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新学期編

小西杏はいじめられっ子である

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「時斗様、私に日和さんに、雪さんに、桐山さんであ

と一人ですね」

「「「「「俺が!行きます!」」」」」

男子が再び立候補する。

「男子以外が来たら嬉しいな、、、なんて」

あ、

どたぁぁぁあん!

雪やべぇ。

「とりあえず、時斗君いれば私は良いんだけど、咲ち

ゃんは?」

日和、嬉しいこと言ってくれるぜ。

「私も時斗様以外考えていませんでした」

咲もか。容姿が良いからだよな?こいつらに褒められ

てドキドキするのは。

「「「「「おい、星野。分かってるよな?」」」」」

げっ。反感買ってんるし。まぁ、それもそうか。

メンツがメンツだからな。

だが勘違いしないでほしい。

俺が集めたのは光だけである。

と、

「班できました、、」

一人の女子が班完成を先生に伝える。あいつは、たし

か、小西杏。

「班員を書くから言って行ってね」

「えっと、私、、、」

「え?後の人は?」

「い、いません」

おい、先生困ってるぞ。みんなもあいつに集中してる

し。

「私友達いないので」

堂々と言うな!みんな笑ってんじゃねぇか。ていうか

あんな可愛いのにみんな手を出さないなんて。

今時斗の視界に入る、その少女はまごうことなき美少

女である。

と、

同じく時斗の視界に彼女を見てクスクス笑っているク

ラスメイトが入る。

「なぁ、咲。あの一人の子。いじめられてんのか?」

「えっと、、、私時斗様しかみてな、、」

「うん、私見たことあるよいじめられてるの。あの子

トイレで髪の毛引っ張られてたよ。私注意したらすぐ

やめたはずなんだけどなぁ」

咲の言葉に日和が付け加える。流石元先生。

これであの子がなんで一人か分かったぜ。

「先生。僕たち班決まりました」

「は、はい。では班員の名前を」

「俺と川竹と成瀬と真立と桐山と、、、」

「小西です」

ザワザワ。

そりゃそーなるわな。

「あんた何やってくれちゃってんの!」

ギャルのリーダーが、俺にきれる。まぁ、玩具を取ら

れたみたいなものだからな。

「?俺たちが班に小西を入れたらダメなのか?」

「っ!?そ、そんなことないけど」

「じゃあいいだろ?小西。よろしくな?」

「は、はい。いいんですか?」

「あぁ、小西がいいんだ」

ということで、小西が班に加わった。

「はい。全員班が決まったので、今から班ごとで、交

流を深めてください」

「わ、私は小西杏、です。さっきはどうもありがとう

ございました」

「さっきのことは別にいいよ。それより、俺の名前は

星野時斗。呼び方はなんでもいいからな」

「星野、さん」

「私は川竹咲です」

「私は真立雪。雪って呼んでね?」

「私は、知ってると思うけど、成瀬日和。日和でい

いよ」

「僕は桐山光。男だからね」

いや女だろどう見ても。



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