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新学期編

星野時斗は受けたく無い

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「ん、ん?うわぁ!!何してんだ日和!」

「ふぁ、あはようございます時斗くん」

朝起きると日和が半裸で俺の布団に潜り込んで

いた。

「おはようございます。じゃねぇだろ!ここで

何してんだ!」

「時斗くんと寝ていました」

「いつから!?」

「五分ほど前からです」

あぁ、今度からは6時45分に起きねぇといけな

いな。安心して睡眠もできねぇ。

今日は日和がうちに来て二日目、月曜日だ。

今日から日和が学校に通う。

生徒として。

親父が学園長に無理やり話を通したのだ。

クラスメイトたちもびっくりするだろうが、す

ぐに馴染むだろう。

それよりも今解決しなければならない問題が一

つある。

あと五分で咲がくるんだよぉぉぉ。

咲がこれ見たら、、、、、、。

「おいっ!日和。今すぐここから離れろ!」

「!?どうしたんです?興奮しちゃいまし

た?」

俺はロリコンじゃねぇ!

「理由は後だ!早、、、」

「トーキートーサーマー!入りますねー!」

やべぇぇぇ!

「ちょい我慢しろ」

「ひゃ!」

本能的に日和を抱き抱えて、布団に潜り込む。

ガチャ

「時斗様ー!会いたかったです!どうか朝の

ハグを!私目に」

「お、おはよう咲。身支度して下降りるわ」

「ぶぅー。釣れないですね。分かりました。

朝ごはん食べに降りてきてくださいね」

そう言って咲は下に降りた。

ふぅ、これで万事解、、、。

「きゅーーー」

「日和?生きてるか?」

日和が目を回していた。

「そういえば日和様、今朝はどこにいたん

ですか?」

登校中に爆弾を投下する咲。

「え?トイレに居ましたけど、、、」 

「そうですか。時斗様の部屋で日和様のにおい

がしたもので、、、。すいません」

本当すいませんでしたぁぁぁぁ!てか、咲

鋭っ!

学校に着き、身支度を終わらせた俺は、朝の

睡眠を取ろうとした。と、

同時に女性の教師が入ってきた。

「中平千里です。ここの担任になりました。

以後よろしくお願いします」

入学早々、新鮮である。だが、そんなことを

思う余裕は次の瞬間なくなったのだった。

「来週は中間テストです。頑張りましょう」

新しい担任、中平千里が笑顔で言ったからだ。

テスト。

時斗が人生ベストワン級に嫌いなイベントで

ある。

と、言うのも、星野時斗は、、

ギリギリながら今まで赤点を取ったことはない。

時斗が嫌いなのは、テスト期間中なのである。

完璧が、大好きな星野忠邦の息子としてのプレ

ッシャーに、一週間耐えなければならないので

ある。

「あぁ、もう嫌だ」

泣く始末である。

横を向くと、咲も魂が抜けていた。

どうなるんだこれ?

「どうしたの?時斗くん」

と、日和が聞いてくる。こいつ先生並みに頭

いいじゃねぇか!教えてもらおう!

「実は、、、。」

そう言って先程の理由を述べる。

「あー。出来のいいお父さんを持つと大変だ

ねぇ」

明らかに他人事である。一応お前の親父でも

あるからな!

マジでどうしよう。ヤバイ!不安が、高まって

いくのがわかる。

「勉強なら教えよっか?」

不安を察した雪が突拍子も無いことを言うま

では。








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