県学園!

こんぶ

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解らない

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「いいい、イジメ…?そんなことされてないけど…」

「…そうか」

それ以上、俺は言及しなかった。
何故なら、瀬戸さんが悲壮な顔をしたからである。

それで分かったことは、何かあったと言うこと。

解らなかったのは、何故俺に言わないのか、だった。

辛ければ言えば良い。
だが、言わないのか。そこに何らかの理由があるのかもしれないし、単純に俺の事が嫌いなのかも知れない。それはどうでも良かったが、もし今現在死にたいくらい辛かったらこういう風に手を伸ばされて、それをとらないという選択肢をする猛者は中々いない。それは、経験者である俺からも言えた。ならば言えない何かがあるのか、あるいは言ってもどうにもならないことなのか、過去の事なのか。

「瀬戸さん」

「…ん?」

「うなぎ、食べに行こうよ…」

「?」

「うなぎ、いつか食べに行こう…」

「はぁ…?」

何を言っているんだこの人はという表情を向けられた後、少ししてから、

「分かった、食べに行こう」

と、彼女は言ったのだった。それは、俺にとっては嬉しかったが、彼女の顔をうかがうと、とてもではないが嬉しくなれなかった。
──何故、悲しい顔をするのだろうか。

イジメだめ、絶対だ。

もし、それをしている奴がいるのなら…
1-C内で起こっている可能性が高いが、中学時代のやつにやられている可能性も高い…

「ねぇ、西尾くん」

「…ん?」

「この話、にしよう」

「…」

「…ね?」

「あぁ…」



翌日。放課後。

「珍しいな、西尾が俺達を連れ出すなんて」

「…あぁ、なんかあったのか?」

「…まぁ、ゆっくり話をしている事態ではないからな…単刀直入に話す…」

「…んあ?」

「──1-Cの中で、イジメが起こっているかも知れない…」

「「──!」」

二人は絶句した。

「…そりゃ本気まじかよ…」

「あぁ。本気だ。1-C、と言うかイジメられてる奴がいるかもしれない、という話だがな」

「…西尾、それお前…」

「あぁ、岡崎くんが思ってる通りの相手、俺に教えてくれたやつだよ」

「…?誰の事だ?」

「…──瀬戸さんだよ」

「瀬戸だぁ?俺はしらねぇが…」

「…まぁ、それでお前らに頼みたいことがあってな…」

「聞いてやろうじゃねーの」

「…何、簡単な事だ。碧南は瀬戸さんがいつも誰とつるんでいるか、岡崎くんは過去の事象を教えてくれ」

「分かった。とは言っても西尾、俺も全部覚えてるわけじゃないから、昔のつてをたどるよ」

「あぁ、感謝する」

「俺も協力するぜ」

「あぁ、明日から決行だ。何かあったら随時連絡…いいな?」

「「おう」」

…さてと、どうなることやら。

しかし、解せんな。
何故瀬戸さんはイジメられるんだ?

解らない…
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