ヒビキとクロードの365日

あてきち

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1月

1月14日『誉め言葉カードの日』

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 ヒビキ「クロード、いつも冒険では率先して前衛を務めてくれてありがとう」

クロード「……どうしたのですか、急に?」

 ヒビキ「いつも俺達の安全に気を配ってくれて助かってます、ありがとう」

クロード「は、はぁ……えっと、本当にどうしたのですか、ヒビキ様?」

 ヒビキ「あと、ふさふさもふもふな毛並みを毎日好きなだけ堪能させてくれる寛容な心を持っていてくれてありがとう。というわけで今日も早速しっぽから――」

クロード「そんな海よりも広い心を持った覚えはありません! しっぽは絶対アンタッチャブルです! さっきから本当に何なのですか!?」

 ヒビキ「せっかくクロードのこと褒めてあげたのに、酷いや」

クロード「褒めたというか自分の欲望を満たすために誉め言葉を利用しただけのようにしか聞こえませんでしたが? いい加減説明してください」

 ヒビキ「むう、今日1月14日は『誉め言葉カードの日』だからね、いつも思っている感謝の気持ちをクロードに伝えたかったんだよ」

クロード「これまた随分ニッチな記念日を見つけてきましたね。最後のがなければ素直に受け入れられたのですが、どういった由来の記念日なのですか?」

 ヒビキ「一般社団法人『日本誉め言葉カード協会』が制定した記念日だよ」

クロード「なんてそのままなネーミング」

 ヒビキ「家族や職場の仲間を褒めて、感謝を伝えることを目的とした記念日だよ」

クロード「趣旨すらもそのままですね。というか、誉め言葉はともかく『誉め言葉カード』とは一体……?」

 ヒビキ「協会では誉め言葉に関するセミナーを実施していて、それに活用されているカードらしいね。延べ1万人のアンケートを集計して、厳選された誉め言葉100語をカードにしたそうだよ。他にも子供向けの誉め言葉トランプもあるんだって」

クロード「確かに誉め言葉には、相手の成長を促す効果などもあるでしょうが、まさかそのための組織を設立する者がいるとは……」

 ヒビキ「まあ、こんな協会が存在するなんて俺も初めて知ったけど、セミナーを開催したり、書籍を出したり、誉め言葉インストラクターがいたりと、活動は割と活発みたいだね。あと『誉め言葉LINEスタンプ』なんてものもあるらしい」

クロード「へぇ、もっとこじんまりした組織かと思っていましたが、色々されているのですね……私達もスタンプとかあればいいのに」

 ヒビキ「クロードなら『うえーん!』とか『捨てないで―!』とか?」

クロード「ヒビキ様の中の私の印象ってそんな感じなんですか!? と、話が逸れましたね。ところで今日が『誉め言葉カードの日』なのにはどんな理由があるので?」

 ヒビキ「誉め言葉のひとつ『いいよ』と『1月14日』をかけた『い(1)い(1)よ(4)』の語呂合わせだよ」

クロード「誉め言葉で『いいよ』って……漠然とし過ぎてよく分かりませんね」

 ヒビキ「いいよ、いいよー、クロード君、その毛並みは最高だねー!」

クロード「あ、分かりますか? 実は昨日高級ヘアトリートメントで毛並みを整えたので調子がいいんですよ。特にしっぽは念入りにしまして」

 ヒビキ「素晴らしい! では早速その最高の毛並みの確認を――」

クロード「どうぞどう……て、そんな見え透いたお世辞に乗るわけないでしょうが! 私のしっぽは絶対にアンタッチャブルです!」

 ヒビキ「ぶーぶー! けちんぼ! くぅ、誉め言葉は仲間の関係を円滑に進める効果があるって話は嘘っぱちだったのか。協会に騙された―!」

クロード「少しは自分のせいだと思ってもらえませんかね!?」





★★★★★
その他の記念日『愛と希望と勇気の日』
※1959年1月14日。
※南極大陸で1年間置き去りにされた犬『タロ』と『ジロ』の生存が確認された。

クロード「……これ、とても感動的な逸話のように語られていますけど、置き去りにされた犬からすれば、事情があったとしても到底許せることではないですよね?」
 ヒビキ「し、辛辣だね。やっぱりクロードもイヌだから……」
クロード「だから私はオオカミですってば!」
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