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第4話_2 二人で試してみる※
しおりを挟むまあ、これまでも自分で色々と試してはいたので、やはり死ねないのは分かってはいたのだが――。
やはり、結論としては、腹上死を狙うのが一番良い。
そこで私たちは、毎晩床を共にすることになった。
金髪碧眼のシュタインは、本当に顔だけ見るとイケメンなのだけど、喋るととにかく残念な人物だ。
「え、えっと、この間はなんとか見つけることができたんだけど、どうしても見つからないや」
「本当に残念な男ね、あなた。ここよ――」
私は、下の口が見えるように、それを覆う花弁を拡げて見せた。
「う、うわぁ、君は本当に女性なのか? 恥じらいがないのか!?」
顔を真っ赤にしてシュタインは叫んだ。
「貴方が探せないっていうから、仕方なく広げてるのが分からないの? 空気読めないわね――さっさと挿れなさいよ」
わたしの下半身を見て興奮しているシュタインは、さっそく秘部に局部をあてがおうとしてきた。
だが――。
「うわぁぁっ! 俺ともあろうものが――!」
彼は挿入前に、射精してしまったようで、わたしの下腹部から秘部、それに脚にかけて白くて熱くてどろどろした液体にまみれてしまう。
(ださいわ……)
シュタインはわめいていたが、とりあえず、そのあたりに落ちていた布で、わたしは下半身の汚れを綺麗にぬぐった。
(腹上死にたどりつけないかもしれない……)
若干の不安は残りつつも、わたしとシュタインの性生活は毎日続くことになった。
とはいえ、初心者のシュタインはなかなかわたしに挿入できずに過ごした。
膣内射精できたのは、初めの一度きりだ。
(わたしも処女だったはずなんだけどな……)
そうしてなぜか、シュタインの欲棒を勃たせるために、手で触ったり、口で含んだりと色々していた私の性技がなぜか磨かれる結果になってしまったのだった。
※※※
ある時、年下のくせに生意気な変態シュタインが、わたしに問いかけてきた。
「ヴィオレッタは家事が万能だが、メイドか何かだったのか?」
「まあ、似たようなものね――」
わたしが適当に答えると、彼は納得したようだった。
(姫らしい扱いなんて、さして受けたことないし――)
さして気にも止めず、いつものように、冷たい水に手を突っ込んで、わたしが雑巾を絞っていたら――。
「止めないか! ヴィオレッタ……!」
突然、無駄に顔だけ良いシュタインが、わたしの腕を掴んできた。
「なによ?」
不機嫌に答えると――。
「ヴィオレッタの手が荒れたら、『俺の大切な妻の手』が荒れるだろう! 無理して家事はしなくて良い……」
(これまでの継母からのイジメで、すでに荒れてるんですけど……まあ、無理して家事はしなくて良い……か)
「そうしたいのは山々だけど、城が汚すぎるのよ」
「くっ……! 我が未来の妻の手が……!」
シュタインは眼鏡を中指であげると、ぽつりと呟いた。
「まあ、少しかさついた手で撫でられるのも、わりと悪くはないが……」
「ん? 何か言った?」
「と、とにかく、家事は金でどうにでもしてやらなくもないから! 我が妻を傷付けるような真似だけはやめるんだ、ヴィオレッタ!」
(ふ~~ん……)
『無理するな』『身体を大事にしろ』
そんな奇特なことを言ってくるやつは、わたしの人生の中でシュタインが初めてだった――。
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