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27話 SS級冒険者のライナ・パイオニが仲間になる

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 リュウトたちが談笑していると、あのSS級冒険者の女性が挨拶に来て。

「リュウト様、皆さん、初めまして先程は失礼しました。私はSS級冒険者のライナ・パイオニと言います。宜しくおねがいします」

 ナナファ―ナが驚いて。

「パイオニの性と言う事は、もしかしてバンダイ公国の王族なのではないですか」

「アッハハ、流石に王女様ですね。ばれましたか、バンダイ公国の第2王女ですわ。でもお転婆すぎて自由にしていいと言われて冒険者をしていますので一冒険者としてお付き合いして下さい」

 リュウトは彼女を鑑定して知っていたが、知らないふりをして。

「僕の事は知っていると思うので自己紹介は省きますがSS級冒険者とは凄いですね。僕たちは駆け出しのE級冒険者ですよ」

「嘘ー! そんなー! 信じられないわ」

 ダンライが言い訳気味に。

「でも、僕たちのメンバーは皆A級魔獣を一人で倒せる事が出来るのですが。ギルドでの依頼を受けていないのでE級のままなのです」

「そうなんですか。今度ギルドの昇格試験を受けたらどうですか」

 聞き耳を立てていたのか、近くにいたギルマスのサバールとザガント司祭長が来て。

「実はザガント司祭長が全部悪いのですよ。ギルドの内情をリュウト様に知らせなかったから、リュウト様たちは目立たないようにギルドを通さないで魔獣を討伐して倒した魔獣はギルドを通さずにサイラス商会に買い取って貰っていたのです」

ガント司祭長がばつが悪そうに腰を折り

「すべて私が悪かった。本当に申し訳ありませんでした。サバールこの際だからリュウト様たちをA級に上げてくれんか」

「私の一存で出来るが他の冒険者の手前、一応昇格試験を受けてもらえればありがたいのですがリュウト様いかがでしょうか」

「うん、良いよ。早い方が良いから明日にでもいいかな」

「はい、では明日昇格試験を受けれるようにしておきますので」

  ライナが言いにくそうに。

「リュウト様お願いがあります。私は今まで信頼出来る人がいなく、パーティーを組んだ事が無くソロで活動していたのです。皆さんの希望のパーティーに加入させてくれませんか」

「えっ? 僕たちはE級冒険者のパーティーなのに良いの」

「はい、明日にはA級冒険者のパーティーに昇格するので問題ないです。それに私が加入するとSS級魔獣の討伐の依頼も受けれるようになるのでどうですか」

 リュウトは此方から加入を頼みたかったが、他のメンバーを見て。

「僕は賛成だが、皆はどう思う」

 3人とも頷き、ナナファ―ナが代表して。

「加入に賛成よ。此のパーティーは名前を呼び捨てで呼ぶ決まりだからライナ此れから宜しくね。所で今は何処に住んでいるのかしら」

「決まった住まいは無く宿を転々としているわ」

「じゃぁ、仲間になるなら私たちと同じリュウトの屋敷に住みなさい。リュウト良いわね」

 ナナファ―ナがリュウトの奥さんみたいに振舞うので、ダンライとサヨナァはもしかしてライナが綺麗な女性なのでリュウトとの仲をさりげなくアピールしているかと思ったのだ。

 宴会も終了して、陛下夫妻の部屋に結界を張り、暗殺者などが入れないようにした。

 更に部屋の奥にいざという時に扉が分からないように隠し部屋を作り、逃げ込めるようにして屋敷に戻ったのだ。



 屋敷に戻ると、3階の空いているナナファ―ナの隣の部屋をライナの部屋にして住んでもらう事にした。
 
 ライナがトイレを使った時に悲鳴が聞こえたのは、聞かなかった事にしたのだ。

 その晩に女性3人がナナファ―ナの部屋のテラスで女子会を開いて、ナナファ―ナが。

「私は3人で仲良くしたいので隠し事はしないようにしたいけど、どうですか」

 サヨナァがとライナも。

「その方が良いわね。でも男女関係とか秘密にしたいこともあるかもね」

「ライナは好きな人がいるのかしら」

「昨日まではいなかったけれど今日、一目で惚れた人が出来たわ」

「ええー! それって、もしかしてリュウトの事」

「うん、そうよ。今まで男なんか邪魔なだけと思っていたけど、リュウトは別格よ。素敵すぎるわ」

「ちょ、一寸待ってよ! リュウトは私と付き合い始めたのよ」

「うん、分かってるわ。でもまだ婚約さえしていないでしょう。隠し事はしないと言ったばかりだから私は堂々とリュウトにアタックするわよ」

「う~ん、強力なライバルが現れたみたいね」

 黙っていたサヨナァが。

「2人とも奥さんになったらどうなの? 協定を結んで2人以外の女性をリュウトに近づけないようにした方が良いのじゃない」

 ナナファ―ナが。

「そうか、奥さんを5人まで持てるから、増やさないためには私とライナが協力した方が良いかもね」

「うん、そうね、私もそう思うわ。ナナファ―ナ協定を結びましょう」

 ライナがサヨナァに。

「サヨナァ、貴方はリュウトの事、好きじゃないの」

「好きだけど、あくまでもそれは主様として仕える相手としてで、余りにも偉大過ぎて異性としては無理、私はダンライみたいな一般人が良いわ」

「えっ、サヨナァはダンライが好きなの?」

 サヨナァは顔を赤らめて。

「だ、だから・・・・・・例えばの話よ。・・・・・・もう~・・・・」

 こうして、初めての女子会は夜遅くまで続いたのでした。



 そんな女子会が開かれているとは知らないリュウトは、龍人から龍人王になり空を飛べるらしいが試したことが無く。

 試すためにテラスに出てテラスから落ちても重力魔法で地面に激突を避けれるので、テラスから飛び出す覚悟したのだ。

 
 テラスから思い切って飛び出すと、リュウトの身体は変化して長い蛇とトカゲの間のような姿で体長は20m位で、口の両側には太くて長い髭と牙が生え、頭には二本の角を持った銀色に輝く鱗に覆われた龍になり、自由自在に空を飛び回れたのだ。

 龍ならブレスを吐けると思い上空に向かって放つと真っ赤な炎が噴き出して、次に魔法で冷気を放つと口から冷気のブレスが噴き出し、大気を凍らせた。



『凄い、此れならどんな者にも負けない』

 と思い今度は人化して同じことをしてみたが、空は自由に飛べるがブレスを放つことは出来なかったのだ。

 女子会をしていた3人は夜空を飛び回る龍の姿を見て驚き、ライナが。

「あれは、龍よー!! 私たちエルフ族は長寿で人間と違い昔からの言い伝えがあって2千年前の龍神王の姿も伝えられているのよ。今飛んでいるのは龍神王のリュウトの本来の姿だ。綺麗ねー」

 3人が見ていると龍の姿から人の姿に変わりいつものリュウトが空を飛んで屋敷に戻ってきたのでした。
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