【R18】寡黙で不愛想な婚約者の心の声はケダモノ

おうぎまちこ(あきたこまち)

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17※(アルファポリス版)

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 ギアスが滾る熱棒を手に取る。それが子どもの腕ぐらいの大きさだという事実を目の当たりにして動揺が走った。
 だが、女に二言はないのだ。
 ここでスパイの目を欺くために、このまま彼と結ばれなければならない。

(そう自分で決めたことだもの)

 両脚の間で彼の先端がぬるぬると蠢きはじめる。

『正直、触れ合わせているだけで、俺の方が達してしまいそうだ……だが、我慢しろ……我慢するんだ……メイベルを痛がらせないようにしないと……』

 心臓の音がどんどん大きくなっていく。
 私の乳房の上に彼の厚い胸板がゆっくりと覆いかぶさってくる。

(聴こえてきている気がする声が、ギアスの本音だったら嬉しいのに……声が聴こえるなんてありえませんし、私の想像で……ああ、だけど、やっぱりギアスとは両想いで結ばれたかっ……)
 
 すると、みるみる内に涙が溜まってくる。
 何度か唇を吸われた後、ふと私の異変に気付いたギアスの唇から解放された。

「メイベル、泣いて……」

 彼に指摘されると同時に一筋の涙が伝った。

『俺は、なんという取り返しのつかないことを……!! やはりメイベルは無理をして……いいや、それとも、俺が犬ばかりをやりたがったから、機嫌を損ねてしまって……!?』

 ギアスが私の身体から離れたため、ふっと重みがなくなる。

「やはりお前には早かったんだ。俺の判断ミスだ」

 普段は無表情だが今は申し訳なさそうな彼に向かって、私は涙を拭いながら答えた。

「ごめんなさい、泣くつもりはなくって……」

 すると、再びギアスの声が聴こえてくる。

『俺は最低だ……自分自身の欲望を優先したがためにメイベルの気持ちを無視して泣かせてしまった……』

 哀愁漂う声音。
 ギアスの表情を見れば、無表情は無表情だが、どうしていいか分からずに困った顔に見えた。

『婚約だとか、もうどうでも良い……メイベルのことを傷つけるような俺じゃあ、そもそも求婚するような立場じゃなかったんだ……こんなことになるんなら、あの書類……お前のことで色々想像した物語をたくさん書いていたと白状すればよかった……! 俺がちゃんと言えなかったばかりに……俺は……俺は……最低だ……』

 彼の後悔のような声がどんどん聞こえてくる。

(聴こえてきていた声……やっぱり、ギアスの心の声、なのでしょうか?)

 高い魔力の持ち主同士だと魔力の波が干渉し合うことがあるそうなのだが、それなのだろうか?

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