生きる世界と冒険譚

山田浩輔

文字の大きさ
45 / 77

喜と愛咲く

しおりを挟む
 マークはニヤリとすると指をなぞる
 即座に重力場がマークとサティの間に現れ、サティは引き寄せられる。
 「面白なのね!!」
 サティは重力場に突っ込むとその勢いでマークに蹴りを入れようとするがマークは更に重力場を発生させ、マークは空に浮く。
 
 「ちょっと! 跳ぶのは反則だと思うの!!」
 サティは頬を膨らませぴょんぴょんと跳ぶが全くマークには届かない、ここでマークは疑問に思う。
 (やつは三神器と呼ばれるほど強いはずなんだが...なんでこんなバカみたいなことを...?)
 
 マークはあくびをするとサティを引き寄せ、右腕を掴むと空をなぞる。
 「んしょ」
 サティの腕がぐちゃぐちゃに引きちぎれると、次の瞬間に腕が再生していく。
 「いやーん、痛いわぁ」
 「なるほど、ようやく理解できたよ」
 サティはあざとく首を傾げるとマークは言う。
 「嬢ちゃんはさ、本当は痛みなんて一切感じてないんだろ? それはおそらく再生の力じゃない、ただの精神的な欠如だな?」
 サティは首をまた傾けるとにっこりとした可愛らしい笑顔を振り撒く。
 「えへへ~、どうなのかなぁ?」
 そして次の瞬間にサティの右腕が4メートルほどの巨腕になり、左目が頭ほどの大きさに膨張し、背中から触手が生える。
 「可愛くないからやりたくないけど~、おじさんはちょっと怖いのぉ」
 「俺は29歳だっつの!!」
 そして本当の戦いが始まる。
 触手が満遍なく部屋全体を飛び回り、巨腕がマークを襲う、マークは重力場をいくつか発生させ、触手の攻撃を吸収させるがその上でサティのパンチを避け続ける、当たれば木っ端微塵になるからである、マークは避けて掴んではぐちゃぐちゃに潰していくがその直後に再生し続ける。

 「いやぁ、こりゃ厳しいな、癒しっていうか不死身だろこれぇ!」
 マークは興奮しながらサティに話しかけるとサティもまた楽しそうに返す。
 「そうねえ! 私は不死身なの! だから諦めて♡」
 「やだよ!」
 マークはサティの肩を掴もうとすると触手がマークの右手の指を数本吹っ飛ばす。
 「うおっと! 油断しすぎたか! 痛ってええ!!」
 マークは出血部分を口で吸うと布を巻く。
 「大丈夫? 信者になったら許したげる♡」
 「結構だぜ!」

 サティの四肢を破壊しては再生、破壊しては再生を繰り返す、両手両足、頭を潰しても再生する
 「やめにゃさい!」
 サティの拳がマークの耳を消し飛ばす。
 「うおっ!やっぱやべえな!」
 
 マークはサティの腕に乗るとそのままサティの胸を掴み大穴を開ける。
 「レディのお胸を触るなってサイテー!」
 たちまち再生し、腕を横にブンと振るとマークが吹っ飛ばされ、壁に思いっきり激突し、倒れてしまう。
 

 「あちゃぁ、背骨がいっちゃったかしらぁ?」 
 身体の変形を元に戻し、少女の姿になるとゆっくりと近づく
 「マジか...よ....」
 マークの身体は動かない、かろうじて口のみが動く、そんなマークを見てサティはマークの頭をポンポンとする。
 「可哀想ねえ、大丈夫、信者になるなら助けてあげるわぁ」
 「へえ...」
 マークは重力場を発生させ、サティを押し倒す。
 「あらら、こんなことしても無駄よぉ?」
 サティが腕を巨大化させようとするが動かない。
 「ありゃ?」
 腕を何度もブンブン振るが何も起きない、サティが疑問を抱いているとマークがペンダントをサティに見せる。
 「ちょっと! 返すの!」
 「嫌だねー」
 マークはぽいとペンダントを捨てるとサティの頭を鷲掴みにする。
 「あれが神器ってやつか、癒しのな」
 「大正解よ、さあ殺しなのよ!」
 「じゃあな!」
 マークはサティの頭をぐしゃぐしゃにすると立ち上がる
 「さて、俺は疲れたし帰るかぁ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...