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エピローグ
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明るい金髪を複雑に結い上げ、ユーフェミアは鏡の前に座っていた。
「もうこれで完了でございますよ、陛下」
レニがユーフェミアの唇にローズピンクの口紅をひいてくれた。華やかだけれど控えめな主張をする口紅は、ユーフェミアの肌色を鮮やかに際立たせてくれる。レニは満足げにユーフェミアの完成ぶりに見惚れて満足げに嘆息した。
「同性ながら惚れ惚れいたしますわ。グライス様が惚れ直すこと請け合いですね」
「やだ、レニったら」
そう頬を染めるユーフェミアの耳に揺れる大粒のサファイアが窓から差し込む朝の光を反射する。
その豪華なイヤリングに反してユーフェミアのいる部屋はさほど豪華ではない。華美な装飾もなく、女性の部屋としては殺風景とさえ言えるだろう。
ただ、吊り下げられたルルの鳥籠は女性らしい繊細なデザインだ。
あの一月後、ユーフェミアはトルーフェルへと戻り即位した。姉ローゼリアとの別れは辛かったが、トルーフェル国内はすっかり疲弊していて国力の回復は急務だった。ユーフェミアの即位はそんな状況にある国民たちに希望を与え、未来に目を向けてもらうための一石となった。
正直まだまだ国政をとれるほどの知識はないので、象徴としての意味合いが強いのはわかっている。なので信用できる人材に周りを固めてもらい、必死に勉強しながらの女王業だ。
そんなわけで彼女は質素倹約を旨とした生活を送っている。今は無きカラミシアの領土が賠償として手に入ったりしているが、街の整備や人々の生活水準のアップなど問題は山積みなので秋の税収を待ってはいられないのだ。
なのになぜこんな大粒の宝石をつけているかというとーーーー
コンコンコン
ノックが響いて、顔を出したのは宝石の贈り主だ。
「ミアーーーー」
「グライス様、女性の支度を覗き見るとはあまりいいご趣味とは言えませんわね」
途端に冷え冷えとしたトリシアのダメ出しの声。
トリシアとレニの二人はルシーダ皇帝夫妻の許可を得てユーフェミアについてトルーフェルへと来てくれた。トルーフェル王城にも馴染みの侍女たちはいるが、絶対的に数が減ってしまっているので二人は歓迎された。
今ではトルーフェルの侍女達とも仲良くやっているようだ。
「あ、いや、すまない。だがローゼリア様がーーーー」
「え? お姉様?」
「ああミア。ローゼリア様が到着なさったと伝えよう……と……」
衝立の向こうで話すアーノルドの言葉にユーフェミアは思わず立ち上がって衝立から顔を出した。
途端にローゼリアの到着を伝えるアーノルドの言葉がムグムグと口ごもっていく。そしてただ目を見開いてユーフェミアを見つめているのだ。
対するユーフェミアも言葉を途切らせた。
アーノルドはいつも無造作にしている髪をきっちりと後ろになでつけ、上下真っ白の服を着ていた。騎士服とは違い装飾性の多い上着には繊細な金の刺繍が散りばめられ、胸ポケットのチーフはサファイア色だ。あまりのカッコよさに言葉が出ない。
「さあさあお二人とも、お熱いのはよくわかりましたから」
レニが果敢に声をかけ、二人はハッと我に返る。
「グライス様、ローゼリア様がいらっしゃったのですね? では私共はお迎えの準備をして参ります。その間陛下をよろしくお願いします」
「あ、ああわかった」
トリシアとレニが出ていってしまうと、アーノルドは照れくさそうに笑った。
「ミア、ものすごく綺麗だ」
「ルド様こそ、カッコよすぎて私は心臓がもちそうにありません」
「はは、買いかぶりすぎだ」
「そんなことはありません!」
「いいや、ミアの方が何百倍も素敵だ」
言いながらアーノルドがユーフェミアの手を取る。
「初めて会ったときは清廉で繊細で、触れたら雪のように消えてしまうんじゃないかと思った。でも今は違う。
ミアは今でも清廉で繊細だが、芯のあるしっかりした女性に変身した。消えてしまいそうな儚さが鳴りを潜め、誰よりも高潔な女王として、そして美しい一人の女性として」
肩に置かれた手がユーフェミアを引き寄せる。抱きしめられるかと思ったが、拳一つ分の距離で向かい合う形になった。
アーノルドの瞳は喜色に溢れている。
「俺は貴女を尊敬し、愛し守ることを誓う。ミア、ユーフェミア。私の人生をかけて」
アーノルドの言葉は温かく、穏やかな波のようにユーフェミアの心に広がっていく。
この数年辛いこともたくさんあったけれど、この人と出会えたことは何ものにも変えがたい素晴らしい出来事だ。
「私も。アーノルド様、貴方を生涯尊敬し愛し続けますーーーーでもこの言葉はちょっと気が早かったかしら」
「そうかもしれないね。でも貴女のその姿を見ていたら、つい」
そう言ってユーフェミアの姿をじっと眺めた。今彼女が着ているのは純白のドレス、それにアーノルドの上着と々柄の繊細な刺繍が裾や袖口に施されている。そして彼女の手には華やかなブーケ。
そう、ウエディングドレスだ。
これから二人はトルーフェルの王城での結婚式に臨もうとしているのだ。
ユーフェミアが唯一望んだわがまま、それは一刻も早くアーノルドと結婚することだった。そのわがままは叶えられ、貴族、ましてや王族の結婚ともなればその準備に時間がかかるのは当たり前なのに、そこをおして三ヶ月という異例の早さで結婚式を迎えている。
もうアーノルドと離されるのは嫌だった。そしてそれは彼の気持ちも一緒、二人共一日でも早い式を望み、今日この日にこぎ着けたのだ。
「でも、ミア」
アーノルドがそっと指を伸ばし、ユーフェミアの額にかかる後れ毛を後ろへ流す。
「これから式で誓うのは神と国へと誓うものだ。だから今の言葉は貴女への誓い。貴女だけの」
そう囁いて、ゆっくりとアーノルドの顔が近づいてくる。ユーフェミアも自然と顔を上げ、目を閉じてーーーー
ちゅ。
軽いリップ音がして柔らかく口付けられたのは額の生え際。ユーフェミアはちょっとだけ残念な気持ちになる。
「そんな顔しないで。今キスしたらちょっとじゃすまなくなるのがわかっているし、そんな真似をして折角の化粧を崩したらトリシアとレニが何と言うかわかったもんじゃない」
たまらずユーフェミアは吹き出した。つられるようにアーノルドも笑いだし、部屋は笑い声に包まれる。
「陛下、グライス様! もうよろしいですか? お時間です」
トリシアの呼び声に応えて二人は扉へ向かった。その後を追いかけるようにルルが飛んできてユーフェミアの肩に止まる。
平坦な道ではないだろう。だけど、彼と二人ならーーーー
ユーフェミアは幸せな未来を思い描き願って一歩を踏み出した。
こうして鳥籠に捕らえられていた姫君は鳥籠を飛び出し、一人の女性として自分自身の道を歩き始めたのだった。
★☆★☆★
トルーフェル史において、カラミシアによる侵略は事件の一つとしてよく語られる。これを機に一度は滅びかけたトルーフェル王国は隣国ルシーダ皇国の後ろ盾を得てカラミシアを滅ぼした。以降はルシーダと友好関係を保ち続け、小国ながら安定した政治を行っている。
カラミシア事件の折に第二王女ユーフェミアは一時期カラミシアに捕らえられていたが、カラミシア滅亡後女王となった。
彼女の母マチルダ女王は厳しいが政治的手腕に長けた人物と伝えられているが、ユーフェミア女王は正反対の穏やかな人物と伝えられている。が、カラミシア事件後の疲弊したトルーフェルを憂い、内政に力を入れたユーフェミア女王は現代では「国の再建の母」と呼ばれている。
彼女の晩年にはトルーフェルは豊かで穏やかな国との評判が立つほどになったという。
ユーフェミア女王の王配アーノルドは、もとはルシーダ皇国の出身の騎士である。
ユーフェミア女王の即位と時をおかずにトルーフェルではなくルシーダの人間と結婚を宣言したため、トルーフェル国内でも歓迎派と反対派に割れた。歓迎派はルシーダとの繋がりのため、反対派はルシーダの属国にされてしまうのではないかという懸念のためそれぞれ主張を繰り返したが、結果的にはアーノルドがその剣技と求心力とで軍を味方につけたこともあり結果的にはトルーフェルでも認められた。
反対派の説得にはのちの宰相ステファンの功績も大きいということだ。
ユーフェミア女王の治世は内政の充実と夫アーノルドによる軍の運用により、拡大はないが平和な時代であったと伝えられている。
そしてその頃から受け継がれている王家の紋章には白い鳥と、どっしりとした柳の木が描かれている。
===========
「鳥籠の姫は柳に寄り添う」は今回をもちまして完結とさせていただきます。
途中長期間にわたり連載をストップさせましたことお詫び申し上げます。
最後までおつきあいいただき誠にありがとうございました!
「もうこれで完了でございますよ、陛下」
レニがユーフェミアの唇にローズピンクの口紅をひいてくれた。華やかだけれど控えめな主張をする口紅は、ユーフェミアの肌色を鮮やかに際立たせてくれる。レニは満足げにユーフェミアの完成ぶりに見惚れて満足げに嘆息した。
「同性ながら惚れ惚れいたしますわ。グライス様が惚れ直すこと請け合いですね」
「やだ、レニったら」
そう頬を染めるユーフェミアの耳に揺れる大粒のサファイアが窓から差し込む朝の光を反射する。
その豪華なイヤリングに反してユーフェミアのいる部屋はさほど豪華ではない。華美な装飾もなく、女性の部屋としては殺風景とさえ言えるだろう。
ただ、吊り下げられたルルの鳥籠は女性らしい繊細なデザインだ。
あの一月後、ユーフェミアはトルーフェルへと戻り即位した。姉ローゼリアとの別れは辛かったが、トルーフェル国内はすっかり疲弊していて国力の回復は急務だった。ユーフェミアの即位はそんな状況にある国民たちに希望を与え、未来に目を向けてもらうための一石となった。
正直まだまだ国政をとれるほどの知識はないので、象徴としての意味合いが強いのはわかっている。なので信用できる人材に周りを固めてもらい、必死に勉強しながらの女王業だ。
そんなわけで彼女は質素倹約を旨とした生活を送っている。今は無きカラミシアの領土が賠償として手に入ったりしているが、街の整備や人々の生活水準のアップなど問題は山積みなので秋の税収を待ってはいられないのだ。
なのになぜこんな大粒の宝石をつけているかというとーーーー
コンコンコン
ノックが響いて、顔を出したのは宝石の贈り主だ。
「ミアーーーー」
「グライス様、女性の支度を覗き見るとはあまりいいご趣味とは言えませんわね」
途端に冷え冷えとしたトリシアのダメ出しの声。
トリシアとレニの二人はルシーダ皇帝夫妻の許可を得てユーフェミアについてトルーフェルへと来てくれた。トルーフェル王城にも馴染みの侍女たちはいるが、絶対的に数が減ってしまっているので二人は歓迎された。
今ではトルーフェルの侍女達とも仲良くやっているようだ。
「あ、いや、すまない。だがローゼリア様がーーーー」
「え? お姉様?」
「ああミア。ローゼリア様が到着なさったと伝えよう……と……」
衝立の向こうで話すアーノルドの言葉にユーフェミアは思わず立ち上がって衝立から顔を出した。
途端にローゼリアの到着を伝えるアーノルドの言葉がムグムグと口ごもっていく。そしてただ目を見開いてユーフェミアを見つめているのだ。
対するユーフェミアも言葉を途切らせた。
アーノルドはいつも無造作にしている髪をきっちりと後ろになでつけ、上下真っ白の服を着ていた。騎士服とは違い装飾性の多い上着には繊細な金の刺繍が散りばめられ、胸ポケットのチーフはサファイア色だ。あまりのカッコよさに言葉が出ない。
「さあさあお二人とも、お熱いのはよくわかりましたから」
レニが果敢に声をかけ、二人はハッと我に返る。
「グライス様、ローゼリア様がいらっしゃったのですね? では私共はお迎えの準備をして参ります。その間陛下をよろしくお願いします」
「あ、ああわかった」
トリシアとレニが出ていってしまうと、アーノルドは照れくさそうに笑った。
「ミア、ものすごく綺麗だ」
「ルド様こそ、カッコよすぎて私は心臓がもちそうにありません」
「はは、買いかぶりすぎだ」
「そんなことはありません!」
「いいや、ミアの方が何百倍も素敵だ」
言いながらアーノルドがユーフェミアの手を取る。
「初めて会ったときは清廉で繊細で、触れたら雪のように消えてしまうんじゃないかと思った。でも今は違う。
ミアは今でも清廉で繊細だが、芯のあるしっかりした女性に変身した。消えてしまいそうな儚さが鳴りを潜め、誰よりも高潔な女王として、そして美しい一人の女性として」
肩に置かれた手がユーフェミアを引き寄せる。抱きしめられるかと思ったが、拳一つ分の距離で向かい合う形になった。
アーノルドの瞳は喜色に溢れている。
「俺は貴女を尊敬し、愛し守ることを誓う。ミア、ユーフェミア。私の人生をかけて」
アーノルドの言葉は温かく、穏やかな波のようにユーフェミアの心に広がっていく。
この数年辛いこともたくさんあったけれど、この人と出会えたことは何ものにも変えがたい素晴らしい出来事だ。
「私も。アーノルド様、貴方を生涯尊敬し愛し続けますーーーーでもこの言葉はちょっと気が早かったかしら」
「そうかもしれないね。でも貴女のその姿を見ていたら、つい」
そう言ってユーフェミアの姿をじっと眺めた。今彼女が着ているのは純白のドレス、それにアーノルドの上着と々柄の繊細な刺繍が裾や袖口に施されている。そして彼女の手には華やかなブーケ。
そう、ウエディングドレスだ。
これから二人はトルーフェルの王城での結婚式に臨もうとしているのだ。
ユーフェミアが唯一望んだわがまま、それは一刻も早くアーノルドと結婚することだった。そのわがままは叶えられ、貴族、ましてや王族の結婚ともなればその準備に時間がかかるのは当たり前なのに、そこをおして三ヶ月という異例の早さで結婚式を迎えている。
もうアーノルドと離されるのは嫌だった。そしてそれは彼の気持ちも一緒、二人共一日でも早い式を望み、今日この日にこぎ着けたのだ。
「でも、ミア」
アーノルドがそっと指を伸ばし、ユーフェミアの額にかかる後れ毛を後ろへ流す。
「これから式で誓うのは神と国へと誓うものだ。だから今の言葉は貴女への誓い。貴女だけの」
そう囁いて、ゆっくりとアーノルドの顔が近づいてくる。ユーフェミアも自然と顔を上げ、目を閉じてーーーー
ちゅ。
軽いリップ音がして柔らかく口付けられたのは額の生え際。ユーフェミアはちょっとだけ残念な気持ちになる。
「そんな顔しないで。今キスしたらちょっとじゃすまなくなるのがわかっているし、そんな真似をして折角の化粧を崩したらトリシアとレニが何と言うかわかったもんじゃない」
たまらずユーフェミアは吹き出した。つられるようにアーノルドも笑いだし、部屋は笑い声に包まれる。
「陛下、グライス様! もうよろしいですか? お時間です」
トリシアの呼び声に応えて二人は扉へ向かった。その後を追いかけるようにルルが飛んできてユーフェミアの肩に止まる。
平坦な道ではないだろう。だけど、彼と二人ならーーーー
ユーフェミアは幸せな未来を思い描き願って一歩を踏み出した。
こうして鳥籠に捕らえられていた姫君は鳥籠を飛び出し、一人の女性として自分自身の道を歩き始めたのだった。
★☆★☆★
トルーフェル史において、カラミシアによる侵略は事件の一つとしてよく語られる。これを機に一度は滅びかけたトルーフェル王国は隣国ルシーダ皇国の後ろ盾を得てカラミシアを滅ぼした。以降はルシーダと友好関係を保ち続け、小国ながら安定した政治を行っている。
カラミシア事件の折に第二王女ユーフェミアは一時期カラミシアに捕らえられていたが、カラミシア滅亡後女王となった。
彼女の母マチルダ女王は厳しいが政治的手腕に長けた人物と伝えられているが、ユーフェミア女王は正反対の穏やかな人物と伝えられている。が、カラミシア事件後の疲弊したトルーフェルを憂い、内政に力を入れたユーフェミア女王は現代では「国の再建の母」と呼ばれている。
彼女の晩年にはトルーフェルは豊かで穏やかな国との評判が立つほどになったという。
ユーフェミア女王の王配アーノルドは、もとはルシーダ皇国の出身の騎士である。
ユーフェミア女王の即位と時をおかずにトルーフェルではなくルシーダの人間と結婚を宣言したため、トルーフェル国内でも歓迎派と反対派に割れた。歓迎派はルシーダとの繋がりのため、反対派はルシーダの属国にされてしまうのではないかという懸念のためそれぞれ主張を繰り返したが、結果的にはアーノルドがその剣技と求心力とで軍を味方につけたこともあり結果的にはトルーフェルでも認められた。
反対派の説得にはのちの宰相ステファンの功績も大きいということだ。
ユーフェミア女王の治世は内政の充実と夫アーノルドによる軍の運用により、拡大はないが平和な時代であったと伝えられている。
そしてその頃から受け継がれている王家の紋章には白い鳥と、どっしりとした柳の木が描かれている。
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「鳥籠の姫は柳に寄り添う」は今回をもちまして完結とさせていただきます。
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最後までおつきあいいただき誠にありがとうございました!
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