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自分
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「…ありがとう」
霞は微笑みを浮かべた。健太は辛そうに笑う霞を見て、胸が張り裂けそうな想いに駆られた。
「…霞さん、ありがとう…犯人は絶対見付けだすからね」
健太は感謝の言葉を綴ると共に、自分に言い聞かせるように囁いた。
仮眠室だろうか。着いた部屋には、布団が敷かれていた。畳の部屋だ。
「こちらで休んでください。また、様子を見に来ますから」
田宮はそう言うと、利根川を連れ部屋を出て行った。
霞と二人きりになった健太は、しゃがみ込み、掛け布団を捲った。掛け布団を捲る事さえ、大変そうな霞の為に、健太はそうしたのだろう。
「…霞さん、ありがとう。ゆっくり休んで」
「ありがとう」
霞は礼を言うと、その疲れきった体を布団の上に寝かせた。
健太は横たわった霞に、掛け布団を上から掛けた。
「…健太さん…私はずっとあなたの味方だから」
霞は布団の脇から手を出し、健太の手を掴んだ。
健太は霞の手を握り返す事無く、沈黙した。
長い沈黙が続いた。そして、健太はその言葉を口にした。
「…霞さん…もう霞さんとは会えない」
「…ど…どうして?」
霞の瞳には、涙が滲んでいる。
健太は霞から視線を逸らした。
「…重いんだ…霞さんの気持ちが」
「…重い」
霞は健太の顔を見詰め、声を出さずに泣き出した。
「…だから、もう会えない…いや、会いたくない」
健太は泣き出しそうになるのを必死に堪え、霞の目をじっと見詰め返した。
「………」
霞は唇を噛み締めながら、涙で霞んで見える瞳で、健太を見詰め続けた。嘘だと言って欲しいのだろう。
「…今までありがとう」
健太は霞の手を払い除け、立ち上がった。霞は健太の背中を呆然と見詰めている。健太は振り返る事なく、部屋のドアを開けた。そして、部屋を出た健太は、後ろ手でドアを閉めた。
部屋の前で待っていた利根川が、涙を浮かべる健太に声を掛けた。
「…篠原さん、一緒に来てください」
健太は、手の平で涙を拭った。
「…はい…田宮さんは?」
「新垣さんから聞いた情報を上司に報告に行っています…先に行ってましょう」
「…はい」
霞の名前が出て、健太は胸が張り裂けそうになった。
もう遅いかもしれないが、自分の周りにいれば、霞は狙われる。健太は少しでも霞への危険性が減ればと、あんな事を言ったのだ。
二人は部屋に入った。先程の部屋だ。そこに、報告を終えた田宮が合流した。
霞は微笑みを浮かべた。健太は辛そうに笑う霞を見て、胸が張り裂けそうな想いに駆られた。
「…霞さん、ありがとう…犯人は絶対見付けだすからね」
健太は感謝の言葉を綴ると共に、自分に言い聞かせるように囁いた。
仮眠室だろうか。着いた部屋には、布団が敷かれていた。畳の部屋だ。
「こちらで休んでください。また、様子を見に来ますから」
田宮はそう言うと、利根川を連れ部屋を出て行った。
霞と二人きりになった健太は、しゃがみ込み、掛け布団を捲った。掛け布団を捲る事さえ、大変そうな霞の為に、健太はそうしたのだろう。
「…霞さん、ありがとう。ゆっくり休んで」
「ありがとう」
霞は礼を言うと、その疲れきった体を布団の上に寝かせた。
健太は横たわった霞に、掛け布団を上から掛けた。
「…健太さん…私はずっとあなたの味方だから」
霞は布団の脇から手を出し、健太の手を掴んだ。
健太は霞の手を握り返す事無く、沈黙した。
長い沈黙が続いた。そして、健太はその言葉を口にした。
「…霞さん…もう霞さんとは会えない」
「…ど…どうして?」
霞の瞳には、涙が滲んでいる。
健太は霞から視線を逸らした。
「…重いんだ…霞さんの気持ちが」
「…重い」
霞は健太の顔を見詰め、声を出さずに泣き出した。
「…だから、もう会えない…いや、会いたくない」
健太は泣き出しそうになるのを必死に堪え、霞の目をじっと見詰め返した。
「………」
霞は唇を噛み締めながら、涙で霞んで見える瞳で、健太を見詰め続けた。嘘だと言って欲しいのだろう。
「…今までありがとう」
健太は霞の手を払い除け、立ち上がった。霞は健太の背中を呆然と見詰めている。健太は振り返る事なく、部屋のドアを開けた。そして、部屋を出た健太は、後ろ手でドアを閉めた。
部屋の前で待っていた利根川が、涙を浮かべる健太に声を掛けた。
「…篠原さん、一緒に来てください」
健太は、手の平で涙を拭った。
「…はい…田宮さんは?」
「新垣さんから聞いた情報を上司に報告に行っています…先に行ってましょう」
「…はい」
霞の名前が出て、健太は胸が張り裂けそうになった。
もう遅いかもしれないが、自分の周りにいれば、霞は狙われる。健太は少しでも霞への危険性が減ればと、あんな事を言ったのだ。
二人は部屋に入った。先程の部屋だ。そこに、報告を終えた田宮が合流した。
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