の宰相が。
「では皆さん、1の案が良いと思う人は手を上げて下さい、2案に賛成の人、3案に賛成の人、う~ん、どれも同じ位の数で、リュウト様どれにしましょうか」
「僕は、1と3の案を一緒にする案です。最初に天使教の信者に真実を知らせて天使教会から離脱させるか不信感を持たせてから、襲撃させて襲撃者を捕縛して首謀者を吐かせてゾンダイ公爵を処罰する方法が良いと思います」
今度は男性の冒険者が。
「襲撃迄1か月も無いのに天使教の信者に真実を伝える事が出来るのですか」
「はい、もう準備は出来ているので1日で出来ます」
この世界には、情報伝達の方法は新聞があるが、此れもお粗末で前世の号外みたいなもので新聞とは言い難い代物でましてチラシなどは無いのだ。
僕が考えているのは、王都を中心に風魔法を使って天使教の不正を書いたチラシのようなものを空から撒く事で。
それに加えてチラシにはギルドで自分の正確なステータスを知ることが出来る事も書くつもりなのだ。
天使教と対決姿勢を鮮明にする為にチラシの発信元は国王、ギルド、龍神教会にするつもりだ。
チラシは創造の魔法ですでに作ってあり、王都の人口は前世の都市に比べれば少なく20万人位なのでチラシは5万枚も撒けば十分効果が得られるはずと思い。
作ったチラシはマジックバックに入れてあるのでそれを取り出して会場の皆さんに見せると。
見た人たちは、まずその紙の綺麗さに驚き書いてある内容を読んで。
「素晴らしい。此れなら天使教の信者も天使教会に不信感を持ち疑うか離反するだろう」
「反対に狂信的な信者は王国に歯向かうかもしれないが少数だろうな」
そんな言葉を交わしていたのだ。
結局、リュウトの案が全会一致で認められて、今までの知り合いの人たちは勿論、冒険者たちはリュウトに信頼と親近感を持ち天使教会と戦う事を誓ったのでした。
ゾンダイ公爵と天使教会と全面対決する事を決めた後に、小規模な宴会が開かれてリュウトの周りには人だかり出来ていたのです。
それが一段落していつもの仲間たちと談笑してリュウトが。
「ナナファ―ナは王族だから、いつ敵の襲撃に合うかも知れないので1人で行動しないでよ。成るべく僕のそばにいて絶対に僕が守るから」
「ありがとう、嬉しいわ。じゃぁ寝る時も一緒の部屋で寝ようかしら」
「いや、流石にそれはまずいよ」
ダンライとサヨナァが同時に。
「えっ? 2人はいつの間にそんな仲になったの」
ナナファ―ナが顔を赤らめて。
「この間、私が告白して付き合う事になったのよ」
「ええー! そうなんだ。ナナファ―ナ想いが叶って良かったね」
「ウッフフ ありがとう」
ダンライとサヨナァに祝福されて僕は照れて、ナナファ―ナは満面の笑みを浮かべたのでした。
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