極寒の国を追放された俺、南の島で『日光浴』無双!常夏ハーレムを築いて最強リゾートライフ~凍える故国が泣きついてきても、もう遅い~

たまごころ

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第5話 【ざまぁ】その頃、勇者パーティは最初のダンジョンで全滅しかけていた

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北の大陸に位置する軍事国家『氷厳の王国』。
その北端にある『氷狼の洞窟』は、Cランク程度の魔物が生息する初級から中級者向けのダンジョンだ。

普段であれば、勇者パーティごときが苦戦する場所ではない。
彼らは全員がレベル40を超え、装備も国宝級のものを身につけている。
本来なら、鼻歌交じりに最深部まで到達し、ボスを瞬殺して凱旋できるはずだった。

「――ぎゃあああああああっ!」

悲鳴が、氷の洞窟に木霊した。

「おい、何をしている! 早く回復だ! ポーションを出せ!」

勇者アレクが血相を変えて怒鳴り散らす。
彼の目の前では、重戦士のガストンが右腕を氷漬けにされ、氷狼の牙に噛みつかれて転げ回っていた。

「わ、わかっていますわ! 今、出します!」

新しくパーティに加わった『聖女』エレーヌが、慌てて鞄からガラス瓶を取り出した。
だが、次の瞬間、彼女は絶望的な声を上げた。

「う、嘘……凍っていますわ!」

取り出した上級ポーションは、カチカチに凍りつき、中身が出てこない。
極寒の環境下では、液体など数分で凍結する。
それを防ぐためには、常に体温に近い場所に携帯するか、保温の魔道具で管理し続ける必要があるのだが――。

「チッ、役立たずが! 貸せ!」

アレクはエレーヌから瓶をひったくると、無理やり火魔法で炙った。

パリーンッ!

急激な温度変化に耐えきれず、ガラス瓶が砕け散る。
貴重な回復薬が、無惨にも地面にこぼれ落ち、瞬時に凍りついた。

「あああ! 私のSランクブーツに液体が!」
「自分の靴の心配をしている場合か!」

連携も何もない。
統率の取れていないパーティの隙を、魔物が見逃すはずもなかった。
氷狼の群れが、一斉に襲いかかってくる。

「くそっ、喰らえ! 聖剣グランドクロス!」

アレクは剣を振り上げた。
だが、その動きは鈍い。
関節部分の油が寒さで固まり、鎧が思うように動かないのだ。
さらに、剣の抜き身も冷え切っており、手袋越しでも指先の感覚を奪っていく。

ガキィンッ!

剣と狼の爪が衝突した瞬間、嫌な音が響いた。
手入れの行き届いていない剣の刃が、寒冷脆性によって欠けたのだ。

「なっ……俺の聖剣が!?」

「アレク様、もう無理です! 撤退しましょう!」

後衛で震えていた第一王女リリアーナが悲鳴を上げた。
彼女の美しい顔は鼻水と涙でぐしゃぐしゃになり、高価な毛皮のドレスも泥と氷で汚れている。

「撤退だと!? 勇者であるこの俺が、たかが雑魚狼相手に背中を見せろと言うのか!」
「でも、ガストンがもう限界です! それに魔法使いのミリアも、寒さで詠唱ができなくなっています!」

見れば、魔法使いの少女は唇を紫色に染め、ガチガチと歯を鳴らしてうずくまっていた。
魔力回路が寒さで収縮し、魔法の発動に必要な集中力が保てないのだ。

「クソッ、クソッ、クソッ! なんでこんなことになるんだ!」

アレクは悪態をつきながら、煙幕玉を地面に叩きつけた。
だが、湿気っていたのか、煙幕玉はプスプスと情けない音を立てて消えた。

「――走れぇぇぇっ!」

結局、彼らは無様に背中を見せて逃げ出した。
氷の床に足を滑らせ、転び、互いに罵り合いながら、出口へと向かう。
それは勇者の冒険などではない。
ただの敗走だった。

   ◆   ◆   ◆

命からがらダンジョンを脱出した彼らは、入り口付近にキャンプを張っていた。
吹雪が吹き荒れる中、結界魔法で風を防いでいるが、寒さは容赦なく侵入してくる。

「……寒い。寒すぎるわ」

リリアーナ王女が、薄い毛布を頭から被って震えている。
以前なら、テントの中は常に適温に保たれていた。
カイが、発熱効果のある魔石を最適な配置で並べ、定期的に魔力を補充してくれていたからだ。
だが今は、魔石の調整がうまくいかず、一部は焼け付くほど熱いのに、少し離れると凍えるほど寒いという最悪の環境だった。

「スープはまだか! 体が冷えて動かん!」

アレクが焚き火の前で喚く。
だが、鍋をかき混ぜていた聖女エレーヌは、不満げに顔をしかめた。

「そんなに急かさないでくださいまし。薪が湿っていて、なかなか火が大きくならないのです」
「火魔法を使えばいいだろう!」
「料理に攻撃魔法を使ったら、鍋ごと消し飛んでしまいますわ! 大体、なんで聖女であるわたくしが、こんな下働きをしなければなりませんの?」

エレーヌは本来、教会で大切に育てられた箱入り娘だ。
野営の知識など皆無に等しい。
彼女が作ったスープは、具材が生煮えで、味付けも濃すぎたり薄すぎたりと散々な出来だった。

「……不味い」

一口飲んだアレクが、スプーンを投げ捨てた。
ジャガイモは芯が残ってガリガリとし、干し肉は戻し方が足りずにゴムのように硬い。

「文句があるならご自分で作ってくださいな!」
「なんだと!?」

険悪な空気が流れる。
以前は違った。
カイがいた頃は、ダンジョンから戻れば、温かくて消化の良いシチューが用意されていた。
干し肉は丁寧にほぐされ、現地の香草で臭みが消されていた。
堅焼きパンも、蒸気でふっくらと温められていた。

食事だけではない。
装備の手入れも、カイが夜なべして完璧に行っていた。
剣は常に最高の切れ味を保ち、鎧の可動部には耐寒用の油が塗られていた。
ポーションは適温で管理され、いつでも使える状態で腰のベルトに装着されていた。

「……ねえ、アレク」

重戦士ガストンが、凍傷の治療を終えた腕をさすりながら、重い口を開いた。

「やっぱり、カイがいなくなったのが痛いんじゃないか? あいつ、戦闘はからっきしだったけど、こういう雑務は完璧だったぞ」
「黙れ!」

アレクが食ってかかった。

「あんな無能の名前を出すな! 奴はただの荷物持ちだ! 誰にでもできる仕事をしていただけだ!」
「でもよ、現に俺たちはボロボロだぜ? ポーションも凍っちまうし、飯も不味い。寝袋だって湿気ててカビ臭い。これじゃあ疲れが取れねえよ」

ガストンの正論に、他のメンバーも無言で頷いた。
魔法使いのミリアも、小さな声で呟く。

「……カイさんがいた時は、私が寒がりだからって、先にローブを温めておいてくれたの。詠唱の邪魔にならないように、ホットミルクに魔力回復の薬草を混ぜてくれたり……」

「ええい、やめろ! どいつもこいつもカイ、カイと!」

アレクは苛立ちを隠せない。
彼自身も、薄々は気づいていたのだ。
自分の剣が重く感じるのも、体力が続かないのも、全ては「快適な環境」が失われたからだと。
だが、それを認めることは、自分のプライドが許さなかった。

「あいつは俺たちが追放したんだ! 『死の諸島』で、今頃野垂れ死んでいるに決まっている!」

アレクは自らに言い聞かせるように叫んだ。

「そうだ、あいつは無能だ。俺たちが正しかったんだ。こんな苦戦は一時的なものだ。聖女が慣れれば、すぐに元通りになる!」

「……そうですわね。わたくしも、本気を出せばこれくらい」

エレーヌも強がって見せるが、その顔には疲労の色が濃い。
彼女の白く美しい手は、慣れない水仕事と寒さで荒れ放題になっていた。

「とにかく、今日はもう寝るぞ! 明日は早朝から再突入だ!」

アレクは冷え切った寝袋に潜り込んだ。
だが、眠れるはずもなかった。
背中の地面からは冷気が這い上がり、テントの隙間からは風切り音が聞こえる。
不快だ。寒い。腹が減った。

(カイがいれば……)

その思考を振り払うように、アレクは頭から毛布を被った。
彼らはまだ知らない。
この後、王都に帰還した彼らを待ち受けるのが、王からの激しい叱責と、国民からの失望であることを。
そして、頼みの綱である物資の在庫が、カイの管理を離れたことで壊滅状態になっていることを。

「……くしゅんッ!」

リリアーナ王女が大きなくしゃみをした。
風邪を引いたようだ。
だが、彼女に差し出される特製風邪薬も、生姜入りの蜂蜜湯も、ここにはもうない。
あるのは、凍りついた水と、硬いパンだけだった。

   ◆   ◆   ◆

一方、はるか南の楽園にて。

「……くしゅん」

俺はハンモックの上で、小さくくしゃみをした。

「あら、カイ様。風邪ですか?」

心配そうに顔を覗き込んできたのは、人魚姫のメルディだ。
彼女は今、俺が作った『プライベート・プール』の縁に腰掛け、上半身だけをこちらに向けている。
濡れた肌が月明かりに照らされ、妖艶な輝きを放っている。

「いや、違うと思う。体がポカポカしてるし、体調は万全だ」

俺のステータスには『状態異常無効』に近いバフがかかっている。
南国の太陽エネルギーが充填されている限り、風邪など引きようがない。

「誰かが噂でもしているのかな。まあ、ろくな噂じゃないだろうけど」

俺は肩をすくめ、手元のグラスを傾けた。
中身は、完熟マンゴーとパッションフルーツをブレンドし、炭酸水(湧き水に魔法で炭酸ガスを注入した)で割った特製カクテルだ。
もちろん、アルコール成分も『植物支配』で発酵させた果実酒を加えている。

「はい、カイ様。あーん」

メルディが、剥いたライチのような果実を差し出してきた。
プルプルとした果肉は冷たく冷やされており、口に入れると甘酸っぱい果汁が弾ける。

「ん、うまい。ありがとうメルディ」
「えへへ。カイ様のお役に立てて嬉しいです」

彼女は嬉しそうに尾ひれを揺らした。
その水音が、心地よいBGMになる。

俺たちの住むヴィラは、夜になっても快適だった。
昼間に太陽熱を蓄積した『蓄熱木材』が、夜になるとほんのりと遠赤外線を放射し、適度な室温を保ってくれる。
虫除けのアロマを放つ花を窓辺に置いているため、蚊に刺される心配もない。

寝具は、最高級のコットンにも劣らない『シルク・グラス』の繊維を編んだシーツ。
肌触りは滑らかで、吸水性も抜群だ。

「……北の国にいた頃は、寝るのが恐怖だったな」

ふと、昔のことを思い出す。
寒さで目が覚めないかもしれないという恐怖。
朝起きた時の、手足の痺れ。

「カイ様?」
「いや、なんでもない。今が幸せすぎて、昔の苦労が夢だったんじゃないかって思えてさ」

俺はグラスを置き、メルディの頭を撫でた。
彼女は気持ちよさそうに目を細める。

「カイ様は、私が幸せにしますから。もう二度と、寒い思いなんてさせません」
「頼もしいな。期待してるよ」

俺たちは笑い合った。
ここには、理不尽な上司も、わがままな王女もいない。
明日になれば、また太陽が昇り、新しい果実が実り、海は青く輝く。

「さて、明日は何をしようか」
「あ、そうだわカイ様。島の反対側に、綺麗な珊瑚の洞窟があるんです。そこなら、珍しい真珠が採れるかもしれません」
「真珠か。いいな、アクセサリーでも作るか」

指輪でも作ってやれば、メルディは喜ぶだろうか。
そんなことを考えながら、俺は南国の夜風に吹かれた。

遠く北の地で、元仲間たちが寒さと飢えに震えていることなど、知る由もなく。
いや、知っていたとしても、俺はただ冷たいトロピカルジュースを飲んで、「ざまぁみろ」と笑うだけだろう。

この世界は、結果が全てだ。
彼らは俺を捨て、その結果として破滅を選んだ。
俺は追放を受け入れ、その結果として楽園を手に入れた。
ただそれだけのことだ。

「おやすみ、メルディ」
「おやすみなさい、愛しのカイ様」

波の音が、俺たちを深い眠りへと誘っていった。
最高の夢が見られそうだ。

(第6話へ続く)
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