4 / 77
第3話
アリミナの好みはもっと煌びやかな男性だ。
それ故に、アリミナはライルハート様にたいして興味を示すことはなかった。
なのに何故、今日に限ってアリミナはこんな場所にやって来たのか?
だが、その疑問をライルハート様の前でぶつけることはできなかった。
代わりに、私はやんわりと彼女の申し出を断ることにする。
「ありがとう。でも、ライルハート様をお見送りした後お父様のところにいくから大丈夫よ」
「出来るだけ早くお父様の元に行った方が良いと思いますわ。緊急の要件とお父様はいっておりましたので」
「……え?」
……私の中で、不信感が膨れ上がったのはその時だった。
緊急の要件など、滅多なことで言われるものではない。
にも関わらず、ライルハート様がいるこの状況でアリミナは緊急の要件と告げた。
そのことに、私は胸騒ぎを覚える。
まるで良くないことが起こる前兆のような。
しかし、幾ら不信感を覚えようとも、当主命令を無視することはできない。
「……分かったわ。ライルハート様のことをお願いするわ」
「はい、お姉様」
釈然としなさを感じながらも、アリミナに後を託した私は、ライルハート様へと頭を下げた。
「ライルハート様、突然のことで申し訳ありません」
「いや、気にしていない。無理言って来たのはこちらだしな。今日はありがとう」
「はい!」
ライルハート様の言葉に珍しく私を気遣うような響きがこもっているのの気づき、私は頬を緩める。
ライルハート様は、私と居るときでさえあまり感情を露にしない。
それでも時々、こうして私を気にかけてくれることがあって──その瞬間が、私はどうしようもなく大好きだった。
「ふふ」
その後、口元を緩めて歩き出した私頭の中、先程までの胸騒ぎはすっかりと抜けていた……。
◇◇◇
感想での名前のご指摘ありがとうございます。
アリミア、アリミナが混在しておりましたが、アリミナで統一させて頂きます!
それ故に、アリミナはライルハート様にたいして興味を示すことはなかった。
なのに何故、今日に限ってアリミナはこんな場所にやって来たのか?
だが、その疑問をライルハート様の前でぶつけることはできなかった。
代わりに、私はやんわりと彼女の申し出を断ることにする。
「ありがとう。でも、ライルハート様をお見送りした後お父様のところにいくから大丈夫よ」
「出来るだけ早くお父様の元に行った方が良いと思いますわ。緊急の要件とお父様はいっておりましたので」
「……え?」
……私の中で、不信感が膨れ上がったのはその時だった。
緊急の要件など、滅多なことで言われるものではない。
にも関わらず、ライルハート様がいるこの状況でアリミナは緊急の要件と告げた。
そのことに、私は胸騒ぎを覚える。
まるで良くないことが起こる前兆のような。
しかし、幾ら不信感を覚えようとも、当主命令を無視することはできない。
「……分かったわ。ライルハート様のことをお願いするわ」
「はい、お姉様」
釈然としなさを感じながらも、アリミナに後を託した私は、ライルハート様へと頭を下げた。
「ライルハート様、突然のことで申し訳ありません」
「いや、気にしていない。無理言って来たのはこちらだしな。今日はありがとう」
「はい!」
ライルハート様の言葉に珍しく私を気遣うような響きがこもっているのの気づき、私は頬を緩める。
ライルハート様は、私と居るときでさえあまり感情を露にしない。
それでも時々、こうして私を気にかけてくれることがあって──その瞬間が、私はどうしようもなく大好きだった。
「ふふ」
その後、口元を緩めて歩き出した私頭の中、先程までの胸騒ぎはすっかりと抜けていた……。
◇◇◇
感想での名前のご指摘ありがとうございます。
アリミア、アリミナが混在しておりましたが、アリミナで統一させて頂きます!
あなたにおすすめの小説
何やってんのヒロイン
ネコフク
恋愛
前世の記憶を持っている侯爵令嬢のマユリカは第二王子であるサリエルの婚約者。
自分が知ってる乙女ゲームの世界に転生しているときづいたのは幼少期。悪役令嬢だなーでもまあいっか、とのんきに過ごしつつヒロインを監視。
始めは何事もなかったのに学園に入る半年前から怪しくなってきて・・・
それに婚約者の王子がおかんにジョブチェンジ。めっちゃ甲斐甲斐しくお世話されてるんですけど。どうしてこうなった。
そんな中とうとうヒロインが入学する年に。
・・・え、ヒロイン何してくれてんの?
※本編・番外編完結。小話待ち。
魔法のせいだから許して?
ましろ
恋愛
リーゼロッテの婚約者であるジークハルト王子の突然の心変わり。嫌悪を顕にした眼差し、口を開けば暴言、身に覚えの無い出来事までリーゼのせいにされる。リーゼは学園で孤立し、ジークハルトは美しい女性の手を取り愛おしそうに見つめながら愛を囁く。
どうしてこんなことに?それでもきっと今だけ……そう、自分に言い聞かせて耐えた。でも、そろそろ一年。もう終わらせたい、そう思っていたある日、リーゼは殿下に罵倒され頬を張られ怪我をした。
──もう無理。王妃様に頼み、なんとか婚約解消することができた。
しかしその後、彼の心変わりは魅了魔法のせいだと分かり……
魔法のせいなら許せる?
基本ご都合主義。ゆるゆる設定です。
知らぬはヒロインだけ
ネコフク
恋愛
「クエス様好きです!」婚約者が隣にいるのに告白する令嬢に唖然とするシスティアとクエスフィール。
告白してきた令嬢アリサは見目の良い高位貴族の子息ばかり粉をかけて回っていると有名な人物だった。
しかも「イベント」「システム」など訳が分からない事を言っているらしい。
そう、アリサは転生者。ここが乙女ゲームの世界で自分はヒロインだと思っている。
しかし彼女は知らない。他にも転生者がいることを。
※不定期連載です。毎日投稿する時もあれば日が開く事もあります。
自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~
浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。
本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。
※2024.8.5 番外編を2話追加しました!
婚約者に愛する人が出来たので、身を引く事にしました
Blue
恋愛
幼い頃から家族ぐるみで仲が良かったサーラとトンマーゾ。彼が学園に通うようになってしばらくして、彼から告白されて婚約者になった。サーラも彼を好きだと自覚してからは、穏やかに付き合いを続けていたのだが、そんな幸せは壊れてしまう事になる。
至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます
下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした
果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。
そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、
あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。
じゃあ、気楽にいきますか。
*『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。