BOX・FORCE

hime

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第1章 NAMELESS編-序編-

[第17話:Marigold]

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一方、バキオラと対峙する樫間一行…

バキオラに、注意も聞かずまっすぐ突っ込んだ樫間。
それを見て、空かさずジャッキーは"鷹目銃ホークスナイプ"を構えた。

「…リズ。とりあえず我々は様子見ダ。下手に一緒に突っ込んでも、共倒れ食らうだけだからネ。」

ジャッキーはは冷静にリズに指示を出した。

『OK。任せろってっ!』

リズはそう言うと、樫間の後方に向かいながら、"矢発鴉ヤタガラス"と呼ばれるボーガンを構えた。


「…おやおや。ダメだよ樫間君。そんな無闇に突っ込んでもっ…。」

そう言ってバキオラは、右手を銃のように構えてみせた。

「バーン。」

バキオラは、不敵な笑みを浮かべ、右手で銃を撃ったようにみせた。
すると、樫間の左頬から血が垂れ落ちた。
樫間は立ち止まり、自身の左頬の傷を確認した。

「…なにっ…。」

樫間は、不思議そうに自身の左頬とバキオラを見た。

「…私の武器は"銃"。とは言っても、何か特別銃があるわけではありません。私の身体…即ち私自身が"銃"なのですから。」

バキオラはそう言うと再び笑みを見せ、今度は両手を銃のように構えた。

「私について来れますか?」

バキオラの言葉を合図に、その両手からはマシンガンのように弾丸が飛び出た。

「…"双頭氷龍銃ツインヴルムドラゴガン"っ!」

樫間は、向かいくる弾丸に"青龍銃ヴルムガン"を構えた。
樫間が引き金を引くと、二頭の氷の龍がバキオラの放つ黒い弾丸に突っ込んだ。

しかし、黒い弾丸は氷の龍を貫き樫間に襲い掛かった。

「…くそっ!」

樫間は間一髪弾丸を避けた。弾丸が直撃したビルの壁は、まるで溶岩が当たったように爛れていた。

「私の力は"溶解"。ウルセウスは"凝固"。ヴァリアルは"増幅"。ふふっ。恐ろしいでしょう?」

バキオラはまたも不敵な笑みを浮かべ、そう言った。

『…樫間…聞こえるカ…?』

すると、ふと通信からジャッキーの声がした。
樫間がチラッと後方のジャッキーを見ると、目で合図を送っていた。

『…とりあえず、今はやつを倒す事より、奴の力を引き出して、そのデータを回収するんダ。』

ジャッキーは、樫間にそう伝えると、"鷹目銃ホークスナイプを構えた。

(…"栗鼠弾スクアロブレッド:オートロックエディション")

ジャッキーが引き金を引くと、銃口から電撃が漏れ出し、一線の鋭く黄色い雷の弾丸が飛び出した。
それは、バキオラ目掛けて一直線に向かった。

「…何をコソコソしてたか知りませんが、あなた達は私には勝てませんよ?」

そう言って、バキオラは弾丸を交わした。

「…今ダ!リズッ!」

ジャッキーはそう叫んだ。
すると、リズは"矢発鴉"に緑色に光る矢を複数装填した。

「OK。"矢発鴉ヤタガラス:翠乱舞いよくらんまい"っ!」

"矢発鴉"から、無数のミサイルのような矢が、バキオラに向けて放たれた。

「…全く、そんなヤケ糞な攻撃…。」

バキオラは呆れた表情でリズの攻撃を見るも、一瞬で表情を険しくした。
背後から、先ほど放たれたジャッキーの弾丸が迫っていることに気がついた。

「…今更気づいたって遅ぇよ。"五月雨氷礫アイススコール"っ!」

樫間はそう言うと、バキオラの上空に現れ、"青龍銃"から無数の氷の弾丸を放った。

前後と上部を囲まれたバキオラは、左右を見て回避を試みる。
しかし、左右からもジャッキーの弾丸が迫っていた。

「…"栗鼠弾:オートロックエディション『アディショナル2』"」

ジャッキーは"鷹目銃"のスコープから顔を外し、ニヤリと笑みを浮かべ言った。

「…やれやれ。あなた達にはこの"手"だけで十分と思ってましたが…。」

四方八方の弾丸が襲いかかる中、バキオラはそう言った。
そして、弾丸がバキオラに直撃する寸前、バキオラを黒いオーラが包み込んだ。

攻撃がバキオラ目掛けて1つにぶつかり、激しい爆発を起こした。

「…やったカ…。」

ジャッキーは、不安そうに爆風の先を見つめた。

爆風が晴れると、そこには真っ黒なオーラに包まれた、無傷のバキオラが立っていた…。

「…ふっふっふっ…少々見くびりすぎました。けど、これでハッキリと分かりました。私は、あなた達を一瞬で潰せるっ!」

バキオラはそう言うと、左右の腕を大きく開いた。
すると、バキオラの右腕は黒いガトリングガンに、左腕は白く頑丈な、腕の形をしたキャノン砲へと変化していた。

「…あなた達は"Black"と"White"、どちらから食らいたいですか?」

バキオラはそう言うと、左腕を樫間達の方向に向けた。

「…ふふっ、選択権などありません。まずは"White"…喰らえよっ!」

バキオラは、急に激しい口調でそう叫んだ。
バキオラの髪は、右側の白い方が少し長く伸びていた。
すると、その左手からドス黒く大きなキャノン砲を発射した。

「…チッ…分散するヨッ!」

ジャッキーはそう指示をし、一同はそれぞれ分散した。

「逃すかよっ!バカがっ!」

バキオラがそう叫ぶと、その砲撃は樫間達それぞれに向かって分散した。

「…チッ…なんなんだこいつハ…。」

ジャッキーは回避しながら言った。

「くそっ、避けきれねぇ!」

リズも回避を試みるも、そう叫んだ。

「はっはっはっ!そんな糞虫のように逃げまわっても無駄だ。今度はこっちが火を吹くぜ!」

バキオラはそう言うと、今度は右腕を上げた。
すると、今度は黒い左側の髪が長く伸び、黒く光る右目を見開いた。

「…"ジ・エンド・オブ・ガトリングレイン"。」

バキオラは、急に性格が変わったように、先ほどとは打って変わって大人しくそう呟いた。

すると、その右腕から、無数の弾丸が撃ち出された。

「…"氷龍豪雨スノードラゴン"っ!」

向かいくる弾丸に、樫間は銃口を向けて2体の氷の龍を撃ち出した。

「…何度やっても、無駄だ。」

バキオラの放つ弾丸は、氷の龍を一瞬にして撃ち砕いた。
バキオラはそのまま、銃口を樫間達に向けて乱れ撃った。

「…やばイ!みんな避けロッ!」

ジャッキーがそう叫ぶも、瞬く間に弾丸は3人を襲う。

「…くそっ…ここまで…とはな…。」

リズは立つ事もままならず、倒れながらそう言った。

「…やばいネェ…。」

ジャッキーは笑みを浮かべそう言うも、全身の至る所から出血をし、倒れた。

「…やはり、"BOX・FORCE"と言えど、この程度…。」

バキオラはそう言うと、元の姿に戻り3人に背を向けた。

「…わざわざ"BOX・FORCE"を潰す必要も無さそうですね…。"あの方"に言って作戦を変えましょう。…侵略開始です。」

バキオラがそう言うと、上空に黒く淀んだ空間が現れた。
そこへ向かって、バキオラは浮き始めた。

「…ってよ…。」

バキオラは、その空間に向かいながら、ふと聞こえた声の方を向いた。

「…待てよクソ野郎っ!」

そう言って、宙を浮くバキオラ目掛けて、全身傷と血だらけの樫間がジャンプした。

樫間がバキオラに伸ばした、左手の先が少し凍り始め、まるで龍の手のようになった。

しかし、バキオラには届かず、そのまま地面に倒れ落ちた。

「…樫間紘紀…厄介な相手だ。」

バキオラはそう言って、黒い空間へと消えていった。


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