ドラゴン&リボルバー

井戸カエル

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○薄暗い大きな部屋
 ろうそくの明かりだけが照らす、薄暗い部屋に半円のテーブルがある。テーブルには純白に金色の豪奢な装飾を施した服を着ている老人が三人座っている。三人の座る後ろには金髪で青く冷たい眼差しの女がじっと半円のテーブルに囲まれて、イスに座っている男を見ている。
男の姿は異様の一言で、体を黒い服で覆い、口から上に金色の仮面をつけている。時折見える首や手の皮膚は火傷の痕のように爛れている。また、話すときに見える金色の前歯が不快感を掻きたてた。男から見て右側に座っている老人が口を開く。
右側の老人:「では、こういうことかね。君は対象の博士達と子どもの三人を捕獲しておきながら、逃げられたと。」
黒服の男:「はい、そのとおりでございます。しかし…」
右側の老人:「しかし、あなたはやつらの手によってそのような無様な姿になった。」
黒服の男:「ぐぅ…ぶ、無様だと…」
老人の言葉に黒服の男は握りこぶしを震わせる。その様子を無視しながら、老人は続ける。
右側の老人:「えぇ無様で哀れな姿ではないですか。体の殆どは焼け爛れ、顔は見るもおぞましい。」
老人の発言に男は勢いよく立ち上がり反論する。勢いのあまり、イスが倒れてガタンッと大きな音が響く。
黒服の男:「黙れ!何もせずイスに座るだけの者に何が分かる!それに…成果はある。」
右側の老人:「ほう…成果ですか。」
黒服の男:「そうだ。対象の子どもが〔渡り人〕だと判明したことで、遺跡の研究は正しいと言える。それと、博士の研究は連れていた実験体の存在が正しさの証明になる。これらは大きな成果だ!」
男は自身の成果について両手を広げながら力説するが、対面の老人達は冷たい眼差しを向ける。
右側の老人:「で?その成果に我々はいつお目にかかれるのですか?聞けば作戦が失敗した後は行方知れずじゃないですか。」
その言葉に続いて、左に座っている老人も発言する。
左側の老人:「その通りだ。千載一遇のチャンスに目がくらみ、より大きな目的を成し遂げられないとは。やはりこの地位にあっても不完全な男だ。」
黒服の男:「ぐぐぬぅぅ…」
男は老人の言葉を聞いて、奥歯をギリギリと食いしばる。三人の不毛なやり取りに辟易とした、中央の老人が大声を上げて場を鎮める。
中央の老人:「やめたまえ!ギョギィー・マティスト隊長、貴官には今回の件以外にも私的に資金や技術を使用した疑いもある。次の査問会を行うまでその権限を剥奪する。」
ギョギィー:「くぅぅっ…」
査問会が終わり、老人達と女性は俯いて肩を震わせている男に目もくれず退出していく。ギョギィーと呼ばれた男は部屋に残り、倒れているイスに怒りをぶつける。
ギョギィー:「わ、私が…ふふ不完全だと…無能どもがぁぁ!くそががぁぁ!今に見ていろ。やつらの首をもいでやる。」
バキッとイスの足が折れる音とギョギィーの叫びが虚しく響いた。


○月明かりに照らされている長い廊下
査問会の後、老人達と後ろで見ていた女が部屋を出て廊下に出る。満月が廊下を照らす中、女は老人達に質問した。
冷たい目の女:「よろしかったのですか?あのような無能な男など、邪魔なだけでしょう。」
その質問に先ほどまで左側に座っていた老人が嫌悪感たっぷりに答え、右側に座っていた老人は馬鹿にしたような話し方をする。
左側の老人:「確かにあのような、どこの馬の骨…いや、売女の子など醜く邪魔ですな。」
右側の老人:「ですが、元から穢れきっているものです。我々の勇者計画には汚れもつきもの。その汚れを担ってもらいましょう。汚れには汚れですよ。」
ギョギィーを馬鹿にした言葉に左側にいた老人が笑いながら頷く。
左側の老人:「ハハハッ 確かにあれに打って付けだ。ドゥルハ様、あなたはあのような物に関わってはいけませんぞ。」
ドゥルハ:「関わりませんわ。わたし、汚れが大嫌いですの。」
老人達の会話を聞き、ドゥルハと呼ばれた女は先ほどまでいた部屋を蔑んだ目で見ながら答えた。


○宿屋「七変化」
宿屋に泊まった翌日、イチカとドーラは朝食を食べるために一階の食堂へと行く。食堂ではリオンが朝食の準備をしている。
リオン:「おはよう。よく眠れた?」
ドーラ:「はい、ぐっすり眠れました。」
二人が朝食を食べ終えるとダンデが二人に話しかけた。
ダンデ:「二人はこの後どうする予定なんだい?」
イチカ:「そうですね…これからテオグラードに行って、冒険者になるつもりです。」
ダンデ:「冒険者か…登録は済ませたのかな?」
イチカ:「いえ、テオグラードで登録しようと考えてまして。」
ダンデ:「そうか。登録するなら、この町でした方がいいよ。」
イチカ:「何でですか?」
ダンデの言葉の意味が分からず、イチカはダンデに質問する。その質問にダンデはコーヒーのカップを机において答える。
ダンデ:「大きな町だと冒険者になろうとする人が多くて、手続きに時間が掛かるんだよ。それと、冒険者になるには試験があるのは知ってるかい?」
イチカ:「えぇ、試験があるのは知ってます。」
ダンデ:「大体の試験はギルドからの討伐依頼をこなすことなんだ。この試験が曲者でね。冒険者としての最低限の実力があるか見るわけだから、そんなに難しい依頼じゃない。ただ…」
ダンデの話を聞いてイチカは気づき、パンと両手を叩く。
イチカ:「あっ!? なるほど。人が多ければ、依頼の対象が先に狩られていることもあるのか。」
ドーラはどういうことなのか分からず、首を傾げている。
ドーラ:「どういうこと?グールなんかの化け物は大陸に一杯いるわ。」
ダンデ:「つまりね。冒険者になろうとする人の依頼はほとんど一緒だから、狩る場所も同じになってしまうんだ。それで、人が多い時だと化け物が全然いなくて、わざわざ遠い場所に行かなくちゃいけない、なんてこともあるみたいでね。」
ドーラ:「なるほど。人が多いところだと余計な手間と時間が掛かるわけね。」
ダンデ:「そういうことだね。」
ダンデの説明にドーラは納得したが、イチカは手を顎に当てて考える。
イチカ:「あー、そこまで考えてませんでした。」
(確かに前世の市役所でのやり取りみたいに人が多ければ時間が掛かるもんな。)
ドーラ:「どうする?イチカ。」
イチカ:「そうだな…」
どうするかと思案するイチカにダンデは勢いよく机を叩いて提案をする。
イチカ:「そこでっ!これから、昼食のお弁当をこの町の冒険者ギルドに持っていくんだけど、少し量が多くてね。手伝ってくれたら、知り合いのギルド長に紹介するよ。」
イチカ:「おぉ!いいんですか!?分かりました、手伝います。ドーラ、いいよな?」
ドーラ:「いいわ。そのほうがスムーズに進むかもしれないわね。」
ダンデの提案は二人にとって渡りに船だった。三人はすぐに弁当を持ってギルドハウスに向かった。


○街中のギルドハウス
活気に溢れる町の市場の奥に冒険者ギルドの施設があった。外観は二階建ての酒場に見えるが、入り口の上に吊るしてある看板にギルドハウスと書かれている。ドアを開けて正面に受付のカウンターがあり、左奥には何枚もの紙が張られた大きなボードが置いてある。弁当入った木箱を持ったまま、イチカとドーラはキョロキョロとあたりを見渡している。そんな二人に構わず、ダンデは箱をカウンターの上に置く。カウンターの前に立っていた男はダンデに気づき笑顔で話しかける。
ギルド長:「おう!ダンデ、かみさんが大変なときにすまねな。」
ダンデ:「はい。これはいつものお弁当。でっギルド長、話があるんだけどいいかな。」
ギルド長:「なんだい?」
ギルド長と呼ばれた男は浅黒い肌に幾つもの古傷があり、特にスキンヘッドの頭に残る傷が死線を潜り抜けたことを物語っている。イチカ達はダンデと同じように箱をカウンターに置いた後、ダンデの後ろに立つ。
ダンデ:「知り合いの二人が冒険者の登録をしたくてね。話を聞いてもらえないかい?」
ギルド長:「ほう、登録ね。いつも世話になってるからな。いいぜ。そこの二人か?」
イチカ:「そうです。お願いします。」
ギルド長はダンデの後ろに立っている二人に視線を移す。ダンデはギルド長がイチカ達に視線を向けた後、イチカとドーラの肩を軽く叩いて入り口の方へ歩く。
ダンデ:「じゃ僕は失礼するよ。二人ともがんばってね。」
ダンデは二人に手を振りながら別れを告げ、ギルドハウスを後にした。ダンデが去った後、ギルド長が二人に書類を渡す。
ギルド長:「さて、最初は…この書類に記入して欲しいんだが… きみら、読み書きは出来るか?」
ドーラ:「私は大丈夫。イチカも大丈夫?」
イチカ:「あぁ問題ない。よほど専門的じゃない限りな。」
前世の日本は学校などの教育機関が行き届いているので、読み書きを問題にされることはほとんど無い。しかし、この世界では教育機関がそもそも存在しておらず、読み書きなどは各地域にある教会で教わるか、各家庭で教わるかしかないのである。そのため、地域によっては学習よりも労働を優先するので、この世界の識字率は高くない。一般の農村部では手紙の代筆が仕事として成り立っているほどだ。
二人の回答にギルド長はニヤリと笑って話す。
ギルド長:「そうか、そいつは良かった。いちいち口頭で聞き取るのは面倒でな。じゃこの書類に記入してくれ。」
二人はギルド長から紙を受け取り記入する。記入項目は名前・年齢・登録理由など基本的なものだった。二人は登録理由の欄を記入する際、魔術学院で学ぶための資金作りと書いた。その理由は魔術を普段から扱える者は少なく、魔術を扱えるだけで教会や都市部での仕事がある。そのため、わざわざ危険な冒険者になることに疑問を持たれる可能性があった。
ギルド長:「ほー、魔術学院で学ぶための資金作りね。しかし、こんな危ない橋渡らんでも仕事はあるだろう。」
イチカ:「確かにそうです。でも、都市部での仕事をしたら、なかなか離れることは出来なくなる。それに、技術は実際に使ってこそ価値のあるものです。書類仕事では生かせない。」
ギルド長:「なるほどな。」
イチカ:「あと下心としては、商人と関係を持つことは、役に立つってところですかね。」
ギルド長:「ハハッ 意外としたたかだな。わかった。書類は大丈夫だ。」
ギルド長はイチカの説明に笑って、納得したようだった。ギルド長が納得してくれたことで二人はほっと胸を撫で下ろし、ドーラは小声でイチカに話をする。
ドーラ:「「よくあんなスラスラと嘘が出たわね。」」
イチカ:「「それ褒めてんの?貶してんの? 嘘じゃないさ。前に話したとおり、商人とのパイプは重要だからな。」」
ドーラ:「「まぁそうね。嘘じゃないわ。一応ね。」」
イチカの答えにドーラはいたずらっぽく笑った。二人が話し終えたころでギルド長が奥の部屋から戻ってきて、一枚の紙を見せる。
ギルド長:「さて、いよいよ試験だが。君らにはこの依頼をやってもらいたい。」
二人が見た紙には沼地に現れたグールの討伐とだけ書かれている。
ドーラ:「依頼書ってこれしか書いてないものなの?」
ギルド長:「あぁ違うちがう。今回は依頼書で張り出す前のものを試験にしたんだ。依頼は書いてある通りで、報酬は冒険者の認定書。なにか聞きたいことはあるか?」
イチカ:「そうですね…現れたグールの数と発見者は誰ですか?」
ギルド長:「報告された数は五体ほどで、発見者はその沼地で野営していた盗賊と巡回の衛兵だ。なんでも、この盗賊がテントを張った後に襲われて、他の仲間は散り散りに逃げたらしい。逃げれたのはこいつと別の方に走った四人みたいだ。その四人はこの近くの街道沿いに潜んでるんじゃねーかと思う。で、一人になったそいつが近くにいた衛兵に話したって訳だ。」
イチカ:「なるほど。」
ギルド長の説明で二人は町に来る途中で襲ってきた盗賊を思い出し、小声で確認する。
ドーラ:「「その盗賊って、もしかして。」」
イチカ:「「あぁ多分俺らが倒したやつらだな。数も合ってる。」」
ギルド長は二人の小声を気にせず、後ろのタンスから朱肉を取り出した。
ギルド長:「あぁこれだ。このまま受けるなら、親指で印を押してくれ。」
二人は置かれた朱肉に親指をつけて、先ほどの依頼書に親指を押し付ける。
ギルド長:「よし。これで契約完了だ。それと忘れてた。狩り終えたグールはその証として、耳なんかの体の一部を持ってきてくれ。いいか、そのまま放置するなよ。新人は安心してこれを忘れるんだ。」
イチカ:「わかった。忘れないようにしとくよ。」
二人はギルド長の忠告を聞いた後にギルドハウスを出て、近くの沼地へ向かった。

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