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1章

幸せになりたい

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度々、婚約者とあっては少し雑談をしたり
贈り物を貰ったり、

なんやかんやで婚約者とは馬があっていた

段々、婚約者との距離が近くなるのが分かって、少しドキドキもしたけど、

彼女のことを思うと、何故か複雑な気持ちになってしまっていた。

「どうした?」

彼が私の顔色を伺う、
綺麗な顔立ちに私の心は惹き込まれた。

「なんでもないです…」

うっとりとした、恍惚とした表情で私は彼の瞳に魅了された。

何か、忘れてるような、
大事なことを考えていたような、
少しの間だけ、何かを忘れていたが…

その何かを思い出すのは部屋に戻る時だった。

「あれ、なんで私、忘れて……」

おかしな話だ。
彼にうつつを抜かして、
大事な恋人のことをすっかり忘れていたなんて、

こんなの、ありえないはずなのに……

私はこの世界に来て、一時も彼女のことを忘れたか、
いや、忘れなかった。

でも、彼とあって、私は時々、彼女を忘れるようになっていた。

何故、私が彼女を忘れるの、
大事なのに、早くあって抱きしめたいのに

なんで……

気づけばベットの上で寝ていた。

私は一日中、上の空だった。
彼女を忘れたくない一心で、彼女を思い出していた。

私の愛しの人、瑠花、

その声も容姿も心も、
何もかもが優しくて、私を助けてくれた人

こんないい人、世界中を探してもいない。

私を理解して、私を娶ると言って、私を癒してくれる。




その存在がどれほど私に影響を及ぼしたか

前世は彼女との幸せな一生を過ごせた。
幸せ溢れる毎日、
彼女となら、どこだって行ける気がした。


でも、結局は、私も瑠花も……
共に死んだ。

「今、私とっても幸せ…でも、何故か足りない気がする……」

だって、私は裕福な家庭に生まれて、優しい両親を持って、美しい婚約者もいる。

でも、私は欲張りだから、彼女との幸せも築きたい。


私は、暴君なのかな、
前世も欲張りだったのかもしれない……

それで、瑠花にも迷惑かけて、
死にまで追いやったのも私、
もしかしたら、瑠花は私に会いたくないのかもしれない。

私は瑠花に触れることも喋ることも、ましてや見る資格もないかもしれない。

瑠花とあったら、私は、どう接すればいい


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