29 / 71
本編
29※
しおりを挟むギルフォードの建てた新居に帰りついた。
どうやら、私と結婚すること前提で建てていたらしい。
浴室に連れて行かれると、濡れたメイド服を剥ぎ取られた。
湯船まで横抱きにして連れて行かれる。
二人して浸かると、湯面がちゃぷんと揺れた。
裸の彼に抱きかかえられて、心拍数がドキドキと跳ね上がっていく。
「ルイーズ……」
「ギル……」
彼に両の乳房を包み込まれ、背後からゆっくりと揉みしだかれる。
「んっ……んぅっ……あっ……」
浴室に懊悩な声が反響する。
くにくにと実を弄られると、すぐに尖った。
しばらく変形させられている内に、頭の中がチカチカしてくる。
「ああっ……――!」
「胸だけで達くとか、想像以上に感度が良くて開発し甲斐があるな」
「か、開発……!?」
耳元で、彼の熱を孕んだ声が聴こえる。
「ああ、そんなに煽ってくるなよ、ルイーズ」
「煽ってなんか、なくて……ああっ……」
彼の手が、二つの実りから、脚の間に移動してきた。
「湯船の中で分かるぐらい、濡れてるくせに、そんな風に言われても説得力がないな」
彼の長い指が、花弁を割り入り、蜜口の中につぷりと侵入してくる。
中を彼がかきまわしてきた。
「ふあっ、あっ、あっ……あっ……」
「ああ、声が堪らないな……ルイーズ……ほら、もっと声出して良いぞ、誰も聞いていないから……」
湯の中でいじられ続け、またしても達してしまう。
「ああっ……ん……」
火照り切った身体はぐったりしてしまって、風呂の縁にもたれかかった。
背後から、彼が抱きしめて来た。
「ルイーズ……最初みたいに優しくしてやりたいが……出来るかどうか分からない……」
困惑していると、腰に熱い何かが当たった。
(あ……これは……)
彼の雄の象徴だと気づくと、恥ずかしくなってくる。
ぴくんと身体が跳ねた。
双臀の間から熱杭を穿たれる。
ずぶずぶと侵入してきた塊によって、蜜道が押し広げられた。
ぎゅうぎゅうと、淫茎を締め付ける。
「ルイーズ、動くぞ……」
彼が腰を揺らすと、ざぶざぶと湯が音を立てる。
「ふあっ……あっ……あっ…ああっ……」
優しくできるか分からないと言った通りに、ギルフォードの動きは激しかった。
獣の象徴は、蜜池の中を犯して、ずぶずぶと這いずりまわる。
だけど、初めての時とは違う。
彼と想いが通じ合った幸福感で胸がいっぱいで、もっと激しくしてもらっても構わないと、そんなはしたないことを思ってしまった。
浴室の中に、互いの荒い呼吸が木霊する。
「ルイーズ……ああ、締まるな……なあ、お前の中を俺でいっぱいにしても良いか?」
「ああっ、あっ、あっ、ギルっ……んんっ」
よく分からないまま、こくこくと頷く。
彼が動きを増すと、湯がぱしゃぱしゃと激しく波だった。
蜜道を彼の猛りがぎゅうぎゅうに押し広げた。
ぱちゅんと音を立てて、彼の恥骨が私の臀部にぶつかってくる。
彼がぶるりと震えると、一際熱い精を注がれ、全身に快感が駆け抜けていった。
「ああっ……――!」
二人して湯の中で果てる。
揺れ動いていた湯面が鎮まる頃、呼吸を整えた彼が、私の体を抱きしめてくる。
「ルイーズ……本当に、お前は俺のものになったんだな……」
「ギル……」
後ろにいる彼が本当に幸せそうで――。
本当の本当に、彼の婚約者になったのだと実感して、幸せな気持ちになった。
「ああ、もっとお前を愛したいのに、明日から隣国に行かないといけない……」
苦しそうな彼の声が聴こえる。
(ギル……)
しばらく、彼の背に身体を預ける。
しんみりした空気の中、思い切って声をかけた。
「しばらく会えないんでしょう? だったら、もっと続きを……して……」
「良いのか?」
再びこくりと頷く。
「帰ってきてから、堪能しようと思っていたが――可愛いな、ルイーズ」
彼が首筋に顔を埋めてきた。
「んっ……」
ふと、気になることを告げた。
「そういえば、ギル、明日からの海外、いったい今度はいつ帰ってくるの? 数か月? 数年?」
すると、思いがけない返答がある。
「明日から出張には行くつもりだが……三日後には帰ってくるつもりだ」
「三日……!?」
聞き間違えと思ったが――。
「三日間、お前と離れるのは辛いな、ルイーズ」
「だって、オーナーは数年とかなんとか……」
「拠点は自国に移したのは話してなかったか? おばさん――じゃなくて、マダムモリスンが俺たちに気を利かせたんだろうな……」
「そ、そんな……!」
彼が後ろでにやりと笑った。
ぐにゃりと乳房を掴んでくる。
「さて、お前の願い通り、続きをしてやるよ、ルイーズ」
「ええっ……ギルっ……ちょっと、待ってっ……ああっ……」
想いが通じ合った夜、飽きることなく彼は私の体を求めてきたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
女王は若き美貌の夫に離婚を申し出る
小西あまね
恋愛
「喜べ!やっと離婚できそうだぞ!」「……は?」
政略結婚して9年目、32歳の女王陛下は22歳の王配陛下に笑顔で告げた。
9年前の約束を叶えるために……。
豪胆果断だがどこか天然な女王と、彼女を敬愛してやまない美貌の若き王配のすれ違い離婚騒動。
「月と雪と温泉と ~幼馴染みの天然王子と最強魔術師~」の王子の姉の話ですが、独立した話で、作風も違います。
本作は小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる