ヒビキとクロードの365日

あてきち

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7月

7月21日『神前結婚記念日』

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 ヒビキ「というわけで東京旅行を継続中♪ 今日は『東京大神宮』に来ました!」

クロード「えーと、千代田区富士見にある神社ですね。個人的には明治神宮とか靖国神社とか、もう少し有名なところを観光してみたかったですが……」

 ヒビキ「ここだって有名な神社だよ?」

クロード「そうなのですか?」

 ヒビキ「とあるテレビドラマの舞台になったこともあって、当時は参拝者が増加したんだって。今でも若い女性を中心に多くの参拝者を集めているらしいよ」

クロード「ほぉ? 一体どのようなご利益があるのでしょうか?」

 ヒビキ「縁結びだよ。東京大神宮は、昔は『神宮奉斎会本院』と呼ばれていて、教化事業として『神前結婚式』の創設と普及活動を行っていたんだ。1900年には後の大正天皇となる明宮嘉仁親王の御結婚の儀が執り行われているんだよ」

クロード「神前結婚式ということは、神の前で夫婦の誓いを立てるということですよね? 今まではなかったのですか?」

 ヒビキ「行われていたけど少数派だったらしい。でも皇室、ましてや未来の天皇陛下が行ったとなると反響は大きかったみたい。一般市民からも神前での挙式を望む声が上がって、神前結婚式が国民の間に定着していったんだってさ」

クロード「読めてきましたよ。ということは、今日は神前結婚式関連の記念日なのですね。おそらく大正天皇の結婚式が執り行われた日が今日ということでしょう?」

 ヒビキ「残念、半分正解」

クロード「違うのですか?」

 ヒビキ「今日7月21日は、クロードのいう通り『神前結婚記念日』だけど、嘉仁親王の結婚式が執り行われたのは1900年の5月10日さ」

クロード「では、なぜ今日が『神前結婚記念日』なのですか?」

 ヒビキ「『神宮奉斎会本院』が神前結婚式のPRを始めた日なんだって」

クロード「……えぇ。なんて微妙な記念日の由来」

 ヒビキ「嘉仁親王の御婚儀による反響で神前結婚式をしたいという気運が高まったことを受けて、神前結婚式を世に広めるために新聞記者や大臣なんかを招いて、模擬結婚式を行うなどのPR活動を行ったらしい。だから東京大神宮と改称された今でもこの神社は神前結婚式や縁結びを推しまくっているんだ」

クロード「確かに、縁結びのお守りがたくさん販売されていますね」

 ヒビキ「違うよ、クロード。お守りは買うものじゃなくて『受ける』ものだよ」

クロード「ですが、あの売店で実際にお金を払ってお守りをもらっていますよ?」

 ヒビキ「あそこは売店じゃなくて『授与所』。見た目は売店に見えるかもしれないけど、俺達はあそこに初穂料という名のお供えをして、その見返りとしてお守りをいただくんだ。ほら、あそこの巫女さんの言葉遣いもお店とは違うでしょ?」

巫女さん「こちらの縁結びのお守りは、一体で1000円のお納めになります」

クロード「本当だ。金銭を神に奉納するから『納める』と言うのですね」

 ヒビキ「お守りは神様の分身だからね。よし、俺達もお守りを受けに行こう!」

クロード「ヒビキ様! そ、それは一体誰との縁を結ぶおつもりですか!?」

 ヒビキ「いや、縁結び以外にもお守りはあるから……でも一応貰っとこっと」



★★★★★
その他の記念日『日本三景の日』
※日本三景観光連絡協議会が制定。
※日本三景:宮城『松島』 京都『天橋立』 広島『宮島(厳島)』
※『日本三景』の由来となった『日本国事跡考』の著者・林鵞峰はやしがほうの誕生日。

 ヒビキ「ちなみに東京旅行は今日で終わりだよ。明日は月曜日だからね」
クロード「今度は日本三景のような名所を回りたいものです」

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