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第19話 古代兵器の発掘、天空の城へ
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独立を宣言した翌朝。
村は平穏であるはずなのに、誰もがその空気の裏に潜む緊張を感じていた。
今日からアルディナは、正式に王国の“敵国”だ。
それを理解しながら、人々はそれでも笑顔でいつものように働いている。
俺は竜塔の最上階にいた。
窓辺に立ち、遠くの山脈の向こうを見つめる。
そこにはかすかに光を放つ浮遊する影――伝承でしか知られていなかった遺跡があった。
「アレン様、確認しました。アルディネア様の探知によると、あの山域の上層に浮遊物が存在します。
影の形状から見て、どうも“人工構造物”のようです。」
報告を届けてきたのは、竜隊副隊長のレオンだ。
冷静な声音の奥に、僅かな興奮が混じっている。
「……人工? まさか。」
「はい、古い文献によれば、“アルフテリア文明の空中要塞”がその山に眠るとあります。
王都でも長年、場所を特定できなかった伝説の遺物です。」
俺は眉を寄せた。
「アルフテリアか。以前、死の森の遺跡で見た文字と同じだな……。
もし本当に空中要塞が存在するなら、王国の軍が来る前に、こちらで押さえておきたい。」
『人の子、興味を持つなよ。あれは我ら竜族でも干渉を禁じられた地。
千年前の大戦で、天空を焦がした兵器の残骸だ。』
アルディネアの声が響く。
だが、その警告の裏には、わずかな敬意も感じ取れた。
「……神竜様でも触れぬ禁制、か。
ならばなおさら確かめる必要があるだろう。」
『危うきことは知っていよう。古代兵器の残骸には、竜ですら制御できぬ力が宿る。
されど、もしも王国がそれを得れば、この土地は一瞬で灰となろう。』
「だからこそ、先に動く。」
俺は拳を握りしめ、決断した。
「レオン、偵察隊を編成しろ。俺も行く。」
「御意。だが危険です、アレン様。」
「危険でなきゃ意味がない。
俺たちは“奪われない国”を作ったばかりだ。その証を手に入れる。」
***
三日後。
険しい山道を抜け、俺たちは雲の上にいた。
風が強く、肌を打つ。
だが眼前には、確かに浮かぶ巨大な影があった。
それは町ほどの大きさを持つ、空に漂う廃墟。
黒い岩と金属が融合したような構造が、ゆっくりと回転しながら光を反射していた。
遺跡というより、今もなお“生きている”要塞。
『……確かにアルフテリアの遺産だな。
あれは“天空城〈アルテ・ノウア〉”。
星をも焼き払うと言われた、“聖炎の砲塔”の残骸だ。』
「……これが?」
レオンが絶句する。
雲間を照らす光が要塞の外殻に反射し、姿を明らかにしたその瞬間、
どこからともなく低い音が響き始めた。
「音が……反応している……?」
俺は第一遺跡での出来事を思い出す。
あの時も、竜契の印に呼応して装置が反応した。
ならば、この要塞も同じ原理で起動する可能性がある。
「アルディネア、これを止める術はあるか。」
『いや、止めるのではない。
汝が“繋げ”。この要塞は本来、竜と契約した者を“主”と認識する仕組みだ。
だが誤れば、汝ごと消滅する。』
「つまり、命を懸けた制御試験ってわけだな。」
俺は笑い、前へ出た。
崩れた橋を渡るように、空を切り裂く風の中を歩く。
足元に広がる深淵。落ちれば、ニ度と戻れない高さだ。
中心部まで来ると、巨大な円盤のような装置があった。
表面には古代文字がびっしりと刻まれている。
指をかざすと、光が走り、印が浮かび上がった。
――〈竜契認証を開始〉
低い声が、空から響く。
光が俺の体を包み、心臓の奥で熱が弾ける。
かつてと同じ――いや、それ以上の魔力が流れ込む。
「ぐっ……!」
全身が灼けるようだ。
視界が白く染まり、浮遊していた金属の欠片が一斉に動き出す。
それらが組み合わさり、まるで意思を持つかのように収束していく。
『アレン、意識を保て! 制御を失えば要塞そのものが墜落する!』
「黙ってろ……アルディネア、今は感じるんだ……!」
眩しい光の中で、俺の意識がどこか遠くへ導かれていく。
目を閉じると、古代の幻影が見えた。
――滅びの瞬間。
炎に包まれ、空を焦がす竜たち。
城と共に沈んでいく人々。
彼らの声がこだまする。
「もう一度……誰か……正しくこの力を使ってくれ……」
その瞬間、胸の印が脈打った。
俺の内から竜の咆哮が響き、光が遺跡全体を覆う。
轟音。
そして、静寂。
やがて光が消えると、目の前に広がるのは、完全に蘇った天空城だった。
黒い金属は白金へと変わり、壊れていた壁は再生。
中央の制御核に、竜と人の両方の紋章が刻まれていた。
レオンが信じられないものを見るように息を呑む。
「……奇跡……なのか……」
『いや、これは汝の意志の力だ。
人の愚行から生まれた兵器を、“守る城”へと変えたのだ。』
アルディネアの声が優しく響く。
俺は膝をつき、息を整えながら空を見上げた。
そこには雲海を裂きながら浮かぶ巨大な城――新しい拠点の姿があった。
「これが、俺たちの防壁になる。」
『天空の城を手に入れたな。
だが、その光はすぐ王国にも届くだろう。
ベニアスどもが黙って見ているはずもない。』
「ああ、来るだろうな。」
俺は立ち上がり、回転を始めた要塞の魔導陣を見つめた。
「だが今度は、ただの防衛じゃない。
アルディナは――この王国に対して、“新しい大地”を示す。」
***
その夜。
山のふもとに、王都の間者が息を殺して潜んでいた。
空に現れた白金の要塞を見上げ、震える声で呟く。
「ば、化け物どもめ……竜のみならず、天空まで手に入れたというのか……!」
報告の使者はすぐさま馬を走らせた。
その報せが王都に届くとき――ベニアス宰相の口元は、恐怖ではなく笑みに染まる。
「やはり動いたか、アレン……神竜の御旗を掲げる愚か者よ。
だが、天空の城を持つならば、それを落とす“鍵”もすでに我が手にある。」
アルディナの光が夜空を照らす。
その光を見上げながら、俺は心に誓った。
――この力を再び滅びのために使わせはしない。
守るためにこそ、竜と人は共にあるのだ。
朝日が昇るころ、天空の城〈アルテ・ノウア〉の翼が開いた。
その影が雲を裂き、アルディナという新たな国の未来を照らすように、静かに動きだしていた。
村は平穏であるはずなのに、誰もがその空気の裏に潜む緊張を感じていた。
今日からアルディナは、正式に王国の“敵国”だ。
それを理解しながら、人々はそれでも笑顔でいつものように働いている。
俺は竜塔の最上階にいた。
窓辺に立ち、遠くの山脈の向こうを見つめる。
そこにはかすかに光を放つ浮遊する影――伝承でしか知られていなかった遺跡があった。
「アレン様、確認しました。アルディネア様の探知によると、あの山域の上層に浮遊物が存在します。
影の形状から見て、どうも“人工構造物”のようです。」
報告を届けてきたのは、竜隊副隊長のレオンだ。
冷静な声音の奥に、僅かな興奮が混じっている。
「……人工? まさか。」
「はい、古い文献によれば、“アルフテリア文明の空中要塞”がその山に眠るとあります。
王都でも長年、場所を特定できなかった伝説の遺物です。」
俺は眉を寄せた。
「アルフテリアか。以前、死の森の遺跡で見た文字と同じだな……。
もし本当に空中要塞が存在するなら、王国の軍が来る前に、こちらで押さえておきたい。」
『人の子、興味を持つなよ。あれは我ら竜族でも干渉を禁じられた地。
千年前の大戦で、天空を焦がした兵器の残骸だ。』
アルディネアの声が響く。
だが、その警告の裏には、わずかな敬意も感じ取れた。
「……神竜様でも触れぬ禁制、か。
ならばなおさら確かめる必要があるだろう。」
『危うきことは知っていよう。古代兵器の残骸には、竜ですら制御できぬ力が宿る。
されど、もしも王国がそれを得れば、この土地は一瞬で灰となろう。』
「だからこそ、先に動く。」
俺は拳を握りしめ、決断した。
「レオン、偵察隊を編成しろ。俺も行く。」
「御意。だが危険です、アレン様。」
「危険でなきゃ意味がない。
俺たちは“奪われない国”を作ったばかりだ。その証を手に入れる。」
***
三日後。
険しい山道を抜け、俺たちは雲の上にいた。
風が強く、肌を打つ。
だが眼前には、確かに浮かぶ巨大な影があった。
それは町ほどの大きさを持つ、空に漂う廃墟。
黒い岩と金属が融合したような構造が、ゆっくりと回転しながら光を反射していた。
遺跡というより、今もなお“生きている”要塞。
『……確かにアルフテリアの遺産だな。
あれは“天空城〈アルテ・ノウア〉”。
星をも焼き払うと言われた、“聖炎の砲塔”の残骸だ。』
「……これが?」
レオンが絶句する。
雲間を照らす光が要塞の外殻に反射し、姿を明らかにしたその瞬間、
どこからともなく低い音が響き始めた。
「音が……反応している……?」
俺は第一遺跡での出来事を思い出す。
あの時も、竜契の印に呼応して装置が反応した。
ならば、この要塞も同じ原理で起動する可能性がある。
「アルディネア、これを止める術はあるか。」
『いや、止めるのではない。
汝が“繋げ”。この要塞は本来、竜と契約した者を“主”と認識する仕組みだ。
だが誤れば、汝ごと消滅する。』
「つまり、命を懸けた制御試験ってわけだな。」
俺は笑い、前へ出た。
崩れた橋を渡るように、空を切り裂く風の中を歩く。
足元に広がる深淵。落ちれば、ニ度と戻れない高さだ。
中心部まで来ると、巨大な円盤のような装置があった。
表面には古代文字がびっしりと刻まれている。
指をかざすと、光が走り、印が浮かび上がった。
――〈竜契認証を開始〉
低い声が、空から響く。
光が俺の体を包み、心臓の奥で熱が弾ける。
かつてと同じ――いや、それ以上の魔力が流れ込む。
「ぐっ……!」
全身が灼けるようだ。
視界が白く染まり、浮遊していた金属の欠片が一斉に動き出す。
それらが組み合わさり、まるで意思を持つかのように収束していく。
『アレン、意識を保て! 制御を失えば要塞そのものが墜落する!』
「黙ってろ……アルディネア、今は感じるんだ……!」
眩しい光の中で、俺の意識がどこか遠くへ導かれていく。
目を閉じると、古代の幻影が見えた。
――滅びの瞬間。
炎に包まれ、空を焦がす竜たち。
城と共に沈んでいく人々。
彼らの声がこだまする。
「もう一度……誰か……正しくこの力を使ってくれ……」
その瞬間、胸の印が脈打った。
俺の内から竜の咆哮が響き、光が遺跡全体を覆う。
轟音。
そして、静寂。
やがて光が消えると、目の前に広がるのは、完全に蘇った天空城だった。
黒い金属は白金へと変わり、壊れていた壁は再生。
中央の制御核に、竜と人の両方の紋章が刻まれていた。
レオンが信じられないものを見るように息を呑む。
「……奇跡……なのか……」
『いや、これは汝の意志の力だ。
人の愚行から生まれた兵器を、“守る城”へと変えたのだ。』
アルディネアの声が優しく響く。
俺は膝をつき、息を整えながら空を見上げた。
そこには雲海を裂きながら浮かぶ巨大な城――新しい拠点の姿があった。
「これが、俺たちの防壁になる。」
『天空の城を手に入れたな。
だが、その光はすぐ王国にも届くだろう。
ベニアスどもが黙って見ているはずもない。』
「ああ、来るだろうな。」
俺は立ち上がり、回転を始めた要塞の魔導陣を見つめた。
「だが今度は、ただの防衛じゃない。
アルディナは――この王国に対して、“新しい大地”を示す。」
***
その夜。
山のふもとに、王都の間者が息を殺して潜んでいた。
空に現れた白金の要塞を見上げ、震える声で呟く。
「ば、化け物どもめ……竜のみならず、天空まで手に入れたというのか……!」
報告の使者はすぐさま馬を走らせた。
その報せが王都に届くとき――ベニアス宰相の口元は、恐怖ではなく笑みに染まる。
「やはり動いたか、アレン……神竜の御旗を掲げる愚か者よ。
だが、天空の城を持つならば、それを落とす“鍵”もすでに我が手にある。」
アルディナの光が夜空を照らす。
その光を見上げながら、俺は心に誓った。
――この力を再び滅びのために使わせはしない。
守るためにこそ、竜と人は共にあるのだ。
朝日が昇るころ、天空の城〈アルテ・ノウア〉の翼が開いた。
その影が雲を裂き、アルディナという新たな国の未来を照らすように、静かに動きだしていた。
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