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第11話 薬草を求めて霧の森へ
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朝から霧が立ち込めていた。
白い靄が村をすっぽり包み込み、遠くの屋根も霞んで見える。
風はない。空気は重く湿っていて、音も匂いも吸い込まれていくようだった。
リオネルは薬草園の畝を見回りながら、霧の中に耳を澄ませていた。
「この霧……自然のものではないな」
霧の中心に、魔力の揺らぎが感じられる。
昨夜から続く冷気――精霊の目覚め以降、土地の魔力が増しているせいか、異常が続くようになっていた。
ルナとピルカが足元で唸った。
彼らも何かを感じ取ったのか、霧の向こうをじっと見据えている。
リオネルは杖を手に取り、そっと額に触れる。
「……森の様子を確かめに行こう」
ガルドとモルドに声をかけようとしたが、今は村の中心で井戸の補強作業中だ。
人を巻き込みたくないリオネルは、一人と二匹で森へ向かった。
霧の森は、以前よりも静かだった。
鳥の声はなく、足元の土もやけに湿って重い。
見慣れた木々が白い靄の中に溶け込み、世界がぼやけていく。
リオネルは慎重に足を進めながら、感覚を研ぎ澄ませていった。
森の奥――水脈が走る方向から、不思議な気配がする。
「……魔力汚染だ。瘴気の残りか?」
土を掬い、指先で擦ると黒ずんだ粉が残った。
「間違いない。瘴気の根がまだ残っている」
彼は持ってきた瓶を取り出し、液体を数滴垂らして土に混ぜる。
わずかに泡立ち、青い煙が上がる。
「反応した……汚染度は中程度。浄化が間に合わなかったか」
ルナが前方で吠えた。
霧の中から、淡く光るものが浮かび上がる。
それは金色の粒子のような光――まるで前回見た精霊の残光に似ている。
「……導かれているのか?」
リオネルは光を追い、さらに奥へ進んだ。
やがて、木々が開け、小さな泉が現れた。
霧の中央、湧き出す水が青白く輝いている。
その周囲には、見たこともない青い葉の植物が群生していた。
葉脈は銀色に光り、触れるとわずかに熱を帯びている。
「これは……《霧露草》? まさか生き残っていたとは」
古の文献でしか知らない薬草だった。
強い霧の中でしか育たず、瘴気を浄化して空気を清める力を持つ。
この土地にはもう絶えたとされていた幻の草だ。
「……自然の浄化装置か。これなら村全体の霧を払えるかもしれない」
リオネルは慎重に根ごと掘り、数株を集めていく。
ルナとピルカが周囲を警戒しながら辺りを見回す。
だがそのとき、森の奥からかすかな呻き声が聞こえた。
「……誰か、いるのか?」
霧をかき分け進むと、倒木の下に人影があった。
擦り切れたマント、破れた荷袋。
成人の男性――行商人だろう。ハーグではない。
「大丈夫ですか!」
リオネルは駆け寄り、彼を抱え起こした。
男は目をうっすらと開き、息を荒げながら呻いた。
「……瘴気……突然、森が……」
その言葉の途中で、咳と共に黒い煙のようなものを吐き出す。
「まずい……体内に瘴気が入り込んでいる」
リオネルは素早く薬袋を開き、瓶を取り出す。
青蘭草と銀葉草を溶かした薬液を布に染み込ませ、男の胸に当てる。
さらに杖で魔力を調整し、彼の呼吸を整える。
「落ち着け。深く息を吸って、ゆっくり吐くんだ」
男の体が震え、やがて黒煙が薄れていく。
脈を確かめると、まだ弱いが生きていた。
「……とにかく村に運ばねば」
リオネルは薬草を包む袋をルナにくわえさせ、男を背負った。
ピルカが先導し、森を戻る。
霧はさらに濃くなっていた。
周囲の木々の影が歪み、何かが這うような音が聞こえる。
リオネルは振り返らなかった。杖の先で青い光を灯し、霧を裂く。
「近づくな……この森は、お前たちの棲み家じゃない」
声に呼応するように、影が一瞬たじろぎ、後退していく。
霧の底で何かがうごめく気配を感じながら、全力で走った。
村の境につく頃、霧はすっと薄れた。
ルナが低く唸るのを合図に、森の闇が静かに消えていく。
リオネルは男を地面に下ろし、その意識を確認した。
「もう大丈夫だ」
「……ありがとう……助かった……」
男の顔色にもわずかに血の気が戻っていた。
リオネルはすかさず薬をもう一度与え、体を布で包む。
「この森には何があった?」
「黒い影が……霧の中から突然……眩しい光が見えたと思ったら……意識が……」
精霊の目覚めと無関係ではない――リオネルはそう感じた。
魔力の流れが再生する過程で、かつて封じられていた何かが溶け出したのかもしれない。
夕方、村の広場では心配したモルドと村人たちが待っていた。
リオネルが男を担いで戻ると、誰もが息を呑んだ。
「森の霧は、精霊の力と残留瘴気の混ざりだ。だが、原因の核心はまだ奥にある」
「奥に?」
「おそらく、古い錬成遺跡――これと同じ紋の石があった」
リオネルは杖の刻印を見せた。
「精霊リステアの加護と同じものが、森の奥に眠っている。
それが今、目を覚まし始めているのかもしれない」
モルドは腕を組み、深く息を吐いた。
「……危険かい?」
「今のところは。だが放置すれば、森全体が再び瘴気に包まれる」
「ならどうするんだ?」とガルドが尋ねる。
リオネルは袋から《霧露草》を取り出した。
銀色の葉が月光のように輝いている。
「明日の朝、これを村の外縁に植えます。霧を浄化し、森との境を作る」
村人たちは頷き、すぐに準備を始めた。
その夜。
リオネルは工房で瓶詰めした薬草を整えながら、机に記録を書きつけていた。
“霧の森調査:瘴気再発の兆候あり。だが浄化植物《霧露草》発見。
光る果実以来、精霊の活動が増加。平衡が崩れ始めている可能性。”
書き終えると、窓の外を見た。
霧はまだ薄く残っているが、村の灯りがぼんやりと映っていた。
その穏やかな光が、まるで守られているかのように揺れている。
「……精霊も、この地を試しているのかもしれんな」
腰を下ろし、目を閉じる。
遠くでルナが低く唸り、ピルカが寝息を立てる。
その安心した音に耳を傾けながら、リオネルは静かに呟いた。
「明日は陽が昇り、霧が晴れる。そのはずだ」
そして再び、静けさが工房を包んだ。
外では夜風が霧を揺らし、どこかで祠の鈴の音が小さく響いていた。
白い靄が村をすっぽり包み込み、遠くの屋根も霞んで見える。
風はない。空気は重く湿っていて、音も匂いも吸い込まれていくようだった。
リオネルは薬草園の畝を見回りながら、霧の中に耳を澄ませていた。
「この霧……自然のものではないな」
霧の中心に、魔力の揺らぎが感じられる。
昨夜から続く冷気――精霊の目覚め以降、土地の魔力が増しているせいか、異常が続くようになっていた。
ルナとピルカが足元で唸った。
彼らも何かを感じ取ったのか、霧の向こうをじっと見据えている。
リオネルは杖を手に取り、そっと額に触れる。
「……森の様子を確かめに行こう」
ガルドとモルドに声をかけようとしたが、今は村の中心で井戸の補強作業中だ。
人を巻き込みたくないリオネルは、一人と二匹で森へ向かった。
霧の森は、以前よりも静かだった。
鳥の声はなく、足元の土もやけに湿って重い。
見慣れた木々が白い靄の中に溶け込み、世界がぼやけていく。
リオネルは慎重に足を進めながら、感覚を研ぎ澄ませていった。
森の奥――水脈が走る方向から、不思議な気配がする。
「……魔力汚染だ。瘴気の残りか?」
土を掬い、指先で擦ると黒ずんだ粉が残った。
「間違いない。瘴気の根がまだ残っている」
彼は持ってきた瓶を取り出し、液体を数滴垂らして土に混ぜる。
わずかに泡立ち、青い煙が上がる。
「反応した……汚染度は中程度。浄化が間に合わなかったか」
ルナが前方で吠えた。
霧の中から、淡く光るものが浮かび上がる。
それは金色の粒子のような光――まるで前回見た精霊の残光に似ている。
「……導かれているのか?」
リオネルは光を追い、さらに奥へ進んだ。
やがて、木々が開け、小さな泉が現れた。
霧の中央、湧き出す水が青白く輝いている。
その周囲には、見たこともない青い葉の植物が群生していた。
葉脈は銀色に光り、触れるとわずかに熱を帯びている。
「これは……《霧露草》? まさか生き残っていたとは」
古の文献でしか知らない薬草だった。
強い霧の中でしか育たず、瘴気を浄化して空気を清める力を持つ。
この土地にはもう絶えたとされていた幻の草だ。
「……自然の浄化装置か。これなら村全体の霧を払えるかもしれない」
リオネルは慎重に根ごと掘り、数株を集めていく。
ルナとピルカが周囲を警戒しながら辺りを見回す。
だがそのとき、森の奥からかすかな呻き声が聞こえた。
「……誰か、いるのか?」
霧をかき分け進むと、倒木の下に人影があった。
擦り切れたマント、破れた荷袋。
成人の男性――行商人だろう。ハーグではない。
「大丈夫ですか!」
リオネルは駆け寄り、彼を抱え起こした。
男は目をうっすらと開き、息を荒げながら呻いた。
「……瘴気……突然、森が……」
その言葉の途中で、咳と共に黒い煙のようなものを吐き出す。
「まずい……体内に瘴気が入り込んでいる」
リオネルは素早く薬袋を開き、瓶を取り出す。
青蘭草と銀葉草を溶かした薬液を布に染み込ませ、男の胸に当てる。
さらに杖で魔力を調整し、彼の呼吸を整える。
「落ち着け。深く息を吸って、ゆっくり吐くんだ」
男の体が震え、やがて黒煙が薄れていく。
脈を確かめると、まだ弱いが生きていた。
「……とにかく村に運ばねば」
リオネルは薬草を包む袋をルナにくわえさせ、男を背負った。
ピルカが先導し、森を戻る。
霧はさらに濃くなっていた。
周囲の木々の影が歪み、何かが這うような音が聞こえる。
リオネルは振り返らなかった。杖の先で青い光を灯し、霧を裂く。
「近づくな……この森は、お前たちの棲み家じゃない」
声に呼応するように、影が一瞬たじろぎ、後退していく。
霧の底で何かがうごめく気配を感じながら、全力で走った。
村の境につく頃、霧はすっと薄れた。
ルナが低く唸るのを合図に、森の闇が静かに消えていく。
リオネルは男を地面に下ろし、その意識を確認した。
「もう大丈夫だ」
「……ありがとう……助かった……」
男の顔色にもわずかに血の気が戻っていた。
リオネルはすかさず薬をもう一度与え、体を布で包む。
「この森には何があった?」
「黒い影が……霧の中から突然……眩しい光が見えたと思ったら……意識が……」
精霊の目覚めと無関係ではない――リオネルはそう感じた。
魔力の流れが再生する過程で、かつて封じられていた何かが溶け出したのかもしれない。
夕方、村の広場では心配したモルドと村人たちが待っていた。
リオネルが男を担いで戻ると、誰もが息を呑んだ。
「森の霧は、精霊の力と残留瘴気の混ざりだ。だが、原因の核心はまだ奥にある」
「奥に?」
「おそらく、古い錬成遺跡――これと同じ紋の石があった」
リオネルは杖の刻印を見せた。
「精霊リステアの加護と同じものが、森の奥に眠っている。
それが今、目を覚まし始めているのかもしれない」
モルドは腕を組み、深く息を吐いた。
「……危険かい?」
「今のところは。だが放置すれば、森全体が再び瘴気に包まれる」
「ならどうするんだ?」とガルドが尋ねる。
リオネルは袋から《霧露草》を取り出した。
銀色の葉が月光のように輝いている。
「明日の朝、これを村の外縁に植えます。霧を浄化し、森との境を作る」
村人たちは頷き、すぐに準備を始めた。
その夜。
リオネルは工房で瓶詰めした薬草を整えながら、机に記録を書きつけていた。
“霧の森調査:瘴気再発の兆候あり。だが浄化植物《霧露草》発見。
光る果実以来、精霊の活動が増加。平衡が崩れ始めている可能性。”
書き終えると、窓の外を見た。
霧はまだ薄く残っているが、村の灯りがぼんやりと映っていた。
その穏やかな光が、まるで守られているかのように揺れている。
「……精霊も、この地を試しているのかもしれんな」
腰を下ろし、目を閉じる。
遠くでルナが低く唸り、ピルカが寝息を立てる。
その安心した音に耳を傾けながら、リオネルは静かに呟いた。
「明日は陽が昇り、霧が晴れる。そのはずだ」
そして再び、静けさが工房を包んだ。
外では夜風が霧を揺らし、どこかで祠の鈴の音が小さく響いていた。
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