【R18】犬猿の仲の幼馴染は嘘の婚約者

おうぎまちこ(あきたこまち)

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本編

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 ギルフォードの建てた新居に帰りついた。
 どうやら、私と結婚すること前提で建てていたらしい。

 浴室に連れて行かれると、濡れたメイド服を剥ぎ取られた。
 湯船まで横抱きにして連れて行かれる。
 二人して浸かると、湯面がちゃぷんと揺れた。
 裸の彼に抱きかかえられて、心拍数がドキドキと跳ね上がっていく。
 
「ルイーズ……」

「ギル……」

 彼に両の乳房を包み込まれ、背後からゆっくりと揉みしだかれる。

「んっ……んぅっ……あっ……」

 浴室に懊悩な声が反響する。
 くにくにと実を弄られると、すぐに尖った。
 しばらく変形させられている内に、頭の中がチカチカしてくる。

「ああっ……――!」

「胸だけで達くとか、想像以上に感度が良くて開発し甲斐があるな」

「か、開発……!?」

 耳元で、彼の熱を孕んだ声が聴こえる。

「ああ、そんなに煽ってくるなよ、ルイーズ」

「煽ってなんか、なくて……ああっ……」

 彼の手が、二つの実りから、脚の間に移動してきた。

「湯船の中で分かるぐらい、濡れてるくせに、そんな風に言われても説得力がないな」

 彼の長い指が、花弁を割り入り、蜜口の中につぷりと侵入してくる。
 中を彼がかきまわしてきた。

「ふあっ、あっ、あっ……あっ……」

「ああ、声が堪らないな……ルイーズ……ほら、もっと声出して良いぞ、誰も聞いていないから……」

 湯の中でいじられ続け、またしても達してしまう。

「ああっ……ん……」

 火照り切った身体はぐったりしてしまって、風呂の縁にもたれかかった。
 背後から、彼が抱きしめて来た。


「ルイーズ……最初みたいに優しくしてやりたいが……出来るかどうか分からない……」


 困惑していると、腰に熱い何かが当たった。

(あ……これは……)

 彼の雄の象徴だと気づくと、恥ずかしくなってくる。
 ぴくんと身体が跳ねた。
 双臀の間から熱杭を穿たれる。
 ずぶずぶと侵入してきた塊によって、蜜道が押し広げられた。
 ぎゅうぎゅうと、淫茎を締め付ける。

「ルイーズ、動くぞ……」

 彼が腰を揺らすと、ざぶざぶと湯が音を立てる。

「ふあっ……あっ……あっ…ああっ……」

 優しくできるか分からないと言った通りに、ギルフォードの動きは激しかった。
 獣の象徴は、蜜池の中を犯して、ずぶずぶと這いずりまわる。
 だけど、初めての時とは違う。
 彼と想いが通じ合った幸福感で胸がいっぱいで、もっと激しくしてもらっても構わないと、そんなはしたないことを思ってしまった。
 浴室の中に、互いの荒い呼吸が木霊する。

「ルイーズ……ああ、締まるな……なあ、お前の中を俺でいっぱいにしても良いか?」

「ああっ、あっ、あっ、ギルっ……んんっ」

 よく分からないまま、こくこくと頷く。
 彼が動きを増すと、湯がぱしゃぱしゃと激しく波だった。
 蜜道を彼の猛りがぎゅうぎゅうに押し広げた。
 ぱちゅんと音を立てて、彼の恥骨が私の臀部にぶつかってくる。
 彼がぶるりと震えると、一際熱い精を注がれ、全身に快感が駆け抜けていった。

「ああっ……――!」

 二人して湯の中で果てる。
 揺れ動いていた湯面が鎮まる頃、呼吸を整えた彼が、私の体を抱きしめてくる。

「ルイーズ……本当に、お前は俺のものになったんだな……」

「ギル……」

 後ろにいる彼が本当に幸せそうで――。

 本当の本当に、彼の婚約者になったのだと実感して、幸せな気持ちになった。

「ああ、もっとお前を愛したいのに、明日から隣国に行かないといけない……」

 苦しそうな彼の声が聴こえる。

(ギル……)

 しばらく、彼の背に身体を預ける。
 しんみりした空気の中、思い切って声をかけた。

「しばらく会えないんでしょう? だったら、もっと続きを……して……」

「良いのか?」

 再びこくりと頷く。

「帰ってきてから、堪能しようと思っていたが――可愛いな、ルイーズ」

 彼が首筋に顔を埋めてきた。

「んっ……」

 ふと、気になることを告げた。

「そういえば、ギル、明日からの海外、いったい今度はいつ帰ってくるの? 数か月? 数年?」

 すると、思いがけない返答がある。

「明日から出張には行くつもりだが……三日後には帰ってくるつもりだ」

「三日……!?」

 聞き間違えと思ったが――。

「三日間、お前と離れるのは辛いな、ルイーズ」

「だって、オーナーは数年とかなんとか……」

「拠点は自国に移したのは話してなかったか? おばさん――じゃなくて、マダムモリスンが俺たちに気を利かせたんだろうな……」

「そ、そんな……!」

 彼が後ろでにやりと笑った。
 ぐにゃりと乳房を掴んでくる。

「さて、お前の願い通り、続きをしてやるよ、ルイーズ」

「ええっ……ギルっ……ちょっと、待ってっ……ああっ……」

 想いが通じ合った夜、飽きることなく彼は私の体を求めてきたのだった。



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