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中学編
5.中学校を卒業しました。
しおりを挟む月日が流れるのは早いもので、卒業式を向かえた。
リンは相変わらず俺にピッタリとくっついて行動している。ちなみに『狼のウィル』になっているので、『純血の狼族』の方に俺の席はない…その代わりに『混血の狐族』と『婚礼の儀』を行ったので、その番としてリンの隣に席が準備されていた。
まぁ、高校もそのまま上がるだけなので、俺の周りは別段、変わる事もない…
リンの話では『純血のライオン族』『純血の狼族』『純血の兎族』『純血の猫族』『純血の鳥族』に属する5人がゲームでは攻略対象であり、生徒会に所属しているらしい。
それプラスで、隠しキャラとして、風紀に属している『純血の狼族』と『純血の熊族』、『純血の虎族』の3人が居るらしい…
そして、お助けキャラとして『混血の狐族』であるリンが居るようだ。
ここがゲームの世界ならばもう既に原作崩壊している。
俺が隠しキャラだったらしいからな…しかも、中身が転生者なので崩壊もいいところだろう。
ゲームごっこなら余所でやってくれってヤツである…
リンは何かよく分からないところで不安を覚えるようである。まぁ、俺が『人間族』の主人公とやらに見向きをしなければ良いだけの話なので問題ないだろう。
俺も『混血の一族』に属している者たちと一緒にいる方が楽だしな…
あぁ、そうだ…あの下衆な集団だった『混血の熊族』の奴らだが―…いろいろあって改心した。
そもそも、何であんな下衆になっていたかというと『純血の熊族』との対立により経済的にもいろいろと疲弊していたからである。
その問題を解決した事により、何故か『純血の熊族』や『混血の熊族』からも慕われるようになり、周りの警護の強化にも一役買った。
リンから「原作クラッシャー」と言われたが、押し倒して黙らせておいた。
その日はいつも以上に盛り上がってしまったが…思い出したら俺がヤバくなるので、この話は置いておく…
そして、卒業式後…親しくしている者たちと集まり「高校でもよろしく」というような感じで挨拶をして回っていた。
その途中で何やらリンがモジモジとしていたので、気になった俺は「どうかしたのか?」と訊ねたのだが―…
耳をペタンと倒し、困ったような表情になった。が、それだけでは終わらなかった…
リンはそのままコテンと首を傾げ、こちらを見上げてくる…上目遣いになったと表現した方が正解か…
それだけでも可愛いのだが、さらに俺の理性を崩しにかかる…
リンはその体勢のまま俺の制服の袖の端を摘まむと、躊躇いがちに口を開いた…
「ウィル様の制服のボタンが欲しい!ダメ?」
これは破壊力抜群だ!俺の理性は半分ほど崩壊した…
これをやられると、毎回、俺が折れる自信がある!これが計算だったら恐ろしいんだけど!?
まぁ、リンなら計算でも許せるけどな!
俺は悩むことなく即決で制服の上着を脱いだ。そして、まるごとあげると、リンはソレを凄く嬉しそうに受け取り、大事そうに抱え込んだ。
それくらいで喜ぶとか、どれだけ可愛いんだ俺の番は!
なんて思いながらリンを横目に観察をしていたら…その制服の首元に顔を埋め『クンクン』と匂いを嗅いで尻尾を嬉しそうに『パタパタ』と振って「ウィル様の匂いだぁ」なんて言っている姿は内心、悶絶するほど可愛いかった…
何だかんだと俺はリンにベタ惚れなのである…
料理は美味いし、掃除やら洗濯などの家事全般を担い、普段から俺をサポートして健気に尽くしてくれている…
休日は急用が入らない限り俺も手伝うようにはしているけど…逆にリンの邪魔になってないか心配である…
あのノートを未だに更新している所を見たなんて何かの見間違いだ!うん、そうだ!そうだって事にしておく!だって、悪口とか書かれていたら立ち直れない!
ダメだ!あのノートの事は忘れよう!それが1番良い!
*
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