13 / 15
らぶてぃ13
しおりを挟む
「あきチャンは何をしているのかな?」
振り返ったそこには先生の胸板があった。近っ。慌てて先生に背を向ける。そんなあたしの手の中には、先生の鞄が収まっている。
いい訳を必死に考える。
何も、思いつかない。ひい。
「ご、ごめ……」
「ばーか。冗談だ。落としたのか?」
あたしの不安を知ってか、先生はとん、とあたしの頭の上に顎をこんと乗せてきた。その仕草は少し子供っぽくて、心なしか疲れた声をしていた。
「待たせた、すまん。会議が長引いた」
先生が謝罪してきて、あたしは「ううん」と首を振る。頭のてっぺんが先生の顎で痛い。
石川の事を先生は何も言ってはこない。
当然だけれど。
先生は首を解して、あたしから離れていく。
「せんせ、お疲れ様」
「おう。お前も少しは勉強できたか?」
と大きく背伸びして誤魔化した。
先生はそんなあたしの誤魔化しを気にもせず、鞄を渡せとあたしの手を取ってくる。
「泥棒さんか? それともお出迎えか?」
「一緒に、帰りたいな、とか」
「そんなの無理に決まっているだろう?」
あたしの手から鞄を奪い去る先生が、つんと、指でおでこを押してくる。さっきまで石川に浮かべていた笑顔とは違う、何と言うか小馬鹿にした態度が身に沁みた。
胸が痛い。
唇を噛み締める。泣きそうになる。
嬉しくて泣きそうになる。
そうだよね。
本当の先生は、こうだもんね。
あたしは俯き、帰るねと言おうとして、
「ゆっくり歩いてろ。後で拾ってやるから」
「……え?」
先生の何気ない言葉に、あたしは声を上げた。
「一緒に?」
「ん、まあ遅いしな」
その優しさは途方もなく唐突だった。いつもなら絶対嫌がるのに。初めてした日、先生は動けなくなったあたしを車で送ってくれた。
ふと先生の機嫌が良い事に気付く。まさか、石川の事と関係あるのだろうか。それともたまたまなんだろうか。
何だろう。
とりあえず、先生が何かを偽っている風には見えなかった。それだけで、今はいいか。
「気持ち悪いな。変な顔すんな」
「えへへ。だって」
あたしの笑みに、先生が冷たく吐き捨てる。冷やかな先生の態度が、照れ隠しのようにあたしには見えた。途端に、あたしの中で愛が弾ける。
うわーって、なる。
数学の教科書。美術の先生。数学を教えてくれる。全てが愛で出来ていた。あたしの愛は、愛と優しさで満たされている。
「何が、えこひいきしないだ」
「何か言ったか?」
先生が首を傾けて、あたしは首を振った。先生は車で、あたしは徒歩だ。もうすでに空は暗くなっている。
今なら、誰が誰だかわからない。
「ほら、閉めるぞ」
先生があたしの手を引いた。
あたしはその手を受け取った。気持ちと心を受け取った。
先生があたしを先導する。あたしはゆっくりと歩いて、先生の後に続く。先生が準備室の扉に手を掛ける。
あたしは、足を止めた。
あたしと先生の手が繋がれたまま伸びる。あたしが先生の足並みを止めた。先生が振り向き、あたしの顔を覗きこんでくる。
「どうした?」
先生が尋ねてきて、あたしは首を振った。胸がいっぱいだった。先生の気持ちで、あたしはいっぱいになった。
身体が熱い。
ゆっくりと息を吐く。先生の声を聞きながら、あたしは先生を見上げる。先生の腕を引っ張り、準備机に顔を向けた。
「せんせ」
呼吸が荒くなる。胸が苦しくなる。先生の腕をまた引く。準備机を見た先生が、少し驚いた顔であたしを見て、頬を掻いた。
「明日まで我慢できないのか?」
「今が、いいの」
あたしの懇願に、先生は視線をドアに向けた。視線で気づき、あたしは準備室のドアへと向かう。ふと、聞きたくなった。
「石川ちゃんはもう帰った?」
「ああ。問題ない」
先生はさも当然と返事をしてくれた。
がちゃん。
準備室の鍵が音を立てた。
あたしの手が、扉の鍵を絞めたのだ。
「まあ、待たせたしな」
「せんせ、したそうだし」
どっどっど。
あたしの脈が速く打つ。先生の冷たい手が、心地いいくらいにあたしの心を冷やしてくれる。それでも全然、熱が冷めない。
「ごめんなさい。したいのはあた……」
「言わなくていい。そうだな、したいのは俺だな」
先生があたしを抱き寄せてくれた。あたしは先生に身体の重みを預けて、準備室の扉と自分の身体で先生を挟む。
カーテンはすでに閉じてある。
電気を消そうとする先生の手を止めた。
「んっ」
あたしは黙ったまま、先生にキスをした。先生の舌があたしを受け入れてくれる。あたしは頑張って、下からキスを施していく。
先生はされるがまま、あたしに身をまかしてくれた。
胸が、熱くなる。
「上手くなったな」
「ほんと? 嬉しい」
先生が褒めてくれるのが嬉しかった。もっとしたいと思った。もっと先生にしてあげたいと思って、唯一知る、先生にしてあげる事を決意する。
あたしは先生の身体に身を逸らして、ゆっくりとしゃがむ。崩れ落ちるようにして先生の下半身付近にまで顔を下げた。
「いきなりだな」
「やなら、してあげない」
あたしの偉そうな言動に、
「頼む」
と先生も偉そうな態度で返事をした。
頼む。
先生の言葉が喉元を過ぎていく。
あたしは頷き、床に膝を付いた。先生のズボンのチャックに手を掛けて、そーっと下ろしていく。
先生の背中が準備室の扉にもたれかかる。
あたしは無言でズボンのチャックを下ろしていく。前に一度布を噛ませてしまったので丁寧にする。布越しに、先生のが大きくなっているのがわかった。
有無は言わせない。
ズボンを下げて、無機質なトランクスも引っ張り下げる。先生のを痛くしないよう、そうっと、下ろす。
「っ、う」
「すっごい」
「……」
露わになった先生のあそこを、あたしは目の前で鑑賞する。
そそり立つ先生のが、あたしの鼻先でびくんとえづく。それをじっと見てから、あたしはその先端にキスをした。先生が小さく呻く。もう一度キスをして、今度は裏側に舌を添えた。根元から上に、舌の腹で舐め上げる。
「くぅ」
先生が苦しそうに声を出す。その色っぽい声に、あたしの股がじんと熱くなる。
舌から伝わる先生のあそこの血管が、でこぼこになっていて不思議な気持ちになる。キスをする。脈打っているのを、唇で感じた。
あたしは先生のふとももに手を掛けて、舌の力を抜いた。
「んっ、んん」
止まらずゆっくりと、先生のを下から上へと舐め上げる。頂上に着いては下に戻って、たまに舌先で裏側の筋を撫でたりもする。
先生のを指で撫でる。
ふと先端を見ると、透明な液が出ていた。
《続く》
振り返ったそこには先生の胸板があった。近っ。慌てて先生に背を向ける。そんなあたしの手の中には、先生の鞄が収まっている。
いい訳を必死に考える。
何も、思いつかない。ひい。
「ご、ごめ……」
「ばーか。冗談だ。落としたのか?」
あたしの不安を知ってか、先生はとん、とあたしの頭の上に顎をこんと乗せてきた。その仕草は少し子供っぽくて、心なしか疲れた声をしていた。
「待たせた、すまん。会議が長引いた」
先生が謝罪してきて、あたしは「ううん」と首を振る。頭のてっぺんが先生の顎で痛い。
石川の事を先生は何も言ってはこない。
当然だけれど。
先生は首を解して、あたしから離れていく。
「せんせ、お疲れ様」
「おう。お前も少しは勉強できたか?」
と大きく背伸びして誤魔化した。
先生はそんなあたしの誤魔化しを気にもせず、鞄を渡せとあたしの手を取ってくる。
「泥棒さんか? それともお出迎えか?」
「一緒に、帰りたいな、とか」
「そんなの無理に決まっているだろう?」
あたしの手から鞄を奪い去る先生が、つんと、指でおでこを押してくる。さっきまで石川に浮かべていた笑顔とは違う、何と言うか小馬鹿にした態度が身に沁みた。
胸が痛い。
唇を噛み締める。泣きそうになる。
嬉しくて泣きそうになる。
そうだよね。
本当の先生は、こうだもんね。
あたしは俯き、帰るねと言おうとして、
「ゆっくり歩いてろ。後で拾ってやるから」
「……え?」
先生の何気ない言葉に、あたしは声を上げた。
「一緒に?」
「ん、まあ遅いしな」
その優しさは途方もなく唐突だった。いつもなら絶対嫌がるのに。初めてした日、先生は動けなくなったあたしを車で送ってくれた。
ふと先生の機嫌が良い事に気付く。まさか、石川の事と関係あるのだろうか。それともたまたまなんだろうか。
何だろう。
とりあえず、先生が何かを偽っている風には見えなかった。それだけで、今はいいか。
「気持ち悪いな。変な顔すんな」
「えへへ。だって」
あたしの笑みに、先生が冷たく吐き捨てる。冷やかな先生の態度が、照れ隠しのようにあたしには見えた。途端に、あたしの中で愛が弾ける。
うわーって、なる。
数学の教科書。美術の先生。数学を教えてくれる。全てが愛で出来ていた。あたしの愛は、愛と優しさで満たされている。
「何が、えこひいきしないだ」
「何か言ったか?」
先生が首を傾けて、あたしは首を振った。先生は車で、あたしは徒歩だ。もうすでに空は暗くなっている。
今なら、誰が誰だかわからない。
「ほら、閉めるぞ」
先生があたしの手を引いた。
あたしはその手を受け取った。気持ちと心を受け取った。
先生があたしを先導する。あたしはゆっくりと歩いて、先生の後に続く。先生が準備室の扉に手を掛ける。
あたしは、足を止めた。
あたしと先生の手が繋がれたまま伸びる。あたしが先生の足並みを止めた。先生が振り向き、あたしの顔を覗きこんでくる。
「どうした?」
先生が尋ねてきて、あたしは首を振った。胸がいっぱいだった。先生の気持ちで、あたしはいっぱいになった。
身体が熱い。
ゆっくりと息を吐く。先生の声を聞きながら、あたしは先生を見上げる。先生の腕を引っ張り、準備机に顔を向けた。
「せんせ」
呼吸が荒くなる。胸が苦しくなる。先生の腕をまた引く。準備机を見た先生が、少し驚いた顔であたしを見て、頬を掻いた。
「明日まで我慢できないのか?」
「今が、いいの」
あたしの懇願に、先生は視線をドアに向けた。視線で気づき、あたしは準備室のドアへと向かう。ふと、聞きたくなった。
「石川ちゃんはもう帰った?」
「ああ。問題ない」
先生はさも当然と返事をしてくれた。
がちゃん。
準備室の鍵が音を立てた。
あたしの手が、扉の鍵を絞めたのだ。
「まあ、待たせたしな」
「せんせ、したそうだし」
どっどっど。
あたしの脈が速く打つ。先生の冷たい手が、心地いいくらいにあたしの心を冷やしてくれる。それでも全然、熱が冷めない。
「ごめんなさい。したいのはあた……」
「言わなくていい。そうだな、したいのは俺だな」
先生があたしを抱き寄せてくれた。あたしは先生に身体の重みを預けて、準備室の扉と自分の身体で先生を挟む。
カーテンはすでに閉じてある。
電気を消そうとする先生の手を止めた。
「んっ」
あたしは黙ったまま、先生にキスをした。先生の舌があたしを受け入れてくれる。あたしは頑張って、下からキスを施していく。
先生はされるがまま、あたしに身をまかしてくれた。
胸が、熱くなる。
「上手くなったな」
「ほんと? 嬉しい」
先生が褒めてくれるのが嬉しかった。もっとしたいと思った。もっと先生にしてあげたいと思って、唯一知る、先生にしてあげる事を決意する。
あたしは先生の身体に身を逸らして、ゆっくりとしゃがむ。崩れ落ちるようにして先生の下半身付近にまで顔を下げた。
「いきなりだな」
「やなら、してあげない」
あたしの偉そうな言動に、
「頼む」
と先生も偉そうな態度で返事をした。
頼む。
先生の言葉が喉元を過ぎていく。
あたしは頷き、床に膝を付いた。先生のズボンのチャックに手を掛けて、そーっと下ろしていく。
先生の背中が準備室の扉にもたれかかる。
あたしは無言でズボンのチャックを下ろしていく。前に一度布を噛ませてしまったので丁寧にする。布越しに、先生のが大きくなっているのがわかった。
有無は言わせない。
ズボンを下げて、無機質なトランクスも引っ張り下げる。先生のを痛くしないよう、そうっと、下ろす。
「っ、う」
「すっごい」
「……」
露わになった先生のあそこを、あたしは目の前で鑑賞する。
そそり立つ先生のが、あたしの鼻先でびくんとえづく。それをじっと見てから、あたしはその先端にキスをした。先生が小さく呻く。もう一度キスをして、今度は裏側に舌を添えた。根元から上に、舌の腹で舐め上げる。
「くぅ」
先生が苦しそうに声を出す。その色っぽい声に、あたしの股がじんと熱くなる。
舌から伝わる先生のあそこの血管が、でこぼこになっていて不思議な気持ちになる。キスをする。脈打っているのを、唇で感じた。
あたしは先生のふとももに手を掛けて、舌の力を抜いた。
「んっ、んん」
止まらずゆっくりと、先生のを下から上へと舐め上げる。頂上に着いては下に戻って、たまに舌先で裏側の筋を撫でたりもする。
先生のを指で撫でる。
ふと先端を見ると、透明な液が出ていた。
《続く》
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
【完結】ゆるぎとはな。
海月くらげ
恋愛
「せんせえ、もうシよ……?」
高校生の花奈と、聖職者であり高校教師の油留木。
普段穏やかで生徒からも人気のある油留木先生。
そんな男が花奈にだけ見せる表情がある。
教師×生徒 禁断TL小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
恋と首輪
山猫
恋愛
日本屈指の名門・城聖高校には、生徒たちが逆らえない“首輪制度”が存在する。
絶対的支配者・東雲財閥の御曹司、東雲 蓮の「選んだ者」は、卒業まで彼の命令に従わなければならない――。
地味で目立たぬ存在だった月宮みゆは、なぜかその“首輪”に選ばれてしまう。
冷酷非情と思っていた蓮の、誰にも見せない孤独と優しさに触れた時、みゆの心は静かに揺れはじめる。
「おめでとう、今日から君は俺の所有物だ。」
イケメン財閥御曹司
東雲 蓮
×
「私はあなたが嫌いです。」
訳あり平凡女子
月宮 みゆ
愛とか恋なんて馬鹿らしい。 愚かな感情だ。
訳ありのふたりが、偽りだらけの学園で紡ぐカーストラブ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる