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戦闘後
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「よおヒューズ!」
ベッドの上にいながらも元気な声でウィリアムは挨拶をする。
「お前は元気だな、フォルトにその元気を分けてやったらどうだ?」
ヒューズが失笑するとウィリアムは頬を膨らます。
「もっと心配してくれてもいいんだよヒューズくーん!」
相変わらずの元気に呆れながらも安心して本題に入る。
「今俺と結衣、村人たちと共にミメーシス?の像を作ってる、もしもこれが国にでも見つかったら俺たちどころかこの村も危ない、本当にこんな馬鹿げたことを続けるのか?」
ヒューズは真剣な表情でウィリアムに聞くとウィリアムは満面の笑みで言う。
「もちろん続ける!」
「はぁ...いざという時は俺は抜けるからな...」
ヒューズはウィリアムの何も考えてなさそうな顔に頭を抱える。
「広めれば俺も強くなる、そうすれば生存率も上がるだろ! じゃあいいじゃん!」
「......おまえって本当にバカだな、国に狙われたら強くなる前に死ぬだろ、実際山賊でこのザマじゃここ先、生きていけねえぞ...」
ウィリアムは急に真剣な顔になり下を向く。
(それくらいわかってるさ...でも俺は..........あれ? なんで俺はこんな必死になってるんだ? 宣教師じゃ金ももらいにくいはずだ....なのになんで.....)
ウィリアムは長考しようとするが頭をブンブンと振ると
「強けりゃいいじゃん!」
そう言ってこのことについては保留にすることにした。
「あ、ヒューズ、料理が出来ましたよ、味見しますか?」
結衣は小皿にスープを入れるとヒューズに渡す。
「ああ、ありがとう」
ヒューズは皿を受け取りスープを飲む。
「うん、うまい」
「そうですか? よかったです」
結衣が嬉しそうに微笑むとヒューズもなんだか嬉しい気持ちになる、表情は変わってはいないが内心は心がかなり落ち着いていた。
「久しぶりに温かいものを食べた気がするよ」
そう言って少しだけヒューズからも笑みが一瞬だけ出る。
「初めて見たかもです、ヒューズの笑う顔」
ヒューズは結衣の言葉にきょとんとする
「そうか...そうだな...」
「はい、もっと笑うといいと思うのですよ!」
「ああ...そうしようと思うよ..」
ヒューズは顔を笑わせようとするが変な顔になってしまい結衣は思わず笑ってしまう。
「ぷふ...はい...頑張り...ましょう....」
笑いを堪えようと必死になるが肩がプルプル震えるがヒューズはそのことに特に気づくことはなかった。
「そういえば食事の時の祈りをウィリアムさんに聞いてくれませんか? 私は覚えてないんですよね」
「ああ、わかった」
宿屋にまた行くとウィリアムに聞く。
「食事の時の祈りについて教えて欲しいんだが...覚えてるか?」
「あ....えっとねえ....」
一瞬考えるとヒューズに聞こえない声でミメーシスに聞く。
「なあ、ミメーシス」
反応がなく、もう一度少し強めに聞く
「なあミメーシス!」
(どうした)
「お前って出ない時あるけどなんなんだ?」
(我は貴様と会話を行うだけでも力を使う、なので基本は出てこない、まあいい、要件はなんだ)
「4日前の俺の祈りの時のやつ、模倣できない...?」
(わかった)
ミメーシスが祈りの時の声を模倣するとウィリアムは自らの声に若干違和感を覚えると同時になんだか気恥ずかしさを感じた。
「とりあえず言うぞ———」
「わかった、それじゃあな」
そう言ってヒューズは部屋を出た。
「.....暇だな...」
ウィリアムは窓の外を見ながらぼやく。
鳥の鳴き声が聞こえ雲がゆったりと流れていく、身体は相変わらず痛いが心は休まっていた。
「...あっ」
リンゴに手を伸ばし取ろうとするが距離感が掴めずにリンゴを地面に落としてしまった。
「これ...視界に慣れないと戦うとき苦労しそうだな...」
自分の怪我の重大さを再確認しつつリンゴを貪った。
ベッドの上にいながらも元気な声でウィリアムは挨拶をする。
「お前は元気だな、フォルトにその元気を分けてやったらどうだ?」
ヒューズが失笑するとウィリアムは頬を膨らます。
「もっと心配してくれてもいいんだよヒューズくーん!」
相変わらずの元気に呆れながらも安心して本題に入る。
「今俺と結衣、村人たちと共にミメーシス?の像を作ってる、もしもこれが国にでも見つかったら俺たちどころかこの村も危ない、本当にこんな馬鹿げたことを続けるのか?」
ヒューズは真剣な表情でウィリアムに聞くとウィリアムは満面の笑みで言う。
「もちろん続ける!」
「はぁ...いざという時は俺は抜けるからな...」
ヒューズはウィリアムの何も考えてなさそうな顔に頭を抱える。
「広めれば俺も強くなる、そうすれば生存率も上がるだろ! じゃあいいじゃん!」
「......おまえって本当にバカだな、国に狙われたら強くなる前に死ぬだろ、実際山賊でこのザマじゃここ先、生きていけねえぞ...」
ウィリアムは急に真剣な顔になり下を向く。
(それくらいわかってるさ...でも俺は..........あれ? なんで俺はこんな必死になってるんだ? 宣教師じゃ金ももらいにくいはずだ....なのになんで.....)
ウィリアムは長考しようとするが頭をブンブンと振ると
「強けりゃいいじゃん!」
そう言ってこのことについては保留にすることにした。
「あ、ヒューズ、料理が出来ましたよ、味見しますか?」
結衣は小皿にスープを入れるとヒューズに渡す。
「ああ、ありがとう」
ヒューズは皿を受け取りスープを飲む。
「うん、うまい」
「そうですか? よかったです」
結衣が嬉しそうに微笑むとヒューズもなんだか嬉しい気持ちになる、表情は変わってはいないが内心は心がかなり落ち着いていた。
「久しぶりに温かいものを食べた気がするよ」
そう言って少しだけヒューズからも笑みが一瞬だけ出る。
「初めて見たかもです、ヒューズの笑う顔」
ヒューズは結衣の言葉にきょとんとする
「そうか...そうだな...」
「はい、もっと笑うといいと思うのですよ!」
「ああ...そうしようと思うよ..」
ヒューズは顔を笑わせようとするが変な顔になってしまい結衣は思わず笑ってしまう。
「ぷふ...はい...頑張り...ましょう....」
笑いを堪えようと必死になるが肩がプルプル震えるがヒューズはそのことに特に気づくことはなかった。
「そういえば食事の時の祈りをウィリアムさんに聞いてくれませんか? 私は覚えてないんですよね」
「ああ、わかった」
宿屋にまた行くとウィリアムに聞く。
「食事の時の祈りについて教えて欲しいんだが...覚えてるか?」
「あ....えっとねえ....」
一瞬考えるとヒューズに聞こえない声でミメーシスに聞く。
「なあ、ミメーシス」
反応がなく、もう一度少し強めに聞く
「なあミメーシス!」
(どうした)
「お前って出ない時あるけどなんなんだ?」
(我は貴様と会話を行うだけでも力を使う、なので基本は出てこない、まあいい、要件はなんだ)
「4日前の俺の祈りの時のやつ、模倣できない...?」
(わかった)
ミメーシスが祈りの時の声を模倣するとウィリアムは自らの声に若干違和感を覚えると同時になんだか気恥ずかしさを感じた。
「とりあえず言うぞ———」
「わかった、それじゃあな」
そう言ってヒューズは部屋を出た。
「.....暇だな...」
ウィリアムは窓の外を見ながらぼやく。
鳥の鳴き声が聞こえ雲がゆったりと流れていく、身体は相変わらず痛いが心は休まっていた。
「...あっ」
リンゴに手を伸ばし取ろうとするが距離感が掴めずにリンゴを地面に落としてしまった。
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自分の怪我の重大さを再確認しつつリンゴを貪った。
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