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1章
婚約者は次期王
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扉が開き、殿下の姿に見とれてしまった。それはなんと美しく、儚く、綺麗、
この世のものとは思えない
きっと、私じゃなかったらほかの生き物は息すらできないであろうほどに見惚れてしまう、
正直に言うと、私も一瞬のすきに惚れ込んでしまった
艶やかなクリーム色が儚く風に吹かれ翡翠色の瞳が私をとらえた。
私は目の前に映る美しい人から目を背けることなんてできなかった。
「、じょ、さ、お、さま、お嬢様!!!」
レイの声でやっと頭が追いついた。
私は少し目を逸らしてスカートの裾をつまみ上げてお辞儀をした。
「は、初めまして、私はハナ、ハナ・ブラウスと申し、ますです。はい、……」
……
レイが、いや、宮殿にいる皆が私の言葉に?を何個つけただろうか、
ほら見てみて、殿下も不思議そうな顔で私を見てる。
やらかした~、なんだよ、ですます、はいって、おかしすぎるだろー
「プッ アッハッハッハッハッ!!!??」
「え???」
目の前の殿下が凄い笑い声を出してお腹を抑える、
私は困惑して目の前の彼を見るがそんなのお構い無しに彼は私の発言に笑い転げた。
「なんだよ、それ!変なやつだなお前って、もっと生真面目みたいな奴かと思ったんだが、全然違うな!!!」
「え、えぇ、申し訳ありません??緊張して言葉を間違えたと言いますか、なんと言いますか~、」
「もういいよ!!俺はカイル・サマー!お前の婚約者だ!!気軽にカイルって呼んでくれよ!ハナ!?」
「こら!!カイル!貴様また!」
「いいじゃんか!」
なんか、殿下って言うから聡明な方出てくると思ったら、なんかあんまり物事のこと知らなそうな人だな。
こんな人が王になれるのか不安だけど、まぁ一応王族だしな、
まぁ、馬鹿と天才は紙一重っていうし、
もしかしたら凄い発想で国を支えてくれる存在でもなり得る。
…
まぁ深く考えないでいいか
「よろしくね、カイル」
「おぅ!?」
私達は小さな手で握手を交わして微笑みあった。
少し心の距離が縮まった気がして、嬉しかった。
やっぱり、カイルを婚約者として意識するのは無理だけど、友達としてならやって行けそう、
「これから俺のことを支えてくれ!ハナ!よろしく頼むからな!」
「こっちからもお願いする、よろしくしてくれ」
「はい!わかりました!!」
「お嬢様、」
うん、分かってるって、
私があの時言葉を誤ってから、、
ずっとプリッツが睨み、黒い笑顔をチラつかせてるの分かってるから、
今は言わないでレイ
そう目で訴えるとレイは分かったのか口を噤んだ。
私、帰ったらきっと怒られるんだろうな
あー、憂鬱だなぁ、
応援ありがとうございます!
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