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本編
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しおりを挟む「ひゃんっ……もう、ダメです、陛下っ……! 変態すぎますっ……!」
「変な言い方するなよ。ほら、気持ち良いなら我慢するな……」
私の脚の間で、獣よろしくウルフィウス陛下が蠢いていた。
赤く膨らんだ粘膜の奥にひそんだ芽を、彼の地厚い舌が嬲ってくる。
くちゅくちゅ卑猥な水音が立ち込める。
「ふあっ……あンっ……ああっ……!」
狭穴へ抽送運動を繰り返す舌の動きが増すと同時に、目の前がチカチカして、一気に果ててしまった。
身体をビクビクさせていると、愛液を啜り上げる音が室内に響き渡っていて、羞恥を煽られる。
「んんっ……じゅるじゅる吸うのは嫌っ……恥ずかしいっ……」
「もう、何回目? いつまで経っても反応が可愛いから、やりがいがあるなぁ」
ひとしきり吸い終わったら、ウルフ陛下が離れた。
ぐったりしている私に掛け物をした後、陛下はごろりとなる。
毎晩訪れてくる陛下だが、私の身体を弄った後は、横で本を読んで過ごすことが多かった。
最初に彼に言われた通り、ただただ気持ちが良い毎日が続いている。
ランプに照らされたウルフ陛下の横顔がなんだか艶めかしかった。
「あの……」
「どうした?」
「陛下が他の女性達を後宮に入れないのは……後宮で苦しんできた女性たちを見て育ったからですか?」
気になっていたことを問いかけると、驚愕した様子で彼が私を見返してくる。
私の額に彼が大きな手を当てて来た。
「熱はないな。何かおかしなものでも食べたりしてないだろうな?」
「食べてないです!」
「急に小難しいことを言いはじめるから、ちょっと頭がおかしくなったかと焦ったぜ……まあ、元からちょっとお馬鹿さんだからな」
「陛下の中で、私は一体全体どんな存在なんですか! か弱いふりをして陛下の気を引いて寝首をかく作戦なんですから」
「ああ、はいはい」
むきーっとなった。
その時、彼がぽつぽつ語りはじめた。
「実は、マリー嬢を後宮に入れて以来、大臣たちがこぞって自分たちの娘も貰ってくれと言いはじめたんだよ。せめて正妃にジュリーを入れろとこぞってな。まあ、想定の範囲内だがな――」
「え?」
心臓がドキンと跳ねた。
今しがた陛下が外の女性にもおこなうのだと思ったら、なんだかモヤモヤしてしまう。
「ウルフ陛下は……私以外にも、お妃さまを他にも迎え入れるのでしょうか?」
どきどきしながら待つ。
(私は、なんでこんなに気にしているの……仕方がないことなのに……)
でも、なんだか気になってしょうがない。
ウルフ陛下は私を見ながら答えた。
「――どうだろうな?」
胸がざわめきはじめる。
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