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第4章 兄弟が愛した女性
21-1 脱衣場※
しおりを挟む恭司のマンションに帰宅後。
玄関の扉に到着するなり、恭司と美桜は抱きしめ合うと、口づけを交わしはじめた。
靴とを脱ぎ捨てると、身体を絡ませ合いながら、廊下にもつれこむ。
「……はあ、恭司さん」
「……美桜」
恭司が美桜のコートを肩先から床に落とす。
それに倣って、ミオも恭司のコートを床に落とすと重低音が響いた。
互いの体を撫で擦りながら口づけを交わし合う。
「美桜、ほら、もっと口を開け」
「は……い……ん」
彼の分厚い舌が彼女の小さいな唇にねじ込まれると、口腔内を荒々しく貪られる。
「……美桜」
「恭司さん……あっ……ん」
息継ぎの間に、恭司が美桜の名前を呼んでくるものだから、なんだか恋人にでもなった気分だ。
彼から名前を呼んでもらえるだけで、すっかり夢見心地になった。
美桜のことをペット扱いしてくる恭司だったが、ちゃんと女性として認識してくれているのだと実感できる。
外はすごく寒かったし、室内も暖房が切れているのでヒンヤリしていたけれど、身体を絡ませ合っている内に、どんどん身体が火照っていく。
「だいぶ熱くなってきたな」
「はい……あ……そういえば、お風呂に入っていないから、入ってから続きをしても良いですか? んっ……」
美桜の問いかけに対して、聞いてか聞かずか、恭司が彼女の首筋を吸いながら告げてくる。
「却下だ。ドイツの時も入ってなかっただろう?」
「あれはっ……お酒で酔っぱらっていたからです。お風呂場で寝て死んだら大変じゃないですかっ。それに……酔いが醒めかけた朝方に一緒に、は、入ったはず」
すると。
「風呂に入ったら眠くなるんだよ、俺は。それであんたに逃げられたんだから、やっぱり却下だ」
「先週、一緒に入った時は全然眠くなってなかったじゃないですか……!」
「あの時は気分が高揚してたから覚醒してたんだよ」
「じゃあ、もう入っても入らなくても一緒なら、私は入りたいです」
「どうして? 理由如何では一緒に入ってやる」
有無を言わさぬ言い回しだ。
美桜は頬を赤く染めながら告げた。
緊張しすぎて、瞳が潤んでしまった。
「だって、少しでも綺麗だとか……思われたいじゃないですか……?」
上目遣いで見つめた後、なんだか恥ずかしくなって視線を逸らす。
(今、私、自分から恭司さんのことが好きですって告白したようなものでは……!?)
美桜が赤くなったり青くなったりしている中、恭司が石のように固まってしまっていた。
「恭司さん……?」
「だったら、仕方がないな」
「ひゃっ」
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