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第519話 宝島で始まる、残機アリの対決配信(3)
~~馬獣人 ディープフェーブル~~
死霊のナゲヤリィの能力、【人形がもう1人】。
この能力は、残機を与えると共に、恐怖や緊張などを感じてしまうと身体が強張ってしまって動きが鈍くなってしまう能力だったのだ。
この"恐怖や緊張などを感じてしまうと、身体が強張ってしまって動きが鈍くなってしまう能力"によって、私の身体能力を劇的に落とさせて、死霊のナゲヤリィは自分が有利に動くように立ち回っていたみたい。
しかしながら、私は元々、激突のカナエマスと戦う事を決めていた女。彼女の能力が、あまりにも超人離れしていた事を念頭に置いていた。だからこそ鍛えに鍛えまくっていた、そんな私がたかがこれくらいの能力低下ごときで、止められるだなんて心外すぎますよ、まったく。
そんな訳で、【人形がもう1人】の身体能力低下をもってしても、有り余る身体能力にて、ナゲヤリィをやっつけた。それによって身体が解れたという判定なのかは分かりませんが、私の身体能力は元に戻った。これで終わりかと思った訳なのですが――
「スパーク・エンドっ!」
ナゲヤリィはそう言って、自分の手から雷の銃弾を、まるで雨でも降らせるがごとく、大量に発射して来る。発射された雷の弾を、私は身体能力を全力で活用して、逃げていた。
雷はマズい。別に弱点と言う訳ではないけれども、身体が強張ったら身体能力が低下するのだったら、身体が麻痺してしまったら大変だ。緊張以上に、私の身体能力が落ちてしまうに違いない。だからこそ、雷だけは絶対に、避けないといけない!
「雷が効かないか。なら次は、毒で行こう」
ナゲヤリィはそう言うと、今度は魔法で毒を生み出すと、それをパクリっと、先程の雷のように飲み込む。すると、雷を纏って光り輝く両脚はそのままに。腕だけ毒を纏う、というか、毒そのものに生まれ変わっていた。
ポタポタッと、毒が地面に落ちると共に、その下に偶然居た蟹が、その毒に触れていた。毒に触れた蟹は、ビリリッと身体が一瞬硬直したと共に、その場に上向きになって倒れていた。なるほど、毒は毒でも麻痺させる毒、という事ね。
「今度は、毒っ……?!」
「奥の手を使っているのですから、徹底的にやらせてもらいますよ!」
ナゲヤリィは毒の手を強く握りしめて、雷の足で一気に私と距離を詰める。そして放って来るのは、強烈な毒まみれの一撃などの、パンチ。
ジャブ、ストレート、フック、アッパー、カットなど、毒そのものの拳を放っていた。
毒もマズい。雷の次はと、本人が言っていたくらいだ。
雷による麻痺ほどではないにしろ、あの毒を食らった蟹の様子からしても、触れるのは絶対に避けたい。
「くそっ……!」
私は【アイテムボックス】から、防毒用の布を取り出すと、それをグルグル巻きにして、即席のグローブを作る。それを使って、ナゲヤリィの毒パンチを防いでいた。
足は雷と化しているから、流石に速い。だけれども、パンチの方は毒を優先しているからか、まだ眼で追える速さである。
「(雷で、動く時に音が聞こえる。その音を頼りに、相手が動いた事を認識して、毒のパンチを捌く。一瞬の油断も出来ませんわね)」
しかも、相手の毒パンチを防毒用布パンチで防ぐも、その際に毒が飛び散るのも考えなくちゃあいけない。そして、飛び散る毒に関してはナゲヤリィ自身もコントロールしていないから、完全にランダムで飛んでくるから、こちらの方も注しないといけない。
毒パンチによるラッシュ攻撃、そして背後からのストレート、およびアッパー攻撃。死角から来るパンチの応酬、そのパンチだけを防毒用布のグローブで必ず防がないといけず、さらには毒の飛び散り、飛び散って地面に出来た毒の水たまりなども配慮して動かないといけない。相手が雷と化して、超高速で動けば、水たまりの毒水が撥ねてこちらへと降りかかって来るのだから。
「考える事が、多すぎるっ!」
甘いモノ、甘いものが食べたいわ!
あまりにも色々な事を考えすぎて、脳が熱暴走しているのかというくらい、熱くなっている気がする。こういう時は甘いモノを取って、脳を休ませたい、そう考える。
しかしながら、相手は止まらない。こちらもまた、パンチで攻撃して、そのうちの何発かは確実に身体に当たっているのだけれども、相手は人形の身体。多少ぶつけたところで、生身と違ってそんなに影響があったとは思えない。
剣などの武器で斬りたい所だけれども、それだと確実にあの毒パンチを捌き切れる自信がない。
「(もうっ! こうなったら、私も奥の手代わりに【拡大縮小】を瞬間発動しようかしら!)」
【拡大縮小】を使えば、一瞬だけ自分の拳のみ巨大化させるという事も出来る。私が触れているモノも巨大化できるから、防毒用布パンチを巨大化させて一気に落とすという事も出来る。
でも、一瞬だけとは言え、自分の身体を一部分だけ巨大化するというのは、身体に負担がかかる。それに、私もこの後に仇敵と戦うという大事な戦いが待っている。奥の手を見せるどころか、自分の身体を壊して弱体化するこの方法は使いたくない。
本当、どう対処すべきかしら……。
死霊のナゲヤリィの能力、【人形がもう1人】。
この能力は、残機を与えると共に、恐怖や緊張などを感じてしまうと身体が強張ってしまって動きが鈍くなってしまう能力だったのだ。
この"恐怖や緊張などを感じてしまうと、身体が強張ってしまって動きが鈍くなってしまう能力"によって、私の身体能力を劇的に落とさせて、死霊のナゲヤリィは自分が有利に動くように立ち回っていたみたい。
しかしながら、私は元々、激突のカナエマスと戦う事を決めていた女。彼女の能力が、あまりにも超人離れしていた事を念頭に置いていた。だからこそ鍛えに鍛えまくっていた、そんな私がたかがこれくらいの能力低下ごときで、止められるだなんて心外すぎますよ、まったく。
そんな訳で、【人形がもう1人】の身体能力低下をもってしても、有り余る身体能力にて、ナゲヤリィをやっつけた。それによって身体が解れたという判定なのかは分かりませんが、私の身体能力は元に戻った。これで終わりかと思った訳なのですが――
「スパーク・エンドっ!」
ナゲヤリィはそう言って、自分の手から雷の銃弾を、まるで雨でも降らせるがごとく、大量に発射して来る。発射された雷の弾を、私は身体能力を全力で活用して、逃げていた。
雷はマズい。別に弱点と言う訳ではないけれども、身体が強張ったら身体能力が低下するのだったら、身体が麻痺してしまったら大変だ。緊張以上に、私の身体能力が落ちてしまうに違いない。だからこそ、雷だけは絶対に、避けないといけない!
「雷が効かないか。なら次は、毒で行こう」
ナゲヤリィはそう言うと、今度は魔法で毒を生み出すと、それをパクリっと、先程の雷のように飲み込む。すると、雷を纏って光り輝く両脚はそのままに。腕だけ毒を纏う、というか、毒そのものに生まれ変わっていた。
ポタポタッと、毒が地面に落ちると共に、その下に偶然居た蟹が、その毒に触れていた。毒に触れた蟹は、ビリリッと身体が一瞬硬直したと共に、その場に上向きになって倒れていた。なるほど、毒は毒でも麻痺させる毒、という事ね。
「今度は、毒っ……?!」
「奥の手を使っているのですから、徹底的にやらせてもらいますよ!」
ナゲヤリィは毒の手を強く握りしめて、雷の足で一気に私と距離を詰める。そして放って来るのは、強烈な毒まみれの一撃などの、パンチ。
ジャブ、ストレート、フック、アッパー、カットなど、毒そのものの拳を放っていた。
毒もマズい。雷の次はと、本人が言っていたくらいだ。
雷による麻痺ほどではないにしろ、あの毒を食らった蟹の様子からしても、触れるのは絶対に避けたい。
「くそっ……!」
私は【アイテムボックス】から、防毒用の布を取り出すと、それをグルグル巻きにして、即席のグローブを作る。それを使って、ナゲヤリィの毒パンチを防いでいた。
足は雷と化しているから、流石に速い。だけれども、パンチの方は毒を優先しているからか、まだ眼で追える速さである。
「(雷で、動く時に音が聞こえる。その音を頼りに、相手が動いた事を認識して、毒のパンチを捌く。一瞬の油断も出来ませんわね)」
しかも、相手の毒パンチを防毒用布パンチで防ぐも、その際に毒が飛び散るのも考えなくちゃあいけない。そして、飛び散る毒に関してはナゲヤリィ自身もコントロールしていないから、完全にランダムで飛んでくるから、こちらの方も注しないといけない。
毒パンチによるラッシュ攻撃、そして背後からのストレート、およびアッパー攻撃。死角から来るパンチの応酬、そのパンチだけを防毒用布のグローブで必ず防がないといけず、さらには毒の飛び散り、飛び散って地面に出来た毒の水たまりなども配慮して動かないといけない。相手が雷と化して、超高速で動けば、水たまりの毒水が撥ねてこちらへと降りかかって来るのだから。
「考える事が、多すぎるっ!」
甘いモノ、甘いものが食べたいわ!
あまりにも色々な事を考えすぎて、脳が熱暴走しているのかというくらい、熱くなっている気がする。こういう時は甘いモノを取って、脳を休ませたい、そう考える。
しかしながら、相手は止まらない。こちらもまた、パンチで攻撃して、そのうちの何発かは確実に身体に当たっているのだけれども、相手は人形の身体。多少ぶつけたところで、生身と違ってそんなに影響があったとは思えない。
剣などの武器で斬りたい所だけれども、それだと確実にあの毒パンチを捌き切れる自信がない。
「(もうっ! こうなったら、私も奥の手代わりに【拡大縮小】を瞬間発動しようかしら!)」
【拡大縮小】を使えば、一瞬だけ自分の拳のみ巨大化させるという事も出来る。私が触れているモノも巨大化できるから、防毒用布パンチを巨大化させて一気に落とすという事も出来る。
でも、一瞬だけとは言え、自分の身体を一部分だけ巨大化するというのは、身体に負担がかかる。それに、私もこの後に仇敵と戦うという大事な戦いが待っている。奥の手を見せるどころか、自分の身体を壊して弱体化するこの方法は使いたくない。
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