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第5話:オッサン、変わる
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目を覚ますと、そこは豪華なテントのキングサイズのベッドの上だった。うむ。知ってる天井だ。
「で、アンタは?」
傍らに立つ知らない青年に声を掛ける。目が覚めると知らない人間が居るとか普通は恐怖だが、しかし俺には不思議と恐怖が無かった。
「これを飼い犬に手を噛まれると言うのであろうな。無論、貴殿を飼い犬等と思っている訳では無いが」
「あー。神様か」
「左様。良いか、例によって時間はあまりない。貴殿の状況を説明しよう」
「アンタいっつも時間に追われてるなぁ。思ってた神様と違うわ」
「ふん。勝手な妄想であろう。今はこの青年に憑依している状況だ。長居しては、こやつの精神体が持たん」
「了解。で、何がどうなった?」
身体を起こす。少し気だるさはあるが、それ以外は至って快調そのもの。というか、むしろ久方ぶりに漲っている。
「貴殿は根源の支配権を得た。貴殿の精神体は根源と融合し、最早同一である。つまり貴殿の思うがままに世界を改変出来るという事だ」
「あー。サーバーにDDoS攻撃仕掛けた挙句、管理者権限でログインしたみたいな感じか」
「うむ。概ね正しい。問題は、ログアウト出来ないという点にある。無理矢理引き離せば、貴殿は死ぬだろう。解決策は此方で講じるが、何せ前例が無い。時間が掛かるが、罰だと思って受け入れよ」
「うーす。なんか、思ったより迷惑掛けたみたいだな」
俺はベッドから立ち上がり、神様に向かって頭を下げた。
「ご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません」
「うむ。謝罪を受け入れよう。もう少し導きを与えるべきだった此方にも責はある」
「で、俺ってここでどのくらい待ってればいい?」
「人の生よりは長いであろうな。...案ずるな、貴殿を半神とした。寿命の概念は無い」
「おぉう...。いやまぁ、仕方ないか。責任は取るさ、大人だからな」
「高尚な心掛けだな。とはいえ、特に使命などは無い。人に混ざるも良し、このままここで生きるも良し。好きに過ごすとよい」
「分かりました。ありがとうございます」
「では、何かあったら祈るとよい。此方に通じるようにしておこう。ではな」
「おぅ! 色々ありがとうございました」
最後にニヤリと笑い、神様は青年の身体でテントを出ていった。しかし世界が思いのままとは...。どうすんだこれ。
とりあえず、風呂に入った。風呂に入ってゆっくり考えて、飯を食ってゆっくり考えて、タバコを吸いながらゆっくり考えた。そして、結論を出した。
「まぁ引きこもるのは街に行ってみてからでもいいか」
ということで、テントから顔を出す。既に日は暮れ、所狭しと星々が輝いていた。夜空の3分の1を占めるのは、巨大な月。プラネタリウムでも見れないような、満点の夜空。
「...異世界かぁ」
じわじわと実感が沸き上がる。世界は変わった。人生は変わった。それなら、俺も変わるのだろう。もう手の届かないモノに幾ら手を伸ばした所で、それはもう手に入らない。
「明日の準備するか」
テントに戻り、ベッドに座って考える。必要なのは金、服、自衛手段。どれも根源経由で手に入るだろう。先ずは根源を理解し、自在に操れるようにならなければ。
「で、アンタは?」
傍らに立つ知らない青年に声を掛ける。目が覚めると知らない人間が居るとか普通は恐怖だが、しかし俺には不思議と恐怖が無かった。
「これを飼い犬に手を噛まれると言うのであろうな。無論、貴殿を飼い犬等と思っている訳では無いが」
「あー。神様か」
「左様。良いか、例によって時間はあまりない。貴殿の状況を説明しよう」
「アンタいっつも時間に追われてるなぁ。思ってた神様と違うわ」
「ふん。勝手な妄想であろう。今はこの青年に憑依している状況だ。長居しては、こやつの精神体が持たん」
「了解。で、何がどうなった?」
身体を起こす。少し気だるさはあるが、それ以外は至って快調そのもの。というか、むしろ久方ぶりに漲っている。
「貴殿は根源の支配権を得た。貴殿の精神体は根源と融合し、最早同一である。つまり貴殿の思うがままに世界を改変出来るという事だ」
「あー。サーバーにDDoS攻撃仕掛けた挙句、管理者権限でログインしたみたいな感じか」
「うむ。概ね正しい。問題は、ログアウト出来ないという点にある。無理矢理引き離せば、貴殿は死ぬだろう。解決策は此方で講じるが、何せ前例が無い。時間が掛かるが、罰だと思って受け入れよ」
「うーす。なんか、思ったより迷惑掛けたみたいだな」
俺はベッドから立ち上がり、神様に向かって頭を下げた。
「ご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません」
「うむ。謝罪を受け入れよう。もう少し導きを与えるべきだった此方にも責はある」
「で、俺ってここでどのくらい待ってればいい?」
「人の生よりは長いであろうな。...案ずるな、貴殿を半神とした。寿命の概念は無い」
「おぉう...。いやまぁ、仕方ないか。責任は取るさ、大人だからな」
「高尚な心掛けだな。とはいえ、特に使命などは無い。人に混ざるも良し、このままここで生きるも良し。好きに過ごすとよい」
「分かりました。ありがとうございます」
「では、何かあったら祈るとよい。此方に通じるようにしておこう。ではな」
「おぅ! 色々ありがとうございました」
最後にニヤリと笑い、神様は青年の身体でテントを出ていった。しかし世界が思いのままとは...。どうすんだこれ。
とりあえず、風呂に入った。風呂に入ってゆっくり考えて、飯を食ってゆっくり考えて、タバコを吸いながらゆっくり考えた。そして、結論を出した。
「まぁ引きこもるのは街に行ってみてからでもいいか」
ということで、テントから顔を出す。既に日は暮れ、所狭しと星々が輝いていた。夜空の3分の1を占めるのは、巨大な月。プラネタリウムでも見れないような、満点の夜空。
「...異世界かぁ」
じわじわと実感が沸き上がる。世界は変わった。人生は変わった。それなら、俺も変わるのだろう。もう手の届かないモノに幾ら手を伸ばした所で、それはもう手に入らない。
「明日の準備するか」
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