7 / 14
7発目
しおりを挟む
○イチカ達の家、ドーラの寝ている部屋
夜遅く、イチカは両親と話した後にドーラのいる部屋に訪れた。ドーラはベットの上で膝を丸めている。部屋は月明かりだけで暗くドーラの表情は読み取れない。
イチカ:「遅くにすまない。少しいいか?」
ドーラは静かに頷く。イチカはベットの近くにイスを動かし腰掛ける。
イチカ:「まず…助けてくれてありがとう。そして、父親のことは残念だ」
明かりに照らされた赤い眼がイチカの方を向く。
ドーラ:「わたし…」
ドーラはその言葉の後を続けられない、どうすれば?何をすれば?これからどこに行けば?様々な疑問と不安が一気に溢れだしそうになる。
イチカ:「色々聞きたいことや不安があると思う。だから、手短にこれだけを聞きたい。」
ドーラ:「……」
赤い眼が静かにイチカを見つめる。
イチカ:「一緒に旅をしないか?」
ドーラ:「えっ…どういう…」
イチカ:「明日、俺はこの家を出る。だから、答えは明日聞くことにする」
ドーラ「…」
イチカの提案にドーラは驚き、何も答えることができない。しかし、その言葉のおかげで止まっていたものが動き出し、力なく開いていた手を動かす。外は満月が輝いていた。
○イチカ達の家、リビング
昨夜の提案から時間が経ち朝になった。ドーラは久しぶりにぐっすりと眠ることができ、ゆっくりと目を覚ました。リビングに行くと助けてくれた女性が食器を片付けている。女性はドーラに気づき優しく微笑んだ。
ティア:「おはよう。体はもう大丈夫?」
ドーラ:「おはようございます。はい、大丈夫です」
ティア:「良かった。朝ごはんは食べれそう? 今準備するから、そこに座って」
普段のドーラなら他人と距離を置き、他人の親切心に答えることできなかった。しかし、今は自分がすんなりと受け入れたことに気づき驚いた。出された朝食はパンとスクランブルエッグ、サラダといたって普通のものだ。だが、ドーラにはそれが特別で優しいもので作られていると感じた。
ティア:「そんなに慌てて食べなくてもいいのよ。ゆっくりよく噛んでね。」
ティアは優しくドーラに話しかける。ドーラはその言葉と仕草に母親がいればこんな感じだったのかなと思う。そう思うと涙が急に溢れてきた。暖かい食事と場所、ドーラが父と一緒に過ごしたかった場所にいる。
ドーラ:「ふ、ふぅぅ…」
涙を必死に拭うドーラをティアは何も言わず、静かに優しく抱きしめる。ドーラはその温もりを感じながら、生きようと決意した。
○イチカの部屋
イチカはいつもより早くに起き、体に異常がないか確認した後に荷物をまとめている。昨夜、ドーラと話したときのことを考える。
イチカ:(俺も前世ではあんな目をしていたんだろうな。眠れただろうか? 昔の俺なら、眠れず朝が怖くて怯えていた。いっそこのままずっと眠ってしまえばと…そう考えると…俺はとても酷なことをしたのかもしれない。)
手が止まり、そんなことを考えていた時にノックをされて振り向いた。ドアが開くとさっきまで考えていた彼女がいた。しかし、昨日の夜に見た彼女とは別人のようにも見えた。赤い髪に赤い眼、眼には強い意思が現れていた。
イチカ:(あぁ杞憂だった。この娘は俺なんかより、ずっと強い。)
ドーラ:「行くわ」
イチカ「えっ?」
ドーラ:「だから。昨日の話、わたしも一緒に行く」
イチカ:「そうか…そうか。じゃ下にいる母さんに言って、服とかを用意してもらってくれ」
ドーラ「分かったわ…」
イチカ:「どうした?」
ドーラ:「ドーラよ。これからよろしく」
イチカ:「あぁ、イチカだ。イチカ・バルクート、よろしく」
二人は互いに名乗り、しかっりと握手をした。
○イチカ達の家の玄関
ドーラがイチカに同行することを伝えた後、二人はそれぞれの荷物をまとめた。出発を前にティアは不安そうにイチカに話しかけている。
ティア:「忘れ物は大丈夫?しっかり野菜を食べるのよ。それと歯磨きを忘れないこと」
ティアの言葉にイチカはふふっと笑う。イチカの様子にティアは不思議そうに聞いた。
ティア:「どうしたの?」
イチカ:「いや…まるで初めてのおつかいみたいだなって」
ティア:「もう!茶化さないの!…本当に体に気をつけてね。いつでも帰ってきていいのよ」
イチカ:「わかった。ありがとう母さん。」
イチカとティアのやり取りを横目に見ながら、ドーラは荷物の最終確認をしている。ティアは確認が終わったドーラにも声を掛けた。ドーラは声を掛けられると思っていなかったのでビクッと驚いた。
ティア:「ドーラちゃん」
ドーラ:「はい?」
ティア:「ドーラちゃんもいつでも戻ってきていいからね。体に気をつけて」
優しく微笑んだティアを見て、ドーラは涙ぐみながら答える。
ドーラ:「はい…あ、ありがとうございます」
涙ぐんでいるドーラをティアは優しく抱きしめた。その横でイチカはゲイルから布にくるまれた物を渡された。
ゲイル:「イチカ、これをもっていけ」
手渡された物の中身を確認すると、そこには黒く鋭い手斧と手紙がある。
イチカ:「これは?」
ゲイル:「この斧は俺が前の戦争の時に友人から貰ったものだ。何度もこの斧に助けられた。それと、この手紙はお前も知っているダンデに会ったら渡してくれ。何か役に立つかもしれん」
イチカ:「親父、ありがとう」
ゲイルとのやり取りの後、アーサーとリーナもイチカに渡すものがあると言った。
アーサー:「兄さん、これコールさんから旅の資金にって」
イチカ:「こんなに…ありがたい」
アーサー:「あと手紙も預かったよ。この手紙を冒険者ギルドで見せればいいって」
イチカ:「この手紙をか… 覚えておこう」
リーナ:「私からは治癒師のおじさんとこの塗り薬を作ったの。これを持っていって」
イチカ:「二人ともありがとう」
それぞれと別れの挨拶を済ませ、イチカはドーラに声を掛けた。二人は振り向かず、真っ直ぐに歩き始める。
二人の後ろ姿を見ながら涙を流すティアをゲイルはそっと抱き寄せる。
ゲイル:「大丈夫だ。俺達の息子だぞ」
ティア:「えぇそうね… そうよね」
夜遅く、イチカは両親と話した後にドーラのいる部屋に訪れた。ドーラはベットの上で膝を丸めている。部屋は月明かりだけで暗くドーラの表情は読み取れない。
イチカ:「遅くにすまない。少しいいか?」
ドーラは静かに頷く。イチカはベットの近くにイスを動かし腰掛ける。
イチカ:「まず…助けてくれてありがとう。そして、父親のことは残念だ」
明かりに照らされた赤い眼がイチカの方を向く。
ドーラ:「わたし…」
ドーラはその言葉の後を続けられない、どうすれば?何をすれば?これからどこに行けば?様々な疑問と不安が一気に溢れだしそうになる。
イチカ:「色々聞きたいことや不安があると思う。だから、手短にこれだけを聞きたい。」
ドーラ:「……」
赤い眼が静かにイチカを見つめる。
イチカ:「一緒に旅をしないか?」
ドーラ:「えっ…どういう…」
イチカ:「明日、俺はこの家を出る。だから、答えは明日聞くことにする」
ドーラ「…」
イチカの提案にドーラは驚き、何も答えることができない。しかし、その言葉のおかげで止まっていたものが動き出し、力なく開いていた手を動かす。外は満月が輝いていた。
○イチカ達の家、リビング
昨夜の提案から時間が経ち朝になった。ドーラは久しぶりにぐっすりと眠ることができ、ゆっくりと目を覚ました。リビングに行くと助けてくれた女性が食器を片付けている。女性はドーラに気づき優しく微笑んだ。
ティア:「おはよう。体はもう大丈夫?」
ドーラ:「おはようございます。はい、大丈夫です」
ティア:「良かった。朝ごはんは食べれそう? 今準備するから、そこに座って」
普段のドーラなら他人と距離を置き、他人の親切心に答えることできなかった。しかし、今は自分がすんなりと受け入れたことに気づき驚いた。出された朝食はパンとスクランブルエッグ、サラダといたって普通のものだ。だが、ドーラにはそれが特別で優しいもので作られていると感じた。
ティア:「そんなに慌てて食べなくてもいいのよ。ゆっくりよく噛んでね。」
ティアは優しくドーラに話しかける。ドーラはその言葉と仕草に母親がいればこんな感じだったのかなと思う。そう思うと涙が急に溢れてきた。暖かい食事と場所、ドーラが父と一緒に過ごしたかった場所にいる。
ドーラ:「ふ、ふぅぅ…」
涙を必死に拭うドーラをティアは何も言わず、静かに優しく抱きしめる。ドーラはその温もりを感じながら、生きようと決意した。
○イチカの部屋
イチカはいつもより早くに起き、体に異常がないか確認した後に荷物をまとめている。昨夜、ドーラと話したときのことを考える。
イチカ:(俺も前世ではあんな目をしていたんだろうな。眠れただろうか? 昔の俺なら、眠れず朝が怖くて怯えていた。いっそこのままずっと眠ってしまえばと…そう考えると…俺はとても酷なことをしたのかもしれない。)
手が止まり、そんなことを考えていた時にノックをされて振り向いた。ドアが開くとさっきまで考えていた彼女がいた。しかし、昨日の夜に見た彼女とは別人のようにも見えた。赤い髪に赤い眼、眼には強い意思が現れていた。
イチカ:(あぁ杞憂だった。この娘は俺なんかより、ずっと強い。)
ドーラ:「行くわ」
イチカ「えっ?」
ドーラ:「だから。昨日の話、わたしも一緒に行く」
イチカ:「そうか…そうか。じゃ下にいる母さんに言って、服とかを用意してもらってくれ」
ドーラ「分かったわ…」
イチカ:「どうした?」
ドーラ:「ドーラよ。これからよろしく」
イチカ:「あぁ、イチカだ。イチカ・バルクート、よろしく」
二人は互いに名乗り、しかっりと握手をした。
○イチカ達の家の玄関
ドーラがイチカに同行することを伝えた後、二人はそれぞれの荷物をまとめた。出発を前にティアは不安そうにイチカに話しかけている。
ティア:「忘れ物は大丈夫?しっかり野菜を食べるのよ。それと歯磨きを忘れないこと」
ティアの言葉にイチカはふふっと笑う。イチカの様子にティアは不思議そうに聞いた。
ティア:「どうしたの?」
イチカ:「いや…まるで初めてのおつかいみたいだなって」
ティア:「もう!茶化さないの!…本当に体に気をつけてね。いつでも帰ってきていいのよ」
イチカ:「わかった。ありがとう母さん。」
イチカとティアのやり取りを横目に見ながら、ドーラは荷物の最終確認をしている。ティアは確認が終わったドーラにも声を掛けた。ドーラは声を掛けられると思っていなかったのでビクッと驚いた。
ティア:「ドーラちゃん」
ドーラ:「はい?」
ティア:「ドーラちゃんもいつでも戻ってきていいからね。体に気をつけて」
優しく微笑んだティアを見て、ドーラは涙ぐみながら答える。
ドーラ:「はい…あ、ありがとうございます」
涙ぐんでいるドーラをティアは優しく抱きしめた。その横でイチカはゲイルから布にくるまれた物を渡された。
ゲイル:「イチカ、これをもっていけ」
手渡された物の中身を確認すると、そこには黒く鋭い手斧と手紙がある。
イチカ:「これは?」
ゲイル:「この斧は俺が前の戦争の時に友人から貰ったものだ。何度もこの斧に助けられた。それと、この手紙はお前も知っているダンデに会ったら渡してくれ。何か役に立つかもしれん」
イチカ:「親父、ありがとう」
ゲイルとのやり取りの後、アーサーとリーナもイチカに渡すものがあると言った。
アーサー:「兄さん、これコールさんから旅の資金にって」
イチカ:「こんなに…ありがたい」
アーサー:「あと手紙も預かったよ。この手紙を冒険者ギルドで見せればいいって」
イチカ:「この手紙をか… 覚えておこう」
リーナ:「私からは治癒師のおじさんとこの塗り薬を作ったの。これを持っていって」
イチカ:「二人ともありがとう」
それぞれと別れの挨拶を済ませ、イチカはドーラに声を掛けた。二人は振り向かず、真っ直ぐに歩き始める。
二人の後ろ姿を見ながら涙を流すティアをゲイルはそっと抱き寄せる。
ゲイル:「大丈夫だ。俺達の息子だぞ」
ティア:「えぇそうね… そうよね」
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる