32 / 298
病院
15
しおりを挟む
「れ、零士君?」
「そう、零士君…どんな子だった?」
「えっ?ど、どんな子ってなーに?」
健太は意味が分からず、聞き返した。
「他の子みたいに、笑ったり怒ったり泣いたりしてた?」
「…んーとねー…そんな零士君見たことない」
健太は零士の事を思い浮かべながら答えた。
「そうか…じゃあ、違う質問をするね…施設で怪しい人を見た事ないかい?」
「怪しい人?…怪しい人ってなーに?」
健太は怪しいという言葉の意味が分からずに聞き返した。
「ん?怪しい人っていうのは…普段見た事ない人が施設に入ってきたり、見た事ある人でも、普段と違う事やってたりする人の事だよ」
健太は視線を上に向け、記憶を辿った。しかしそのような者は、記憶には残っていなかった。
「…見た事ない」
「…本当かい?」
利根川は疑いの眼差しを健太に向けた。
「…う、うん!ほんとだよ!」
利根川と視線を合わせてしまった健太は、その眼差しを見て、思わず大声を上げた。
「よく思い出してごらん。重要な事なんだ…特に健太君がこの病院に運ばれてくる前の事が重要なんだ」
「病院に運ばれてくる前?」
健太は首を傾げた。
「そうだよ…健太君は何で病院に居るのか覚えてるかい?」
「ちょっと刑事さん!帰ってくれ!」
それまで黙っていた沢尻は、利根川に詰め寄った。
健太は自分も沢尻に怒られていると思い、身を硬直させている。
怒られる。それは殴られる事。健太の体には、その習性が染み付いている。身を守る為に、体を硬直させたのだろう。
「施設に火が付けられた日、何があった?」
「そう、零士君…どんな子だった?」
「えっ?ど、どんな子ってなーに?」
健太は意味が分からず、聞き返した。
「他の子みたいに、笑ったり怒ったり泣いたりしてた?」
「…んーとねー…そんな零士君見たことない」
健太は零士の事を思い浮かべながら答えた。
「そうか…じゃあ、違う質問をするね…施設で怪しい人を見た事ないかい?」
「怪しい人?…怪しい人ってなーに?」
健太は怪しいという言葉の意味が分からずに聞き返した。
「ん?怪しい人っていうのは…普段見た事ない人が施設に入ってきたり、見た事ある人でも、普段と違う事やってたりする人の事だよ」
健太は視線を上に向け、記憶を辿った。しかしそのような者は、記憶には残っていなかった。
「…見た事ない」
「…本当かい?」
利根川は疑いの眼差しを健太に向けた。
「…う、うん!ほんとだよ!」
利根川と視線を合わせてしまった健太は、その眼差しを見て、思わず大声を上げた。
「よく思い出してごらん。重要な事なんだ…特に健太君がこの病院に運ばれてくる前の事が重要なんだ」
「病院に運ばれてくる前?」
健太は首を傾げた。
「そうだよ…健太君は何で病院に居るのか覚えてるかい?」
「ちょっと刑事さん!帰ってくれ!」
それまで黙っていた沢尻は、利根川に詰め寄った。
健太は自分も沢尻に怒られていると思い、身を硬直させている。
怒られる。それは殴られる事。健太の体には、その習性が染み付いている。身を守る為に、体を硬直させたのだろう。
「施設に火が付けられた日、何があった?」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)その後
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合つまた。
その後、大学を卒業した祐輔(ユウスケ)の新たなストーリーが始まった。
全15話を予定
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる