ミッション

こんぶ

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日本編

副会長

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「ねぇ、京香」

「ん?」

「あのさ…また、俺んち…来ない?」

と、照れ行ったように言う。

「ん?あ、あぁ」

と、彼女も同じように返す。

しかし、こうやって二人で帰るのも慣れたなぁ。

っていうーか、ついに今日、俺童貞卒業かよ。

あー、なんかやっとくこと無いかな?

あっ、コンドーム買っとかないと…

「ところで香龍」

「んあ?」

「近々体育祭があるが、2-1は何をするんだ?」

「あー、まだあんまし決まってないよ」

「そうか」

「あぁ。…んぉ?あれ」

「む?会長じゃないか」

「珍しいな。あの人がここら辺にいるなんて」

「そうだな」

「お、随分と生返事だね?何かあったのかい?」

「何もないぞ。特に」

「本当かのう…」

「本当じゃ!」

「っふは、そうかよ」

「ふ、そうだよ」

他愛もない会話。

「あー、あそこに新しく建つのって何なの?」

「何でもパン屋らしいぞ。ウンウン、私も幼い頃憧れたから分かるぞ、パン屋の気持ち」

「マジか」

「マジだ」

「っていうか京香っていつもどんな日々を送ってるんだ?」

「っ、唐突だな」

「教えてよー」

「っいいけど、いいけどそんなに顔を近づけるな」

「ひでぇ」

「単純に恥ずかしいだけだ。こんな所で」

「のわりにこの前俺に抱きついたじゃんか?」

「あっ、あれは仕方が無いという奴だな」

「あっそう。んで、結構気になるんだけど。副会長の仕事とか」

「あー、とは言ってもなぁ。教えたところで…」

「えー」

「ホントに。いいじゃないか。それくらい」

「…ぅーん。分かったよ」

「そうそう。それでいいんだ、そう言う君がやはり一番間抜けだ」

「何だって!?」

「何でも無いよ、お馬鹿くん」

「おい、語尾につければばれないとか思ってるんじゃ無いだろうな?流石の俺でもそこまで馬鹿じゃないぞ」

「へー、そうか。(阿呆が)」

「括弧をつけても同じだ!!」

「えー!?」

「えー!?じゃない!」

と、少しツッコミを入れつつ、雑談を交わして俺達は互いに家に帰った。


まぁ、数時間後に再び会うわけだが。

──────────────────


ピンポーン

来たぁー

「はーい」

買うべき物はもう買っといたし、大丈夫だろう…

「入るぞー」

「おう」

京香が入って来る。

あー、緊張するねぇ。
京香はリビングに座った。

「…」

「…」


気まずっ

どうしよう

えーと、

「あっ、しゃ、シャワー浴びてくるわ」

「え、あ、うん」

シャアアアアアア

ふぅ。

これ二回目だな

まぁでも次のミッションは二ヶ月後だし、邪魔が入ることはまず無いだろう。

「ふぅ、シャワー浴びたよー」

「そ、そうか」

「…」

「…」

「…」

「…じゃ、じゃあ私も浴びてくる」

「ぁあ」

…なんか恥ずかしくて、言葉が出てこないな…

気まずい…

何とかして、あの気まずい雰囲気をぶち壊したいものだが…

一発芸でも入れておくか…

「…出たぞー」

「そうか…ふふっ、やはり私に見間違えは無かったようだな」

「…??どうした?」

「ふ、ふふっ、我はアレだ。あの、アレだよ。そう、魔王だ」

「いや、魔王って単語出すまで長すぎだろ!?というかグダグダすぎだろ!?」

「ふぅ」

「仕事終わったみたいな感じ出すなよ」

「…」

「…」

「…っは」

「っははははははは」

「「ハハハハハハハは」」

何故か笑ってしまった。

何でだろ?

「…京香さん?」

「何だ?」

「好きだ!俺はあんたが好きだ!」

「そうか。」

「あぁ」

「香龍?」

「ん?」

「好きだぞ」

「何が?」

「私はお前が好きだ」

「俺も」

ここからは、FBI(フカフカのベッドにインする、の略)を行わないとな

「えいっ」

「きゃっ」

ベッドに押し倒す

「それじゃあ、行きます」

「う、うん」

二人とも途轍もなく緊張しているのが伝わる。

「あ、時に香龍」

「ん?」

「初めてか?」

「え、あ、うん」

「そうか、実を言うと私も初めてだ」

「そうなのか」

「そうだ…だから…なんて言うか」

「優しくして欲しいって?」

「まぁ、そうだ」

確かにその台詞は京香には似合わないからなぁ。

「それじゃあ、行くぞ」

「うん」

「っ!?あれ?ここら辺?」

「あっ、そこじゃない、あぁ、そこ」

「ふっ、ウウウ」

「ッハァ!?、ちょ、痛ッ」

「はぁっ、はあっ、はあっ、はあっ」

「痛ッ、ちょ、痛い、痛っ」

「はあっはあっはあっはあっ」

「あっ、はあっ、痛っ」

*****

「中々上手くはいかないね」

「そりゃあ初めてだもん、しょうが無いよ」

「そっか。そりゃそうか」

「うん」

「…暖かい…」

「私がか?」

「あぁ」

なんて言うか、幸せだ。

ふわふわで、頭が溶ける。


ぁあ。


神様、もしいるのなら、この幸せが、ずっと、続きますように。

「スースー」

「可愛いな」

「スースー…」

「…」

彼女はニッコリと微笑んだ。

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