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1章
悪夢
しおりを挟むあの日をさかいにハナから瑠花との記憶がどんどん薄れていた
大切な記憶を忘れないようハナは瑠花との思い出を紙に綴た
「あの日は一緒にアイスを食べたな」
どうでもいい日常もハナにとってはもう過ぎ去った前世
いつでも瑠花を思う気持は変わらなかった
変わったのは昔の大切な思い出だけだった
日に日に愛する人との思い出を忘れ不安定になっていくハナ
そんなハナを心配する両親
「ハナ、大丈夫、体調が悪いのなら医者に見てもらいましょう」
「何言ってるの母様、私は全然平気よ」
「この頃顔色が悪いぞ、しかも、ご飯もあまり食べない、クマも酷いぞ、」
「平気だよ、ダイエットしてるだけ、この頃、太ってきちゃって」
ヘラヘラとした顔をしているが目は一切笑ってなく、どこか遠くを見ているようだ
ハナは食事に手をつけず
寝室へと足を運ぶ、
ベットに座り、窓から月を見ては微笑み、悲しみ、怒りを覚えてしまった。
1人寝室でまたベットに蹲り、長い夜を孤独に過ごした。
もうそれは、ハナの生活の習慣になったようなものだった。
「ハナ!いい加減にしなさい!私たちがどれだけ心配してると思ってるの!?」
「そうだぞ、ハナ、今のお前の様子は異常だ!何故そんなにもやせ細って、」
「うるさい、私のどこが異常なの?私はただ、真っ直ぐと純粋に生きたいだけ、、、私は大丈夫だから、心配しなくていい」
優しかったハナはどこに行ったのか、
父と母はハナが去るまでハナの背中を見つめた
母は白いテーブルに顔を伏せ
父は急いで電話をした
そんな時にも、ハナは両親のことでも婚約者でも親友のことでもなく、
愛する瑠花のことを考えていた
「瑠花、瑠花、瑠花ぁ~」
『花、』
「やだ、あっ、あ、行かないで、置いてかないで、お願い、やだぁ、るかぁ、るか」
ガリガリ
なにかに縋り付くように部屋の壁をガリガリと爪で剥がし、自分の爪が剥がれてもお構い無しにその行為を続ける
まるでその姿は、なにかに取りつかれる中毒者のようだった
「やだぁ、いかないで、るかぁ、お願いします、私の神様、あっ、アァッ、」
ダァンッ
ダァンッ
壁を叩きつける音がその部屋にこだました
まるで世界がハナを孤独と決めつけているようだ。
ダァンッ
「抑えろ!!」
誰かがドアを蹴破り大人数でハナを取り押さえた
ハナはジタバタと逃げようとするが大人の男相手ではハナは無力だった
ハナは疲労もあったのか、
倒れるように寝た
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