65 / 85
第2章 七魔編-七魔団vsBOX・FORCE-
[第21話:Diaboli et tigris]
しおりを挟む
_
「…来たわね…。かっしぃぃぃぃぃ!!!!!」
落雷のような轟きでそう叫んだのは、迅雷寺であった。
その手には、"雷虎徹"がしっかり握られていた。
すると、迅雷寺に向かって突撃する樫間目掛けて、別方向から黒い矢が向かってきた。
「…間に合えよ…"賦獄火愚槌"っ!!!」
攻撃の主は、リズである。
迅雷寺に向かって突撃する樫間を、少し離れたビルの非常階段の踊り場から狙っていたのだ。
しかし、リズの攻撃は樫間にあっさり避けられてしまった。
「…リズか…。」
樫間の視線が、一瞬リズに向けられた。
リズに緊張感が走る。
(…あぁ…分かってるぜ…樫間。お前のその目…俺の全てを、見透かしたような…その目。)
リズは、そう感じながらも
戦いを諦めている様子は一切なかった。
そうして、樫間の2つの刃は迅雷寺の"雷虎徹"の刃と激突した。
樫間の攻撃を迅雷寺は必死に受け止めるも、その威力を耐えるのには限界があるようだった。
迅雷寺の体が少し後退している。
「…やっぱり、私のところにはかっしーが来ると思ってたよ…。」
迅雷寺は、樫間の目を見てそう言った。
「…ほぅ。俺たちの動きを読んでた、と。そう言いたいのか?」
樫間の口調は、"第1部隊"で共にしていた時のそれではなかった。
それはかつて、樫間が敵に向けていたものと同じであった。
「…あなたの元にいたからね…。分からない私ではないわ。」
迅雷寺は、どうにか意思だけでも負けてないところを見せようと、冷静にそう言った。
(…今のうちに…芙美ちゃんと、もう1人を…。)
リズは、迅雷寺に樫間を任せて
古織と共に、樫間の姿を追う東雲を狙おうとした。
しかし…
「…くっ…!」
迅雷寺は、激しい衝撃波に吹き飛ばされた。
そして、樫間の姿はと言うと…
「…ちっ…。」
リズは違和感に気づき、舌打ちをした。
彼が動こうと一歩踏み出したところで、その動きは完全に停止してしまった。
そのリズの右肩に、黒い刃が突き刺さる…。
「…逃さねぇよ。」
リズの背後には、樫間の姿があった。
その右手に握る"悪魔の双剣"の黒刀は、リズの背後から彼の右肩を貫いていた。
「…俺の動きもお見通し…って、そりゃそうだよな…。」
リズの右肩からは血が流れ落ちた。
そして、彼の右手からは"矢多鴉"が落ちた。
「…芙美華っっ!!!」
迅雷寺がそう叫んだ。
それを合図に、古織は東雲に向かって襲いかかった。
「…初めまして。そして、さようなら。」
古織の手には、"箱装"のようなものがあった。
「…おいで、"鮫破舵"。」
古織がそう呟くと、その手には無数に棘が巡らされた棍棒が現れた。
「…"痕鮫撃"っ!」
オレンジ色のオーラに包まれた棍棒を、古織は東雲に向かって振り下ろした。
「…行かねぇ…のか?」
古織と東雲が衝突した様子を見ながら、リズは絞り出した声で樫間に言った。
樫間は鼻で笑って、その問いに答えた。
「…必要ないね。」
その樫間の答えと共に、衝撃波と衝突音が響き渡った。
古織の"鮫破舵"の攻撃を、東雲は左腕の"悪魔の旋棍"で防いだ。
「…何っ!!」
古織が自身の攻撃を腕一本で防がれたことに驚愕していると、
東雲の"悪魔の旋棍"から暗黒のオーラが溢れ出てきた。
それと共に、古織は徐々に東雲から引き剥がされていく。
「…私の"悪魔の旋棍"ちゃん、気に入ってくれた?」
東雲はそう言うと、一気に左腕を振り払った。
それにより、古織が勢いよく吹き飛ばされていった。
「…何よ…、あれ…。」
一連の様子に、迅雷寺は驚愕していた。
目の前にいる、かつての隊長の変わり果てた姿とその見たことのない力に…。
「…じゃあな。」
樫間はそう呟くと、リズの右肩に刺さる黒刀を勢いよく引き抜いた。
「…うっ…。」
リズは、右肩を押さえながらその場に蹲った。
その姿を横目に、樫間は一瞬で東雲の元に向かった。
樫間は、東雲の背後に背中合わせになるように位置付き、彼女にそっと耳打ちをした。
「…1人潰した。残りは目の前の2人。
迅雷寺は俺が相手する。もう1人は頼んだ。」
東雲は、樫間の言葉を聞くと笑みを浮かべた。
「私はいつでも、紘紀くんの仰せのままに、よ。」
迅雷寺が、右耳に取り付けた通信機に向かって叫んだ。
「…芙美華っ!無事なの?芙美華っ!!」
すると、突風と共にその通信機は跡形もなく消えてなくなった。
目の前には、頭のすぐ右横に向かって白刀を突き出した樫間の姿があった。
「…大人しく、諦めたらどうだ?」
樫間の目とその言葉には、殺意が溢れていた。
その全身は、先程の東雲とは似て非なる程の黒いオーラに包まれていた。
「…諦めたら、どうしてくれるの?」
迅雷寺は、俯きながらそう呟いた。
「…お前達を潰し、本部を攻める。」
樫間ははっきりとそう答えた。
「…どのみち、私達は助からないってことね。」
迅雷寺はそう呟いた瞬間、樫間に突撃した。
樫間は咄嗟に身を引き避けようとするも、不意の攻撃に体勢を崩した。
「…"桂流、十の舞…雷迅"っっ!!!」
樫間に突撃した体勢のまま、迅雷寺は両手でしっかりと"雷虎徹"を握りしめて樫間に攻撃を仕掛けた。
迅雷寺は顔を上げ、樫間の姿をしっかりと睨みつけた。
その目には、もう慈悲心などはなく…。
「…紘紀くんが、私の運命を変えてくれた。
だから、今度は私が紘紀くんの運命を導く為に。」
古織を引き剥がしたことで、一瞬の静寂が生まれた東雲は、そう呟いた。
しかし再び、"鮫破舵"を振りかぶった古織が東雲の前に現れた。
「…"咬鮫撃"っ!」
攻撃を仕掛ける古織の姿を見て、東雲の表情が変わった。
「…邪魔するなら、容赦しないから。」
「…来たわね…。かっしぃぃぃぃぃ!!!!!」
落雷のような轟きでそう叫んだのは、迅雷寺であった。
その手には、"雷虎徹"がしっかり握られていた。
すると、迅雷寺に向かって突撃する樫間目掛けて、別方向から黒い矢が向かってきた。
「…間に合えよ…"賦獄火愚槌"っ!!!」
攻撃の主は、リズである。
迅雷寺に向かって突撃する樫間を、少し離れたビルの非常階段の踊り場から狙っていたのだ。
しかし、リズの攻撃は樫間にあっさり避けられてしまった。
「…リズか…。」
樫間の視線が、一瞬リズに向けられた。
リズに緊張感が走る。
(…あぁ…分かってるぜ…樫間。お前のその目…俺の全てを、見透かしたような…その目。)
リズは、そう感じながらも
戦いを諦めている様子は一切なかった。
そうして、樫間の2つの刃は迅雷寺の"雷虎徹"の刃と激突した。
樫間の攻撃を迅雷寺は必死に受け止めるも、その威力を耐えるのには限界があるようだった。
迅雷寺の体が少し後退している。
「…やっぱり、私のところにはかっしーが来ると思ってたよ…。」
迅雷寺は、樫間の目を見てそう言った。
「…ほぅ。俺たちの動きを読んでた、と。そう言いたいのか?」
樫間の口調は、"第1部隊"で共にしていた時のそれではなかった。
それはかつて、樫間が敵に向けていたものと同じであった。
「…あなたの元にいたからね…。分からない私ではないわ。」
迅雷寺は、どうにか意思だけでも負けてないところを見せようと、冷静にそう言った。
(…今のうちに…芙美ちゃんと、もう1人を…。)
リズは、迅雷寺に樫間を任せて
古織と共に、樫間の姿を追う東雲を狙おうとした。
しかし…
「…くっ…!」
迅雷寺は、激しい衝撃波に吹き飛ばされた。
そして、樫間の姿はと言うと…
「…ちっ…。」
リズは違和感に気づき、舌打ちをした。
彼が動こうと一歩踏み出したところで、その動きは完全に停止してしまった。
そのリズの右肩に、黒い刃が突き刺さる…。
「…逃さねぇよ。」
リズの背後には、樫間の姿があった。
その右手に握る"悪魔の双剣"の黒刀は、リズの背後から彼の右肩を貫いていた。
「…俺の動きもお見通し…って、そりゃそうだよな…。」
リズの右肩からは血が流れ落ちた。
そして、彼の右手からは"矢多鴉"が落ちた。
「…芙美華っっ!!!」
迅雷寺がそう叫んだ。
それを合図に、古織は東雲に向かって襲いかかった。
「…初めまして。そして、さようなら。」
古織の手には、"箱装"のようなものがあった。
「…おいで、"鮫破舵"。」
古織がそう呟くと、その手には無数に棘が巡らされた棍棒が現れた。
「…"痕鮫撃"っ!」
オレンジ色のオーラに包まれた棍棒を、古織は東雲に向かって振り下ろした。
「…行かねぇ…のか?」
古織と東雲が衝突した様子を見ながら、リズは絞り出した声で樫間に言った。
樫間は鼻で笑って、その問いに答えた。
「…必要ないね。」
その樫間の答えと共に、衝撃波と衝突音が響き渡った。
古織の"鮫破舵"の攻撃を、東雲は左腕の"悪魔の旋棍"で防いだ。
「…何っ!!」
古織が自身の攻撃を腕一本で防がれたことに驚愕していると、
東雲の"悪魔の旋棍"から暗黒のオーラが溢れ出てきた。
それと共に、古織は徐々に東雲から引き剥がされていく。
「…私の"悪魔の旋棍"ちゃん、気に入ってくれた?」
東雲はそう言うと、一気に左腕を振り払った。
それにより、古織が勢いよく吹き飛ばされていった。
「…何よ…、あれ…。」
一連の様子に、迅雷寺は驚愕していた。
目の前にいる、かつての隊長の変わり果てた姿とその見たことのない力に…。
「…じゃあな。」
樫間はそう呟くと、リズの右肩に刺さる黒刀を勢いよく引き抜いた。
「…うっ…。」
リズは、右肩を押さえながらその場に蹲った。
その姿を横目に、樫間は一瞬で東雲の元に向かった。
樫間は、東雲の背後に背中合わせになるように位置付き、彼女にそっと耳打ちをした。
「…1人潰した。残りは目の前の2人。
迅雷寺は俺が相手する。もう1人は頼んだ。」
東雲は、樫間の言葉を聞くと笑みを浮かべた。
「私はいつでも、紘紀くんの仰せのままに、よ。」
迅雷寺が、右耳に取り付けた通信機に向かって叫んだ。
「…芙美華っ!無事なの?芙美華っ!!」
すると、突風と共にその通信機は跡形もなく消えてなくなった。
目の前には、頭のすぐ右横に向かって白刀を突き出した樫間の姿があった。
「…大人しく、諦めたらどうだ?」
樫間の目とその言葉には、殺意が溢れていた。
その全身は、先程の東雲とは似て非なる程の黒いオーラに包まれていた。
「…諦めたら、どうしてくれるの?」
迅雷寺は、俯きながらそう呟いた。
「…お前達を潰し、本部を攻める。」
樫間ははっきりとそう答えた。
「…どのみち、私達は助からないってことね。」
迅雷寺はそう呟いた瞬間、樫間に突撃した。
樫間は咄嗟に身を引き避けようとするも、不意の攻撃に体勢を崩した。
「…"桂流、十の舞…雷迅"っっ!!!」
樫間に突撃した体勢のまま、迅雷寺は両手でしっかりと"雷虎徹"を握りしめて樫間に攻撃を仕掛けた。
迅雷寺は顔を上げ、樫間の姿をしっかりと睨みつけた。
その目には、もう慈悲心などはなく…。
「…紘紀くんが、私の運命を変えてくれた。
だから、今度は私が紘紀くんの運命を導く為に。」
古織を引き剥がしたことで、一瞬の静寂が生まれた東雲は、そう呟いた。
しかし再び、"鮫破舵"を振りかぶった古織が東雲の前に現れた。
「…"咬鮫撃"っ!」
攻撃を仕掛ける古織の姿を見て、東雲の表情が変わった。
「…邪魔するなら、容赦しないから。」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる