276 / 298
自分
11
しおりを挟む
「書けましたか?」
利根川は、霞の机の前に置かれた一枚の大きな紙を見ながら尋ねた。
霞は、ひらがなが全て書いてある、先程書き終えた紙に視線を落とした。
「…はい、書き終わりました」
「ありがとうございます…新垣さん、先程も言いましたが、あなたのダウジングを見せてください。そして、事件解決に協力してください」
利根川は真摯に頭を下げた。
「はい、私に出来る事なら、協力させてください」
田宮は腕を組ながら、霞を見詰めている。そして、田宮は尋ねた。
「新垣さん、わたしはダウジングというものを信じていません。まずは、あなたのダウジングが本物か確かめる為に、いくつか質問させてください」
「…はい」
小さな声だ。霞は、射抜くような田宮の目付きに、怯えているのかもしれない。
「…では、私の財布に入っている金額を当ててください」
田宮は上着の内ポケットから、黒色の長財布を取り出した。
「…分かりました」
霞は首からクリスタルの振り子を外すと、紙の上に垂らした。
一文字ずつ順に、平仮名を早い速度で黙読しながら、振り子を移動させて行く。
霞の視神経が『ご』を脳に伝達した瞬間、指先で摘まむ振り子が、独りでに回り始めた。田宮は、その様子を疑わしい眼差しで見詰めている。
霞は再び初めの文字である『あ』から順に、黙読する作業を行った。
ダウジングが終わった。
「…五万四千三百二十五円です」
霞は俯きながら答えた。
「…わたしも正解が分からないので、確認してみましょう」
田宮は机に置いた長財布を開け、紙幣を全て取り出した。それを一枚ずつ確認するように、机の上に置いていく。
「…五万四千円…ここまでは当たってますね…では小銭を出しますね」
最後の紙幣を机の上に置いた田宮は、少し驚いた顔をしながら、長財布から全ての小銭を取り出した。
「…三百二十五円…当たってますね!」
机に綺麗に並べられた小銭を確認した利根川が、驚きの声を上げた。
利根川は、霞の机の前に置かれた一枚の大きな紙を見ながら尋ねた。
霞は、ひらがなが全て書いてある、先程書き終えた紙に視線を落とした。
「…はい、書き終わりました」
「ありがとうございます…新垣さん、先程も言いましたが、あなたのダウジングを見せてください。そして、事件解決に協力してください」
利根川は真摯に頭を下げた。
「はい、私に出来る事なら、協力させてください」
田宮は腕を組ながら、霞を見詰めている。そして、田宮は尋ねた。
「新垣さん、わたしはダウジングというものを信じていません。まずは、あなたのダウジングが本物か確かめる為に、いくつか質問させてください」
「…はい」
小さな声だ。霞は、射抜くような田宮の目付きに、怯えているのかもしれない。
「…では、私の財布に入っている金額を当ててください」
田宮は上着の内ポケットから、黒色の長財布を取り出した。
「…分かりました」
霞は首からクリスタルの振り子を外すと、紙の上に垂らした。
一文字ずつ順に、平仮名を早い速度で黙読しながら、振り子を移動させて行く。
霞の視神経が『ご』を脳に伝達した瞬間、指先で摘まむ振り子が、独りでに回り始めた。田宮は、その様子を疑わしい眼差しで見詰めている。
霞は再び初めの文字である『あ』から順に、黙読する作業を行った。
ダウジングが終わった。
「…五万四千三百二十五円です」
霞は俯きながら答えた。
「…わたしも正解が分からないので、確認してみましょう」
田宮は机に置いた長財布を開け、紙幣を全て取り出した。それを一枚ずつ確認するように、机の上に置いていく。
「…五万四千円…ここまでは当たってますね…では小銭を出しますね」
最後の紙幣を机の上に置いた田宮は、少し驚いた顔をしながら、長財布から全ての小銭を取り出した。
「…三百二十五円…当たってますね!」
机に綺麗に並べられた小銭を確認した利根川が、驚きの声を上げた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)その後
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合つまた。
その後、大学を卒業した祐輔(ユウスケ)の新たなストーリーが始まった。
全15話を予定
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる