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第一章
仲直りしよう!
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「…ぬーーん」
俺はクラリスと喧嘩したあと、すぐに部屋にいって睡眠をとり、次の日。俺はずっと、ぬん、と唸っていた。
「どうしたんですか、さっきからずっと唸って…」
フィリーナさんがそう、少し邪魔そうに言ってくる。なんだろう、カウンターの前を占領してるのがいけないのだろうか。
「いや、まぁ…ちょっと喧嘩をしまして…」
俺はカウンターの端に寄って、そう言った。
「喧嘩って、クラリスさんとですか?」
「あ、はい」
「なるほどー…」
「はい…」
「…………それで?」
フィリーナさんはそんなことを聞いてきた。
「え、それで、って?」
「…だからリョウさんはどうしたいのかってことですよ」
「どうしたいか…」
クラリスはうるさくて、馬鹿なとこがあって、正直いい奴とは言えないけどー
うるさい奴が急にいなくなると少し寂しいところもある。
「…でも探しに行くってのも癪な気がー」
「どんだけ優柔不断なんですか!わかりましたよ、まずは起きたこと全部洗いざらい話してください!!」
俺の優柔不断さにしびれを切らしたのか、声を大にしてそう言ってきた。
○●○
「なるほど、話は大体分かりました」
「で、俺はどうしたらいいと思います?」
「それはあなたが考えることですよ…」
と俺の発言に対し、ため息混じりに言ってくるフィリーナさん。
「…でも」
「でもじゃないです!あー、分かりました!探してください、探してきてください!」
「いや、そんな雑に言われても逆に萎えるだけですよ?」
「なんなんですかあなた!?」
そんな俺のクズっぷりにフィリーナさんは動揺を隠しきれない様子だった。
○●○
そして結局のところクラリスを探しに行くことにした。
「つってもどこから探せばいいんだこれ?」
俺はクラリスと出会って日も浅いし、あいつがどこに行きそうか、なんて全く見当もつかない。
「まあ、あいつ前まで馬小屋で暮らしてたらしいし、そこにいるかもしれねぇな」
そうして、とりあえず馬小屋をまわってみることにした。
(あんな奴だけど俺の初めてのパーティメンバーだからな、一応仲間としてしっかりしてやんねぇと)
一応言っておくと、先程探しに行くことを渋っていたが、別に嫌いとかそんなことは一切無い。むしろ初めてのパーティメンバーだから思い入れもあるし、大切にしようという気持ちもあるのだ。本当だ。
俺はそんな誰にしてるのかわからない言い訳をして、馬小屋を探しに走り出した。
【一時間後】
「…いねぇよ」
ここら一帯の馬小屋を全て探しまわったが、クラリスは見つからなかった。
「…たく、どこに行ったんだよあいつは」
俺はそんなことをぼやきつつも、街を歩き、クラリスを探す。
「あの、金髪で、サイドテールの女の子見ませんでした?」
時には街行く人に話しかけ、ずっと探しまわっていた。
そしてリサーチを始めて30分ほど経ったころ、
「ああ、そんな子見たな」
ついにヒットした。
「本当ですか!」
「ああ、魔法士の杖持って、なんかぶつぶつ呟いてたからよく覚えてるよ」
間違いない、クラリスだ。
「あの、そいつ、いつぐらいに見ましたか?よかったらどこに行ったか、とかも」
「一時間くらい前かな、あっちの方に歩いてったけど」
一時間前、結構前だな。だが手がかりなしより全然いい。
「ありがとうございます!」
そう言って俺が走り出そうとしたが、
「あ、そういえば30分くらい前に同じことを聞いてきた人がいたな、…赤銅色のローブを着た」
村人がそんなことを言い、それを聞いた俺は、脳裏に昨日のことがよぎった。
クラリスが話してた、男のことかー
俺は嫌な予感がして、俺は全力で、村人が教えてくれた方へと走っていった。
○●○
「…はぁ、どうしよ」
私はずっと、リョウと喧嘩したことを思い出し、ギルドに帰るかどうか思い悩んでいた。
「荷物とかあの部屋に置いてきちゃったから馬小屋で死ぬほど寒い夜だったし、あそこで二日も過ごしたら本当に死ぬわ…」
うん、やっぱり帰ろう!
そう思ってギルドの方の道へと振り返る。が、足が思うように進まない。
(…でも少しリョウに会うのは不安。昨日も酷いこと言っちゃったし)
(いや、こんなんじゃダメだ!こういうのは早めに解決しないと面倒なことになっちゃうから!)
そう思って歩いてきた道とは逆に、ギルドへと戻っていく。そんなところで、
「おや、あなたは昨日の」
赤銅色のローブを着た人がやってきた。その声には聞き覚えがある。
「あなたは、昨日の人ですか?」
そう、昨日巨大スライムから助けてくれた人だ。
「よかった、君に少し話があったんだけど…」
「あ、すいません、ちょっと今すぐにギルドに帰りたいんで…」
「大丈夫ですよ、すぐに終わりますから」
そう微笑して言ってくる。
…なんだろ、この前と少し、雰囲気が違う?今日はなんか少し、…怖いような。
そう私の直感が告げ、急いで帰ろうとした。
「そ、それじゃあ急いでるので!…っ!?」
そして突然体に力がなくなり、視界が奪われていった。
「すいませんが、逃がしませんよ、…大切な実験材料なんですから」
男の人のローブのしたから不敵に笑うのがみえた。
「…なにを、…言ってー」
私は何もすることができず、そのまま倒れて、意識を失った。
○●○
「クラリスー、クラリスー!」
俺はクラリスの名前を呼びながら走りまわっていた。
「くそ、どこだ…早く見つけねぇと」
俺はずっと、謎の不安に駆られていた。
確証はない、だが、あの男は怪しい!
「クラリス!おい、どこだ!いたら返事しろ!」
そしてしばらく走っていて、下に目がいってなかったのか、俺は棒を踏んで転んでしまった。
「痛っ、なんだ?…ってこれはー」
そこには、クラリスの持っている杖が落ちていた。
「ーっ!まさか!?」
俺は杖を持って、走り出した。
俺はクラリスと喧嘩したあと、すぐに部屋にいって睡眠をとり、次の日。俺はずっと、ぬん、と唸っていた。
「どうしたんですか、さっきからずっと唸って…」
フィリーナさんがそう、少し邪魔そうに言ってくる。なんだろう、カウンターの前を占領してるのがいけないのだろうか。
「いや、まぁ…ちょっと喧嘩をしまして…」
俺はカウンターの端に寄って、そう言った。
「喧嘩って、クラリスさんとですか?」
「あ、はい」
「なるほどー…」
「はい…」
「…………それで?」
フィリーナさんはそんなことを聞いてきた。
「え、それで、って?」
「…だからリョウさんはどうしたいのかってことですよ」
「どうしたいか…」
クラリスはうるさくて、馬鹿なとこがあって、正直いい奴とは言えないけどー
うるさい奴が急にいなくなると少し寂しいところもある。
「…でも探しに行くってのも癪な気がー」
「どんだけ優柔不断なんですか!わかりましたよ、まずは起きたこと全部洗いざらい話してください!!」
俺の優柔不断さにしびれを切らしたのか、声を大にしてそう言ってきた。
○●○
「なるほど、話は大体分かりました」
「で、俺はどうしたらいいと思います?」
「それはあなたが考えることですよ…」
と俺の発言に対し、ため息混じりに言ってくるフィリーナさん。
「…でも」
「でもじゃないです!あー、分かりました!探してください、探してきてください!」
「いや、そんな雑に言われても逆に萎えるだけですよ?」
「なんなんですかあなた!?」
そんな俺のクズっぷりにフィリーナさんは動揺を隠しきれない様子だった。
○●○
そして結局のところクラリスを探しに行くことにした。
「つってもどこから探せばいいんだこれ?」
俺はクラリスと出会って日も浅いし、あいつがどこに行きそうか、なんて全く見当もつかない。
「まあ、あいつ前まで馬小屋で暮らしてたらしいし、そこにいるかもしれねぇな」
そうして、とりあえず馬小屋をまわってみることにした。
(あんな奴だけど俺の初めてのパーティメンバーだからな、一応仲間としてしっかりしてやんねぇと)
一応言っておくと、先程探しに行くことを渋っていたが、別に嫌いとかそんなことは一切無い。むしろ初めてのパーティメンバーだから思い入れもあるし、大切にしようという気持ちもあるのだ。本当だ。
俺はそんな誰にしてるのかわからない言い訳をして、馬小屋を探しに走り出した。
【一時間後】
「…いねぇよ」
ここら一帯の馬小屋を全て探しまわったが、クラリスは見つからなかった。
「…たく、どこに行ったんだよあいつは」
俺はそんなことをぼやきつつも、街を歩き、クラリスを探す。
「あの、金髪で、サイドテールの女の子見ませんでした?」
時には街行く人に話しかけ、ずっと探しまわっていた。
そしてリサーチを始めて30分ほど経ったころ、
「ああ、そんな子見たな」
ついにヒットした。
「本当ですか!」
「ああ、魔法士の杖持って、なんかぶつぶつ呟いてたからよく覚えてるよ」
間違いない、クラリスだ。
「あの、そいつ、いつぐらいに見ましたか?よかったらどこに行ったか、とかも」
「一時間くらい前かな、あっちの方に歩いてったけど」
一時間前、結構前だな。だが手がかりなしより全然いい。
「ありがとうございます!」
そう言って俺が走り出そうとしたが、
「あ、そういえば30分くらい前に同じことを聞いてきた人がいたな、…赤銅色のローブを着た」
村人がそんなことを言い、それを聞いた俺は、脳裏に昨日のことがよぎった。
クラリスが話してた、男のことかー
俺は嫌な予感がして、俺は全力で、村人が教えてくれた方へと走っていった。
○●○
「…はぁ、どうしよ」
私はずっと、リョウと喧嘩したことを思い出し、ギルドに帰るかどうか思い悩んでいた。
「荷物とかあの部屋に置いてきちゃったから馬小屋で死ぬほど寒い夜だったし、あそこで二日も過ごしたら本当に死ぬわ…」
うん、やっぱり帰ろう!
そう思ってギルドの方の道へと振り返る。が、足が思うように進まない。
(…でも少しリョウに会うのは不安。昨日も酷いこと言っちゃったし)
(いや、こんなんじゃダメだ!こういうのは早めに解決しないと面倒なことになっちゃうから!)
そう思って歩いてきた道とは逆に、ギルドへと戻っていく。そんなところで、
「おや、あなたは昨日の」
赤銅色のローブを着た人がやってきた。その声には聞き覚えがある。
「あなたは、昨日の人ですか?」
そう、昨日巨大スライムから助けてくれた人だ。
「よかった、君に少し話があったんだけど…」
「あ、すいません、ちょっと今すぐにギルドに帰りたいんで…」
「大丈夫ですよ、すぐに終わりますから」
そう微笑して言ってくる。
…なんだろ、この前と少し、雰囲気が違う?今日はなんか少し、…怖いような。
そう私の直感が告げ、急いで帰ろうとした。
「そ、それじゃあ急いでるので!…っ!?」
そして突然体に力がなくなり、視界が奪われていった。
「すいませんが、逃がしませんよ、…大切な実験材料なんですから」
男の人のローブのしたから不敵に笑うのがみえた。
「…なにを、…言ってー」
私は何もすることができず、そのまま倒れて、意識を失った。
○●○
「クラリスー、クラリスー!」
俺はクラリスの名前を呼びながら走りまわっていた。
「くそ、どこだ…早く見つけねぇと」
俺はずっと、謎の不安に駆られていた。
確証はない、だが、あの男は怪しい!
「クラリス!おい、どこだ!いたら返事しろ!」
そしてしばらく走っていて、下に目がいってなかったのか、俺は棒を踏んで転んでしまった。
「痛っ、なんだ?…ってこれはー」
そこには、クラリスの持っている杖が落ちていた。
「ーっ!まさか!?」
俺は杖を持って、走り出した。
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