【R18】冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい

おうぎまちこ(あきたこまち)

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後日談 クリスマス〜日本とドイツ〜

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 正直に返すと、恭司が首を傾げて少し遠くを見た後に淡々と答えてくれた。

「ああ、そうか。親父の母親が食事の作法については煩かったからな」

「恭司さんのおばあちゃん……?」

「そうだよ。普段はおっとりしたばあさんで、やたらと甘いもので俺をつってこようとしてくるわりには、食事の作法にだけはとにかくうるさかったんだ。俺が小学校に上がる頃には死んじまったがな。こういう場所で飯食べる時は、俺の頭の中のばあさんが説教してくるんだよ」

 ややうんざりした調子で過去を語る恭司のことを見て、美桜はクスリと笑った。

「ふふ、恭司さんのおばあさん、きっと恭司さんのことが大好きだったんでしょうね」

「まあ、血は繋がってたしな。そういやあ、ばあさんが死んでから、一族の奴らの俺への当たりが強くなったんだったか……それまでは俺が色々言われないように盾になっててくれたのかもな」

 恭司が遠い目をしながら外の風景を眺めた。

(恭司さんは、新宮家の一族の中でも愛人の子どもだって風当たりが強い中で生きてきてて……特に義理のお母さんからの当たりが酷くて……)

 一人ですごく強い人に育ったものだなと思っていたけれど……恭司は父や祖母から愛されていた記憶があったからこそ、後々も強く生きてこれたのかもしれない。
 美桜はふわりと微笑んだ。

「子ども時代の恭司さんが……少しの間だけでも、一族の中で全くお一人じゃなかったんだって思ったら、なんだか嬉しくなっちゃいました」

 恭司が不思議そうに首を傾げていた。

「ん? そうか、もう昔の話だっていうのに、あんたはやっぱり変わってるな」

「え? 好きな人の小さい頃のことは想像して心配しちゃいますよ?」

「そんなもんか?」

「そんなものです!」

 恭司が不思議そうにしているなか、美桜が両方の拳を握りしめて力説していた。
 ちょうどその時、ホテルマンがこちらにワインを持ってくる。
 美桜は目を爛々と輝かせてはしゃいだ。

「あ! 可愛い! 赤ワイン! 美味しそう!」

 すると……。

「ああ、今晩は結構だ。妻が身重だからな。また、彼女が出産後にいただきたい。それよりもあれを持ってきてほしい」

 ホテルマンが謝罪してきて立ち去って行った。

(あれってなんだろう?)

 恭司がじっとこちらを見てきている。

「あんたがうっかり飲酒しないように見張っとかないとな」

「私もそこまでうっかりではないですよ……?」

「今さっき、ワイン見てはしゃいでただろう?」

「そ、それは……」

 美桜はたじたじになった。
 恭司が淡々と告げてくる。

「人間だからな、どれだけ気をつけてもやらかす時はやらかすんだよ。体調があんまり良くない時なんかは特に、普段よりも判断力が半分以下になってるぐらいに思ってた方が良い」
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