「役立たず」と追放されたが、俺のスキルは【経験値委託】だ。解除した瞬間、勇者パーティーはレベル1に戻り、俺だけレベル9999になった

たまごころ

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第3話 レベルカンストの力。デコピン一発でSランクドラゴンを粉砕する

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「ごちそうさまでした」

俺は手を合わせ、満腹になった腹をさすった。
目の前には、巨大な骨の山が築かれている。
Sランクモンスター『ホワイトウルフ・ロード』。
かつては遠目に見るだけで震え上がっていた雪山の覇者も、焼いて食えばただの美味い肉だった。
極寒の環境で育ったその肉身は、脂が乗っているのにしつこくなく、口の中で溶けるような極上の味わいだった。

「さて……」

腹ごしらえも済んだことだし、俺は改めて自分の状況を確認することにした。
焚き火の代わりに指先から出した魔法の炎――最初は調整をミスして近くの木を消し炭にしてしまったが――で暖を取りながら、ステータスウィンドウを呼び出す。

【名前】アレン
【職業】経験値の支配者(THE RULER)
【レベル】9999(MAX)

何度見ても、バグとしか思えない数字だ。
だが、体の中に渦巻く全能感は本物だった。
視覚、聴覚、嗅覚。全ての感覚が研ぎ澄まされ、雪の結晶が空中でぶつかり合う音さえ聞き取れる。

「スキルリスト、オープン」

念じると、目の前に半透明の文字列が滝のように流れ落ちた。

【剣神術】【槍神術】【弓神術】【格闘神術】……武術系はコンプリート。
【神聖魔法】【暗黒魔法】【精霊魔法】【時空魔法】……魔法系も全属性が「極」ランク。
【錬金術】【鍛冶】【料理】【裁縫】……生産系スキルも完備。
さらには【絶対耐性】【状態異常無効】【即死無効】【精神干渉無効】といったパッシブスキルが、スクロールしても終わらないほど並んでいる。

「これ、全部使えるのか?」

試しに、目の前の雪原に向けて手をかざしてみた。
イメージするのは、初歩的な土魔法『アース・ウォール』。
風除けの壁を作る程度の、冒険者なら誰でも使える魔法だ。

「……『アース・ウォール』」

ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!

地鳴りと共に、雪原が爆発したかのように隆起した。
あっと言う間に巨大な岩盤がせり上がり、それは壁というレベルを超えて、巨大な城壁となってそびえ立った。
高さ50メートル、幅200メートル。
万里の長城もかくやという威容である。

「……やりすぎた」

俺は額を押さえた。
魔力消費量は「1」くらいしか使っていないつもりだったのだが、ステータスの基礎値が高すぎるせいで、最小出力でも災害レベルになってしまうらしい。

「これじゃ日常生活に支障が出るな。もっと繊細なコントロールが必要だ」

俺はスキルリストを検索し、【魔力制御】【出力調整】【手加減】といったスキルを片っ端からアクティブにした。
レベル9999の恩恵か、スキルの使い方は脳に直接インストールされたかのように理解できる。

「よし、次は収納だ」

俺はホワイトウルフ・ロードの残った素材――毛皮や牙、骨――を見つめた。
これらは市場に出せば、城が建つほどの値がつくSランク素材だ。
置いていくのは勿体ない。

以前の俺は荷物持ちだったが、『アイテムボックス』のような便利なスキルは持っていなかった。
だからこそ、重い荷物を背負って歩かされていたのだ。
だが、今の俺にはある。
それも、最上位の【亜空間倉庫(インベントリ・アンリミテッド)】が。

「収納」

一瞬で、巨大な骨の山が消え失せた。
容量制限なし、時間経過なし、出し入れ自由。
カイルたちが喉から手が出るほど欲しがっていたスキルが、ここにある。

「あいつら、今頃どうしてるかな」

ふと、元仲間のことを思い出した。
彼らから回収した経験値のおかげで、俺は神にも等しい力を手に入れた。
逆に言えば、彼らはその分だけ弱体化しているはずだ。
この極寒の雪山で、レベル1になって生き延びられるとは到底思えない。

「ま、自業自得か」

俺は興味を失い、視線を山頂の方へと向けた。
満腹になったし、装備も魔法で生成した『黒竜のコート』に着替えたので寒くもない。
とりあえず下山しようかと思ったが、その前に一つ、気になる気配があった。

先ほどから、微かだが、山脈全体を震わせるような「振動」を感じるのだ。
物理的な揺れではない。
大気中のマナが悲鳴を上げているような、強烈なプレッシャー。
それが、山の裏手にある谷の方角から漂ってきている。

「……行ってみるか」

俺は地面を軽く蹴った。
【飛行】スキルを使うまでもない。
ただの跳躍で、俺の体は砲弾のように空へと舞い上がり、雲を突き抜けた。

   ***

上空からの景色は絶景だった。
白銀の山脈がどこまでも続き、太陽の光を反射して輝いている。
だが、その美しい景色の一部に、どす黒い異物が混じっていた。

山の裏手、断崖絶壁に囲まれた深い谷底。
そこだけ雪が溶け、岩肌が赤熱し、溶岩のようにドロドロに焼け爛れていた。

「なんだ、あれは」

俺は【千里眼】を発動し、谷底をズームアップする。
そこにいたのは、二体の規格外な存在だった。

一体は、全身が燃え盛る炎のような鱗に覆われた、巨大なドラゴン。
体長は100メートルを超えているだろうか。
背中から生えた翼は空を覆い隠し、吐き出す息は周囲の岩を瞬時に溶解させている。

『エンシェント・ヴォルカニック・ドラゴン』。
俺の【神眼】による鑑定結果だ。
ランクはSS。
単独で国家を滅ぼす「天災級」の魔物である。
さっき食ったホワイトウルフ・ロード(Sランク)など、ペットにもならないであろう化け物だ。

そして、そのドラゴンと対峙しているのが、一匹の狼だった。
美しい銀色の毛並みを持つ、気高き狼。
大きさは5メートルほど。
先ほどのホワイトウルフよりも一回り小さいが、その身に纏う魔力の質は段違いに高い。
透き通るような氷の魔力を纏い、必死にドラゴンの猛攻に耐えている。

『フェンリル(幼体)』。
ランクS+。
北の山脈を守護すると言われる伝説の神獣だ。
まだ成獣になりきっていないようだが、それでも神々しいオーラを放っている。

「グルルルゥ……ッ!」

フェンリルは片足を負傷しているようで、血に染まった雪を踏みしめながら、背後の小さな洞窟を守るように立っていた。
あそこには、何か守るべきものがあるのだろうか。

『グオオオオオオオッ!! 諦めろ、北の守護者よ!』

ドラゴンの咆哮が、物理的な衝撃波となって谷を揺らす。
なんと、念話で喋っている。
高位の魔物は知能が高いというが、ここまでとは。

『我はこの地を溶かし、新たなる巣とする。邪魔な氷の魔力を持つ貴様は、ここで燃え尽きる運命なのだ!』

ドラゴンが大きく息を吸い込んだ。
口腔内に、太陽のような超高熱のエネルギーが圧縮されていく。
ブレスだ。
あれを放たれれば、傷ついたフェンリルごと、谷底は消滅するだろう。

以前の俺なら、恐怖で腰を抜かし、一目散に逃げ出していただろう光景だ。
だが、今の俺が感じたのは「恐怖」ではなく、「不快感」だった。

せっかく静かな気分で下山しようとしていたのに。
あんな馬鹿でかいトカゲが暴れ回ったら、雪崩が起きて道が埋まってしまうじゃないか。

「……ちょっと、黙らせるか」

俺は空中で軌道を変え、谷底へと急降下した。

   ***

『消え去れェェッ!! 【極大焦熱ブレス(ヘル・インフェルノ)】!!』

ドラゴンが必殺のブレスを吐き出そうとした、その瞬間。

ドォンッ!!

何かが、ドラゴンとフェンリルの間に着地した。
その衝撃で地面が砕け、舞い上がった土煙がブレスの熱波を一瞬で霧散させた。

『ぬ!?』

ドラゴンが目を剥く。
フェンリルも驚愕に目を見開いている。

土煙が晴れると、そこには一人の人間が立っていた。
黒いコートをなびかせ、ポケットに手を突っ込んだままの、ひ弱そうな人間(俺)が。

「よう。ちょっと騒がしいんだが、もう少し静かにしてくれないか?」

俺はドラゴンを見上げて言った。
近くで見ると、やはりデカい。
ビル30階分くらいの高さがある。
見上げすぎて首が痛くなりそうだ。

『な……人間だと? なぜこのような場所に人間がいる!?』

ドラゴンは混乱しているようだった。
無理もない。
ここは標高4000メートルを超える死の領域。
しかもSSランクのドラゴンが放つ熱波の中で、平然と立っていられる人間など存在しないはずだからだ。

『貴様、何者だ? 我のブレスの余波を受けて、なぜ燃え尽きぬ?』
「ああ、ちょっと熱いなとは思ってるよ。サウナくらいには」

俺はパタパタと手で顔を扇ぐ仕草をした。
実際、【熱変動無効】のスキルのおかげで、マグマの中に飛び込んでも平気な体になっている。

『サ、サウナだと……? 下等生物が、我を愚弄するか!』

ドラゴンのプライドが傷ついたらしい。
全身の鱗が赤熱し、周囲の岩がドロドロに溶け出した。

『良いだろう。虫ケラ一匹増えたところで変わりはない。守護者と共に、塵と化すがいい!』

ドラゴンが前足を振り上げた。
その爪一本一本が、巨大な剣のような鋭さを持っている。
それが音速を超えて振り下ろされた。

「アォォォッ!!」

フェンリルが俺を庇おうとして飛び出そうとする。
優しいやつだ。
だが、その必要はない。

ガィィィィィンッ!!

金属音のような音が谷底に響き渡った。
ドラゴンの爪が、俺の頭上数センチのところで静止している。
俺が人差し指一本で受け止めたからだ。

『な、に……!?』

ドラゴンの動きが止まる。
俺は指先に少し力を込めた。

「重いな。ダイエットした方がいいぞ」

そのまま指を軽く跳ね上げる。
それだけで、ドラゴンの巨大な腕が弾かれ、体勢を崩して後ろによろめいた。

ズシーンッ!

100メートル級の巨体が尻餅をつく。
地響きが起きる。

『バ、バカな……! 我が剛腕を、指一本で……!? 貴様、本当に人間か!?』

「人間だよ。ちょっとレベルが高いだけのな」

俺はフェンリルの方を振り返った。
銀色の狼は、腰を抜かしたようにへたり込み、口をぽかんと開けて(犬が口を開けているように見える)俺を見ている。

「怪我は大丈夫か? ……まあ、死んではなさそうだな」

「クゥ……?」

可愛らしい声を出す。
さて、まずは目の前の邪魔者を片付けるか。

俺は再びドラゴンに向き直った。
ドラゴンは屈辱に顔を歪め、全身から凄まじい魔力を噴出させている。

『許さん……許さんぞ人間ンンンッ!! 我が最強の魔法で、魂ごと消滅させてくれるわ!!』

ドラゴンの口元に、黒い球体が生成される。
闇属性と火属性の複合魔法。
圧縮されたエネルギーの塊は、間違いなくこの山脈ごと地図から消し飛ばす威力を持っていた。

「あー、それ撃たれると眩しいし、うるさいからやめてくれる?」

俺は地面を蹴った。
【縮地】。
空間を削り取るような移動速度で、一瞬にしてドラゴンの鼻先へと移動する。
俺の体は空中に浮遊している。

『なっ、速――』

ドラゴンの目が俺を捉えるより早く、俺は右手を構えた。
拳を握るまでもない。
中指を親指に引っ掛け、バネのように溜めを作る。

そう、デコピンの構えだ。

「おやすみ」

パチンッ。

乾いた音が響いた。
俺の中指が、ドラゴンの硬い鼻先を弾く。

その瞬間。

ドオォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!

物理法則を無視した衝撃波が発生した。
ドラゴンの鼻先から波紋状に空間が歪み、その巨体がくの字に折れ曲がる。

『ガハァッ!?』

悲鳴を上げる暇もなかっただろう。
ドラゴンの巨体は、まるでボールのように水平に吹き飛んだ。
音速を遥かに超える速度で、谷の反対側の岩壁に激突――否、岩壁を貫通し、さらにその向こうの山をも砕き、空の彼方へと星のように消えていった。

ズガガガガガ……!

遅れてやってきた突風が、谷底の熱気を吹き飛ばす。
空いた岩穴から、青い空が見えた。

「……あ」

俺は自分の指を見た。
「手加減」スキルを入れたつもりだったが、それでもSSランクドラゴンを空の彼方まで吹っ飛ばしてしまった。
力加減が難しすぎる。
殺してはいないと思うが(頑丈そうだったし)、まあ、当分は戻ってこられないだろう。

「ふぅ。これで静かになったな」

俺は空中でくるりと回転し、スタッと地面に降り立った。
静寂が戻った谷底には、冷たく澄んだ風が吹き始めた。

俺はフェンリルの方へと歩み寄る。
銀色の狼は、完全に固まっていた。
俺が近づくと、ビクッと体を震わせ、しかし逃げる様子はなく、畏怖と尊敬の入り混じった瞳で俺を見上げてきた。

「怖がらせて悪かったな。俺はアレン。通りすがりの冒険者だ」

俺はしゃがみ込み、フェンリルの鼻先に手を伸ばした。
噛みつかれるかと思ったが、フェンリルはおずおずと鼻を近づけ、俺の手の匂いを嗅ぐと、ペロリと掌を舐めた。

「グルゥ……」

甘えるような声。
どうやら敵意はないらしい。
近くで見ると、その毛並みは宝石のように美しかった。
傷ついているのが痛々しい。

「怪我、痛むか? じっとしてろよ」

俺は【最高位回復魔法(ハイ・ヒール)】を発動させた。
温かな光がフェンリルを包み込む。
ドラゴンに付けられた深い裂傷が、見る見るうちに塞がっていき、削がれた毛並みも元通りに再生した。

「ワフッ!」

フェンリルは嬉しそうに飛び跳ね、俺の周りをぐるぐると走り回った。
犬みたいで可愛いな。

「よかった。元気になったみたいだな」

俺が微笑むと、フェンリルはピタリと足を止め、俺の正面にお座りをした。
そして、その体が淡い光に包まれる。

「ん? なんだ?」

光が収束していく。
狼の巨体が小さくなり、形を変えていく。
四足歩行から二足歩行へ。
獣の毛皮が、白銀の髪へ。

光が弾けたとき、そこに立っていたのは狼ではなかった。
流れるような銀髪に、雪のように白い肌。
神秘的な金色の瞳を持ち、頭にはモフモフの獣耳を生やした、絶世の美少女だった。
年齢は15、6歳くらいだろうか。
薄手の白いドレスのようなものを纏っているが、その肢体は神々しいほどに整っている。

彼女は頬を紅潮させ、潤んだ瞳で俺を見つめると、その場に膝をついて頭を垂れた。

「我が危機を救っていただき、感謝の言葉もございません。強き御方よ」

鈴を転がすような美しい声。
俺は目を丸くした。

「えっ、喋れるの?」

「はい。私はフェンリル族の姫、フェリスと申します。どうか、貴方様のお名前をもう一度教えていただけないでしょうか」

「あ、ああ。アレンだ」

「アレン様……」

フェリスは顔を上げ、熱っぽい視線で俺を見つめた。
その瞳には、単なる感謝以上の、崇拝にも似た感情が宿っていた。

「アレン様。貴方様のその圧倒的なお力……そして、傷ついた私を癒してくださった慈悲深き御心。私は心を奪われました」

「え?」

彼女は立ち上がり、俺の手を取って自身の豊かな胸元に押し当てた。
柔らかい感触と、トクトクと速い鼓動が伝わってくる。

「フェンリル族の掟により、私を屈服させた殿方こそが、私の主人となる資格を持ちます。どうかアレン様、私を貴方様の下僕(しもべ)として、いえ、番(つがい)としてお傍に置いていただけないでしょうか!」

「……はい?」

番って、つまりお嫁さんってこと?
展開が早すぎる。
追放されて数時間でレベルカンストして、ドラゴンをデコピンで倒したら、今度は神獣の美少女に求婚された。
俺の人生、ジェットコースターすぎないか?

しかし、彼女の真っ直ぐな瞳を見ていると、邪険に断ることなどできそうになかった。
それに、一人で生きていくと決めたとはいえ、話し相手がいるのは悪くない。
何より、モフモフの耳がとても触り心地良さそうだ。

「えっと……とりあえず、仲間ってことでどうかな? 番とかは、その、おいおい考えるとして」

俺がそう提案すると、フェリスはパァッと花が咲くような笑顔を見せた。

「はい! 謹んでお受けいたします、我が主(マスター)!」

こうして俺は、最強のステータスだけでなく、最強の(そして最高に可愛い)相棒を手に入れたのだった。
これが、俺のハーレム建国伝説の、記念すべき一人目となる。

一方その頃。
俺にデコピンされたSSランクドラゴンが、遥か彼方の空から、ちょうど下山途中だったカイルたちの頭上に落下しようとしていることなど、俺は知る由もなかった。

(つづく)
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