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第122話 人造人形マージ・マンジ討伐配信(2)
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----マージ・マンジ。
マスター・ススリアと共に、魔女スタダムを止めに行った際に居たゴーレム。
同じゴーレムとして、その対処はこの私、魔物ゴーレムであるアレイスターに任された。
マスター・ススリアに任されたこの勝負、必ずや勝利を捧げようと思う。
「早速、討伐するッスよ!」
私はそう言って、【アイテムボックス】の中から魔法の杖を2本取り出して、自分の手の上に載せる。
載せると私は鱗であるゲンエインジウムの効果でイメージを膨らませ、杖と手を一体化する。
私の手は魔法の杖そのものとなり、杖の先についてある水晶は敵であるマージ・マンジの方を向いていた。
「----【龍の火炎】!」
私が呪文を詠唱し、水晶から龍の火炎に似た息吹が放たれる。
息吹はマージ・マンジを包み込み、マージ・マンジは火炎によって燃えカスとなっていた。
「キャハハハハ! そんなので私を倒せるンゴ?」
「「「そうだ、そうだ! それではやらせンゴォォォ?」」」
「ほんと、厄介な性質持ちッスね」
30体近くに増えたマージ・マンジは、「ギャハハ……!」と笑っていた。
そして目の前で、マージ・マンジはどんどん増殖し、口を開けて光線攻撃を仕掛けて来る。
----パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ!
----パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!!
「ちょっ……!? また光線ッスか?!」
私の予想通り、大量に増殖たマージ・マンジ達は、光線攻撃を放ってくる。
しかも口を開けて光線攻撃を放つだけではなく、指からも光線攻撃を仕掛けて来た。
「----っ!!」
すぐさま私は【アルファ・ゴーレムサポートシステム】を利用して、光線攻撃を回避するルートを予測する。
全てを避けるのは不可能。ならば、ゴーレムである身体を活かし、一番傷が少なくなるようなルートを見つけ出し、そのままマージ・マンジ達に向かって行く。
「----【火炎龍の火炎】!」
先程よりも激しく、そして強い炎の魔術を、私は生み出して、マージ・マンジ達を燃やし尽くしていく。
近くまで来て放ったのもあり、マージ・マンジ達10体を燃やし尽くしていた。
----しかし、マージ・マンジ達はまだ20体近く残っている。
「厄介ッスね」
ただ増えるだけの能力、しかしながらその能力こそがマージ・マンジの強さを表していた。
「(増えれば増えるほど、相手が使える光線攻撃の数が増える。あの光線攻撃は口の角度さえしっかりと見極めておけば、それほど脅威ではないが、流石に10体以上ともなると把握が難しい)」
増えて、増えて、増えまくる。
そして、口から、そして指から光線を放ってくる。
「(しかも、アイツ----全て本体ってどういう事?)」
私の、ドラゴンとしての瞳は、あのマージ・マンジ達の異常性をしっかりと把握していた。
スライムは、分裂する能力を持つ魔物。
しかしながら、分裂すると言っても、あくまでも身体の一部を切り離した分身体であり、本体ではない。
スライムは何百体と分裂しようとも、一般的な生物にとって心臓部分に当たる核は増やす事は出来ず、その核を持った本体を倒せば生み出した分身体を全て一緒に消し去ることが出来る。
一方で、マージ・マンジ達は、そもそも核がない。
心臓に当たる部分がないにも関わらず、マージ・マンジ達は普通に動いている。
そして、心臓に当たる部分がないから、本体の区別がつかない。というか、なんで生きているのかも分からない。
----心臓がないのに、生きる生物。
アレイスターの頭に浮かんだのは、とある魔物であった。
「悪魔……」
心臓どころか、身体を持たない、厄介な生物。
悪魔の性質を宿したゴーレム……そうと分かれば、対処は簡単。
「----【神聖龍の火炎】!」
私が2本の杖を用いて放った、【神聖術】の要素を強く込めた息吹。
それは、マージ・マンジ達に非常に効果的だったらしく、一気に残り1体まで減らすことに成功した。
1体は、息吹が届かない位置まで逃げていた個体なので、やはり悪魔と同じく、【神聖術】が苦手なのは事実みたいである。
「【神聖術】がそこまで有効という事は……やはり、悪魔の力を宿しているッスか」
「それが分かった所で、私には関係ないンゴよ?」
マージ・マンジはそう言うと、両手を開く。
そこには先程のような光線を発射するための孔はなく、その代わりに大量の石をその手に掴んでいた。
そして、その大量の石をマージ・マンジが放り投げると、大量の石は上空で融合して、巨大な石となる。
上空にて融合した巨大な石は、そのままマージ・マンジの力により、巨大すぎる牛となって出現する。
「マージ・マンジのとっておき、その名も【巨大牛による蹂躙劇】ンゴォォォォ!
いけ、我らの牛ぃぃぃ!」
「そう言えば、それの対処もしないといけませんね」
というか、なんで牛?
マスター・ススリアと共に、魔女スタダムを止めに行った際に居たゴーレム。
同じゴーレムとして、その対処はこの私、魔物ゴーレムであるアレイスターに任された。
マスター・ススリアに任されたこの勝負、必ずや勝利を捧げようと思う。
「早速、討伐するッスよ!」
私はそう言って、【アイテムボックス】の中から魔法の杖を2本取り出して、自分の手の上に載せる。
載せると私は鱗であるゲンエインジウムの効果でイメージを膨らませ、杖と手を一体化する。
私の手は魔法の杖そのものとなり、杖の先についてある水晶は敵であるマージ・マンジの方を向いていた。
「----【龍の火炎】!」
私が呪文を詠唱し、水晶から龍の火炎に似た息吹が放たれる。
息吹はマージ・マンジを包み込み、マージ・マンジは火炎によって燃えカスとなっていた。
「キャハハハハ! そんなので私を倒せるンゴ?」
「「「そうだ、そうだ! それではやらせンゴォォォ?」」」
「ほんと、厄介な性質持ちッスね」
30体近くに増えたマージ・マンジは、「ギャハハ……!」と笑っていた。
そして目の前で、マージ・マンジはどんどん増殖し、口を開けて光線攻撃を仕掛けて来る。
----パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ!
----パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!! パカッ!! パカッ! パカッ!!
「ちょっ……!? また光線ッスか?!」
私の予想通り、大量に増殖たマージ・マンジ達は、光線攻撃を放ってくる。
しかも口を開けて光線攻撃を放つだけではなく、指からも光線攻撃を仕掛けて来た。
「----っ!!」
すぐさま私は【アルファ・ゴーレムサポートシステム】を利用して、光線攻撃を回避するルートを予測する。
全てを避けるのは不可能。ならば、ゴーレムである身体を活かし、一番傷が少なくなるようなルートを見つけ出し、そのままマージ・マンジ達に向かって行く。
「----【火炎龍の火炎】!」
先程よりも激しく、そして強い炎の魔術を、私は生み出して、マージ・マンジ達を燃やし尽くしていく。
近くまで来て放ったのもあり、マージ・マンジ達10体を燃やし尽くしていた。
----しかし、マージ・マンジ達はまだ20体近く残っている。
「厄介ッスね」
ただ増えるだけの能力、しかしながらその能力こそがマージ・マンジの強さを表していた。
「(増えれば増えるほど、相手が使える光線攻撃の数が増える。あの光線攻撃は口の角度さえしっかりと見極めておけば、それほど脅威ではないが、流石に10体以上ともなると把握が難しい)」
増えて、増えて、増えまくる。
そして、口から、そして指から光線を放ってくる。
「(しかも、アイツ----全て本体ってどういう事?)」
私の、ドラゴンとしての瞳は、あのマージ・マンジ達の異常性をしっかりと把握していた。
スライムは、分裂する能力を持つ魔物。
しかしながら、分裂すると言っても、あくまでも身体の一部を切り離した分身体であり、本体ではない。
スライムは何百体と分裂しようとも、一般的な生物にとって心臓部分に当たる核は増やす事は出来ず、その核を持った本体を倒せば生み出した分身体を全て一緒に消し去ることが出来る。
一方で、マージ・マンジ達は、そもそも核がない。
心臓に当たる部分がないにも関わらず、マージ・マンジ達は普通に動いている。
そして、心臓に当たる部分がないから、本体の区別がつかない。というか、なんで生きているのかも分からない。
----心臓がないのに、生きる生物。
アレイスターの頭に浮かんだのは、とある魔物であった。
「悪魔……」
心臓どころか、身体を持たない、厄介な生物。
悪魔の性質を宿したゴーレム……そうと分かれば、対処は簡単。
「----【神聖龍の火炎】!」
私が2本の杖を用いて放った、【神聖術】の要素を強く込めた息吹。
それは、マージ・マンジ達に非常に効果的だったらしく、一気に残り1体まで減らすことに成功した。
1体は、息吹が届かない位置まで逃げていた個体なので、やはり悪魔と同じく、【神聖術】が苦手なのは事実みたいである。
「【神聖術】がそこまで有効という事は……やはり、悪魔の力を宿しているッスか」
「それが分かった所で、私には関係ないンゴよ?」
マージ・マンジはそう言うと、両手を開く。
そこには先程のような光線を発射するための孔はなく、その代わりに大量の石をその手に掴んでいた。
そして、その大量の石をマージ・マンジが放り投げると、大量の石は上空で融合して、巨大な石となる。
上空にて融合した巨大な石は、そのままマージ・マンジの力により、巨大すぎる牛となって出現する。
「マージ・マンジのとっておき、その名も【巨大牛による蹂躙劇】ンゴォォォォ!
いけ、我らの牛ぃぃぃ!」
「そう言えば、それの対処もしないといけませんね」
というか、なんで牛?
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