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1章
プリッツの想い人
しおりを挟むずっと、お慕い申し上げていた私の尊敬する人、私の初恋で私の一方通行の愛。どんなにこの恋が叶わなくても私はどうも致しません。
……
ただ、、貴方のお役に立ち、貴方のそばにずっといたく、貴方と生涯を共にしたかった。ただ、それだけの事なのです。私と貴方との関係は、そう、教え子と先生、そして性別も共に一緒……貴方にとって私はとてもいい子な教え子でしたでしょう。貴方のために私は一生懸命頑張ったものです。
まだその頃は叶うと信じて貴方の瞳にずっと映りたくて、貴方とこの関係を変えたく、でも、そんなの一瞬で無くなった。貴方は公爵様と結婚して、公爵夫人になった。もう、貴方とはこの関係を壊せない。なら、いっそ死んでしまおうかとも思いました。ですが、1人で死ぬのも悲しい。私が死んだら、貴方は私にどう思うのでしょうか……もしかしたら、泣いてくださるかもしれません……
貴方に尽くしてきた私を貴方は最後まで見てくれた。それだけで私は幸運でした。こんな想いを抱えていたから……お嬢様、先生と公爵様の娘の貴方を憎んでしまいました。まだ幼いのに令嬢としての心構えは出来ており、時々、私は先生と昔の姿を重ねてしまうのです。あの人にも、そんなおっちょこちょいな所があり、とても可愛く愛らしく清らかな、私はまた、貴方を思うだけで胸が苦しくなる。なので、これ以上あなたを考えないようにします。もう、貴方に私は必要ないと実感しました。
ですが、
私はこの子に、ハナに必要とされる存在、そんな存在になってみようと思います。
なので、まだ、、貴方のそばでお役に立っても良いでしょうか……
どんな想いを持っていても、私は公爵様も先生も、尊敬し、大切な存在だと認識しております。ハナもその1人です。ですが、
公爵様と先生はハナを守るために必死、ならば私もハナ令嬢を育てあげ、守り、この生涯全てをハナ令嬢に捧げようと思います。こんな勝手な想いを抱いてしまった私を貴方は許してくれますかね。
ですから、罪滅ぼしになるかは分かりませんが、ここで生涯を過ごして、この気持ちを抑えようと思います。
貴方との思い出、ハナ令嬢との思い出、何故か類似してますね。私が先生の立場になって、ハナ令嬢は昔の私の立場になって、先生とはこんなに立派な仕事なのですね。先生、私は心から、貴方を愛します、ハナ令嬢を愛します、嫌いだった貴方の大切なものを一生をかけて守ります。どんな困難でも、ハナ令嬢はお強い精神を持っているから大丈夫でしょうが……
ですが、もし、万が一ハナ様が乗り越えられない試練があったら、、先生であるこの私が背中を押そうと思います。あの時の貴方のように、、
ハナ令嬢を見る。
「おや、お嬢様、また貴方は!?」
「ご、ごめんなしゃ~い!?許してプリッツ~~~!!!!もうやんないから!本当にごめんって!?」
「またはしたない言葉を!?」
「あ、やっべっ、」
まったく、本当に令嬢としての自覚が足りないお転婆娘だこと……
本当に、お転婆は誰に似たのやら……
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