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【幕間】第七師団の副師団長だよ
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暗がりの中、アンシェント王国が一望できる高台に近い一角にいる。
王都から離れているため、この場所から何かできる訳では無いが、高みの見物をするには丁度いい場所だ。
僕たちの視線の先には、数百にも及ぶ暗殺者たちを相手に、黒い霧を纏いながら無双を繰り広げる男がいる。
月明かりの下でも、纏う色が黒すぎて姿が歪み良く見えない。
あんな物騒なものを身体に纏える人物など、この世に一人しかいないだろう。
「銀狼から聞いた通り、アレはヤバイな。近づける気がしないわ」
その光景を目にして呆れたように言うのは、アンシェント王国の第六師団の師団長サイラス・ランドルだ。
痩身の体躯を黒い軽装で包み、短剣を腰の後ろに仕込んだ短剣使いの男で、幻影魔法を得意としている。
以前、この師団長の下で働いていた僕はジルベルト・ブルームと言う名で、現在は第七師団の副師団長を務めている。今は協力という名のタダ働きで借り出されていた。
「お子様を卒業したんですね、良かったぁ……それにしても人間離れしてるなぁ。あははは……はぁ……」
がっくりと肩を落としながら、『絶影』を巧みに使い、あっという間に周囲の男たちを一掃している我らが第七師団の師団長ベルサス・クラウに、胸が高鳴るやら、呆れるやら、恐怖心を抱くやらで、忙しい。
それは、僕がどんなに努力をしたとしても、到底辿り着けることのできない領域に達しているから。
乾いた笑いが口からもれる。
強さの次元が違うと言ってもいい。
先ほどから、面白いようにいくつもの命が刈り取られている。
「首尾は?」
微妙だよなぁと思う仮面を被ったランドル師団長が振り返りもせず、東西に分かれて配備された隊員のことを聞いてくる。
「東西で、第六師団の隊員が数名見張ってますよ。ワイバーンが何匹か飛んでいるのを目撃してますので、控えている部隊がいくつか潜んでいるようです。ただ、王都に辿り着くことのない彼らの合図を待っても無駄でしょうけどね」
どさくさに紛れて攻め入ろうとは、小狡いことを考えているものだ。
それよりも気になるのが、クラウ師団長のこと。
「あの方、本当に王位を継がないんですかね」
「今の王族が監視している対象だぞ。継がせるつもりなら、すでに王宮で色々学んでいるだろうよ」
それはそうかと納得する。
世知辛くて汚い世の中だ。
しかし、疑問も出てくる。クラウ師団長が赤ちゃんだったその頃は、僕もか弱い赤ちゃんだ。
教会の前に捨てられてたらしいけど。
クラウ師団長が、こんなに強くなる前に何かしら仕掛けられたりしなかったのだろうかと考えてしまう。
「今まで、よくご無事でしたね」
元上司だからと気楽に問えば、拗ねたような声音で返ってくる。もし仮面で隠されていなければ、苦味潰した表情を見ることができたかもしれない。
「殺れなかったんだよ。手を出そうとすると、何でもかんでも黒い霧が消そうとするんだ。防衛本能だろうな」
声に多少の抑揚は混じるものの、その言葉が事実であると伝えてくる。
「ランドル師団長の片脚も……?」
「因果応報というやつかね。まぁ、所詮は国の犬だからな。殺ることができなきゃ、見とくしかないわ」
義足でも魔力を流しているから歩行に問題はないぞ、と言葉を続ける。
ランドル師団長で手も足も出ないなら、この国でクラウ師団長に何かできるものなど皆無だろう。
否。
もし、できるとすればリズウェン・バロルくらいだろうか。
「そろそろ、おしゃべりも飽きただろう? 散った奴らを叩いとくかね」
昔話はもう終わりだという風に、ランドル師団長が振り返る。何度見ても微妙な仮面だと思う。
「そうですね。クラウ師団長をひと目見て撤退した奴らの方が強そうですけど……。僕、書類仕事ばかりだったから大丈夫かなぁ」
「まぁ、頑張れ」
「はーい、がんはりまーす!」
暗闇の中を一息に走り、遠目から目をつけていた暗殺者たちを一人づつ、死へと追いやる。
死体が纏う色はいつも真っ黒だ。
僕の心の中も真っ暗闇に染まる。
やはり、僕はこちらの方が合っているのだろうか。第七師団にいても良いのかなと、迷ってしまう。
──ねぇ、クラウ師団長。僕はあなたの役に立っていますか?
いつの間にか、クラウ師団長の戦う所まで近づいてしまっていたようで、目の前には黒い霧が襲いかかろうとしていた。
あ、これ死んだかな。
脳裏をよぎる。
黒い霧を纏って目の前に現れたのは、眼鏡をかけたそばかすの浮く顔の男だった。
それなのに目が離せないくらい整った顔をしている。
瞬間お互いの視線が交差し、男は茶色い目を見開く。
ドキリとした。
胸が高鳴った訳ではなく、命の危機に晒されているから、──しかも。
──クラウ師団長じゃない?!
そう思ったのは一瞬だった。
「くっ」
剣を弾かれ、人生が終わったかと走馬灯が流れそうになる。短い人生だった。
その男に強い力で胸ぐらを掴まれたかと思うと、小脇に抱えられる。
もう一人の男が僕の背後に向けて剣を一線閃かせた。
──え? なになに?!
僕はクラウ師団長だと思っていた、眼鏡の男に小脇に抱えられたままだ。
今いた場所にはランドル師団長がいて、その足元には男が息絶えている。
「はぁ、死んだかと思っただろうが……ちょっと鈍ったんじゃないか?」
「書類仕事ばかり任せているからな。ごめんね」
眼鏡の男に謝られながら、小脇から地面に下ろされる。
「返してくれていいんだよ?」
ランドル師団長がぽそりと呟く。
うっ、と詰まるように眼鏡の男はたじろぐが、苦笑しながら横に首を振る。
「仕事が回らないので無理ですね」
ランドル師団長と眼鏡の男が、周囲を一掃させながら気楽に言葉を交わしている。
なんのやり取りをしているのだろう。疎外感が半端ないんですけど?
あたりを見回し、大方片付いたところで眼鏡の男から話しかけられる。
「こんな場所にいるとは思わなかった。怪我はしてないか?」
ずいぶん気安いなぁと思いながら眼鏡をはずす男をよく見れば、我らが第七師団のベルサス・クラウ師団長ではないか。
「え? もしかしてクラウ師団長なんですか?! お子様卒業できて良かったですね! でも、その姿なんなんです? 命の危機にあやうくトキメいちゃったじゃないですか! 返してくださいよ! 僕の貴重なトキメキをっ!」
決して、ときめいた訳じゃないが、本人とわからなかった恥ずかしさに怒るふりをしながらクラウ師団長の腕をバシバシと叩く。
まっ暗闇の心の中に月の光が一筋、射し込んだかのような気持ちになる。
「へぇ? ジルベルトはそんなに俺のことが好きだったんだな。気づかなくてごめん。でも、俺はリズウェン一筋なんだ」
「はぁ? 知っていますよ? クラウ師団長の頭、叩いておきましょうか?」
「もう、君たち何言ってんのよ……」
呆れたようにランドル師団長がため息をつく。
「そうか、そうか。ジルベルトはやる気満々だな。そんなに役に立ちたいなら、あとは任せる。明日もちゃんと第七師団の執務室にくるんだぞ。待ってるからな」
そう言って、笑顔でさっさと帰ってしまった。
え、えぇぇぇ~~~~~?!?!
「お片付けを押し付けられてるじゃん!! もうっ、もうっ、うぅ……仕方がないから、はじめようかね」
疲労感いっぱいのランドル師団長がものすごく嫌そうな声を出しながら、早くおいでと促してくる。
「今日もこき使われ、明日も書類仕事かぁ」
と、沈む声と浮かれる内心のちぐはぐさに苦笑しながら、僕はランドル師団長と後片付けを再開させた。
王都から離れているため、この場所から何かできる訳では無いが、高みの見物をするには丁度いい場所だ。
僕たちの視線の先には、数百にも及ぶ暗殺者たちを相手に、黒い霧を纏いながら無双を繰り広げる男がいる。
月明かりの下でも、纏う色が黒すぎて姿が歪み良く見えない。
あんな物騒なものを身体に纏える人物など、この世に一人しかいないだろう。
「銀狼から聞いた通り、アレはヤバイな。近づける気がしないわ」
その光景を目にして呆れたように言うのは、アンシェント王国の第六師団の師団長サイラス・ランドルだ。
痩身の体躯を黒い軽装で包み、短剣を腰の後ろに仕込んだ短剣使いの男で、幻影魔法を得意としている。
以前、この師団長の下で働いていた僕はジルベルト・ブルームと言う名で、現在は第七師団の副師団長を務めている。今は協力という名のタダ働きで借り出されていた。
「お子様を卒業したんですね、良かったぁ……それにしても人間離れしてるなぁ。あははは……はぁ……」
がっくりと肩を落としながら、『絶影』を巧みに使い、あっという間に周囲の男たちを一掃している我らが第七師団の師団長ベルサス・クラウに、胸が高鳴るやら、呆れるやら、恐怖心を抱くやらで、忙しい。
それは、僕がどんなに努力をしたとしても、到底辿り着けることのできない領域に達しているから。
乾いた笑いが口からもれる。
強さの次元が違うと言ってもいい。
先ほどから、面白いようにいくつもの命が刈り取られている。
「首尾は?」
微妙だよなぁと思う仮面を被ったランドル師団長が振り返りもせず、東西に分かれて配備された隊員のことを聞いてくる。
「東西で、第六師団の隊員が数名見張ってますよ。ワイバーンが何匹か飛んでいるのを目撃してますので、控えている部隊がいくつか潜んでいるようです。ただ、王都に辿り着くことのない彼らの合図を待っても無駄でしょうけどね」
どさくさに紛れて攻め入ろうとは、小狡いことを考えているものだ。
それよりも気になるのが、クラウ師団長のこと。
「あの方、本当に王位を継がないんですかね」
「今の王族が監視している対象だぞ。継がせるつもりなら、すでに王宮で色々学んでいるだろうよ」
それはそうかと納得する。
世知辛くて汚い世の中だ。
しかし、疑問も出てくる。クラウ師団長が赤ちゃんだったその頃は、僕もか弱い赤ちゃんだ。
教会の前に捨てられてたらしいけど。
クラウ師団長が、こんなに強くなる前に何かしら仕掛けられたりしなかったのだろうかと考えてしまう。
「今まで、よくご無事でしたね」
元上司だからと気楽に問えば、拗ねたような声音で返ってくる。もし仮面で隠されていなければ、苦味潰した表情を見ることができたかもしれない。
「殺れなかったんだよ。手を出そうとすると、何でもかんでも黒い霧が消そうとするんだ。防衛本能だろうな」
声に多少の抑揚は混じるものの、その言葉が事実であると伝えてくる。
「ランドル師団長の片脚も……?」
「因果応報というやつかね。まぁ、所詮は国の犬だからな。殺ることができなきゃ、見とくしかないわ」
義足でも魔力を流しているから歩行に問題はないぞ、と言葉を続ける。
ランドル師団長で手も足も出ないなら、この国でクラウ師団長に何かできるものなど皆無だろう。
否。
もし、できるとすればリズウェン・バロルくらいだろうか。
「そろそろ、おしゃべりも飽きただろう? 散った奴らを叩いとくかね」
昔話はもう終わりだという風に、ランドル師団長が振り返る。何度見ても微妙な仮面だと思う。
「そうですね。クラウ師団長をひと目見て撤退した奴らの方が強そうですけど……。僕、書類仕事ばかりだったから大丈夫かなぁ」
「まぁ、頑張れ」
「はーい、がんはりまーす!」
暗闇の中を一息に走り、遠目から目をつけていた暗殺者たちを一人づつ、死へと追いやる。
死体が纏う色はいつも真っ黒だ。
僕の心の中も真っ暗闇に染まる。
やはり、僕はこちらの方が合っているのだろうか。第七師団にいても良いのかなと、迷ってしまう。
──ねぇ、クラウ師団長。僕はあなたの役に立っていますか?
いつの間にか、クラウ師団長の戦う所まで近づいてしまっていたようで、目の前には黒い霧が襲いかかろうとしていた。
あ、これ死んだかな。
脳裏をよぎる。
黒い霧を纏って目の前に現れたのは、眼鏡をかけたそばかすの浮く顔の男だった。
それなのに目が離せないくらい整った顔をしている。
瞬間お互いの視線が交差し、男は茶色い目を見開く。
ドキリとした。
胸が高鳴った訳ではなく、命の危機に晒されているから、──しかも。
──クラウ師団長じゃない?!
そう思ったのは一瞬だった。
「くっ」
剣を弾かれ、人生が終わったかと走馬灯が流れそうになる。短い人生だった。
その男に強い力で胸ぐらを掴まれたかと思うと、小脇に抱えられる。
もう一人の男が僕の背後に向けて剣を一線閃かせた。
──え? なになに?!
僕はクラウ師団長だと思っていた、眼鏡の男に小脇に抱えられたままだ。
今いた場所にはランドル師団長がいて、その足元には男が息絶えている。
「はぁ、死んだかと思っただろうが……ちょっと鈍ったんじゃないか?」
「書類仕事ばかり任せているからな。ごめんね」
眼鏡の男に謝られながら、小脇から地面に下ろされる。
「返してくれていいんだよ?」
ランドル師団長がぽそりと呟く。
うっ、と詰まるように眼鏡の男はたじろぐが、苦笑しながら横に首を振る。
「仕事が回らないので無理ですね」
ランドル師団長と眼鏡の男が、周囲を一掃させながら気楽に言葉を交わしている。
なんのやり取りをしているのだろう。疎外感が半端ないんですけど?
あたりを見回し、大方片付いたところで眼鏡の男から話しかけられる。
「こんな場所にいるとは思わなかった。怪我はしてないか?」
ずいぶん気安いなぁと思いながら眼鏡をはずす男をよく見れば、我らが第七師団のベルサス・クラウ師団長ではないか。
「え? もしかしてクラウ師団長なんですか?! お子様卒業できて良かったですね! でも、その姿なんなんです? 命の危機にあやうくトキメいちゃったじゃないですか! 返してくださいよ! 僕の貴重なトキメキをっ!」
決して、ときめいた訳じゃないが、本人とわからなかった恥ずかしさに怒るふりをしながらクラウ師団長の腕をバシバシと叩く。
まっ暗闇の心の中に月の光が一筋、射し込んだかのような気持ちになる。
「へぇ? ジルベルトはそんなに俺のことが好きだったんだな。気づかなくてごめん。でも、俺はリズウェン一筋なんだ」
「はぁ? 知っていますよ? クラウ師団長の頭、叩いておきましょうか?」
「もう、君たち何言ってんのよ……」
呆れたようにランドル師団長がため息をつく。
「そうか、そうか。ジルベルトはやる気満々だな。そんなに役に立ちたいなら、あとは任せる。明日もちゃんと第七師団の執務室にくるんだぞ。待ってるからな」
そう言って、笑顔でさっさと帰ってしまった。
え、えぇぇぇ~~~~~?!?!
「お片付けを押し付けられてるじゃん!! もうっ、もうっ、うぅ……仕方がないから、はじめようかね」
疲労感いっぱいのランドル師団長がものすごく嫌そうな声を出しながら、早くおいでと促してくる。
「今日もこき使われ、明日も書類仕事かぁ」
と、沈む声と浮かれる内心のちぐはぐさに苦笑しながら、僕はランドル師団長と後片付けを再開させた。
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