アルファな彼とオメガな僕。

スメラギ

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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜

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 崇陽から不穏な気配を感じつつも休ませる事に成功してから数日…不安な気持ちを抱えたままさらに数日後…表向きは普段と変わらない日常を送っていた矢先、崇陽から衝撃の事実を告げられた。

 この数日間、僕に隠れてコソコソと何かをしていた内容だった…

 「親父に『運命』が現れたらしい」

 そう言った崇陽は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。『全く面倒な事を…』とでも言いたげな表情だった。

 まだ『運命』が現れただけなら良かった方なんだけど…事態はそうはいかなかったようでー…

 崇陽のお父さんは『運命の番』に会った事により発情ヒートを起こしたオメガの強力なフェロモンに当てられて自我を保てず発情ラットを起こし、ホテルへと連れ込み、襲った。その際に項を噛んで番ってしまったみたいだ。

 そのまま蜜月というヤツに入ったようで、会社を立て直す為の仕事以外は音信不通のような状態になり崇陽のお母さんは居場所を見つけてやろうと血眼になって探したが結局、見つけられずにいた。

 そんな最中、オメガの発情ヒートがおさまったのか、ひょっこりと姿を現した崇陽のお父さんは番ったオメガを傍に置き、人が変わってしまったかのようにそのオメガを溺愛した。
 そして、会社を立て直す為に今まで以上に力を発揮していたようで、今までの業績を大幅に・・・上回る凄い業績を叩き出したらしい… 

 これは崇陽も想定外だったみたいだが、全く問題がないから心配は要らないようだ…
 転び方によっては今よりももっと安心できる環境になるかもしれないと言っていた。

 ちなみに崇陽のお父さんは結婚しているくせに本妻であるはずの崇陽を生んだ母親を愛人のように扱い、ぽっと出の『運命の番』を本妻のように扱っているらしい…

 崇陽のお母さん曰く、崇陽のお父さんは『運命の番』に会った事で人が変わってしまったんだとか…

 業績が上昇し始めると、周りの評価は面白いくらいに変わり、お義父さんは「『運命の番』が居るから…番が支えてくれたからここまで頑張れた。業績を立て直す事に成功した」なんて発言をした。
 その事が影響して『運命の番』に対する周りからの評価はうなぎのぼりで上がっていき、口煩くキツい性格のお義母さんの評価は急激に悪化している状態で、立場がヤバいらしい…

 お義父さんとその周りは戸籍上の妻と離婚を望んでいて、お義父さんに関しては『運命の番』と結婚したいと言い張っており、周りもそれを受け入れる体制になっているんだとか…

 プライドだけはお高い崇陽のお母さんは周りから煙たがられている。崇陽がそう言っていた…

 そして今、殆ど没交渉である崇陽の実家はその事・・・で揉めに揉めているらしい…

 その『運命の番』に相手が居なかったのがせめてもの救いだ…

 崇陽としてはこちらに被害が無ければ離婚しようが、崇陽のお父さんが『運命の番』とよろしくヤッて居ようがどうでも良いらしいが…

 嫌な予感しかしないらしい…

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