【R18】愛するあなたのためならば、悪女にだってなってみせます!

おうぎまちこ(あきたこまち)

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本編

19※

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 王城の外れの離宮に帰り着いた。
 帰るや否や部屋に連れて行かれ、ベッドに横たえられる。
 彼が汗と土にまみれたドレスを、私の肩から滑り落とす。

「ま、待ってください、陛下! お風呂に入ってません! 汗臭いです!」

「別にそんなの俺も一緒だよ。なあ、あの頭のおかしな宰相におかしなことはされなかったかな? 俺の子ウサギちゃんは」

 服を脱ぎ捨てた陛下からは、いつもの爽やかな香りしかしない。
 彼が器用に私の衣服を全てはいだ。

「はい、この通り大丈夫ですから! ちょっと抱きしめられた時は、びっくりしましたけれど」

「抱きしめられたぁ?」

「はい! だけど、すぐに頭突きをして逃げ出しましたから! ――って、きゃあっ……!」

 彼が胸の谷間に顔を埋めてくる。
 すると、ぺろりと肌をなめてきた。

「んんっ……」

「抱きしめられたとか、すごく不快だなぁ……俺が全部上塗りしてやるからさぁ」

 そう言うと、彼は犬というか狼よろしく、私の肌を舐めたり甘噛みしてきたりする。

「ひゃあっ……んっ……んっ……」

 初夜の時のように、丹念に肌の上を彼の唇が移動していった。

「あっ……んっ……んっ……」

 長い長い時間をかけて口づけられた頃には、身体が火照りきっている。
 そうして、彼が私の身体の上を覆った。
 そのまま彼が、ぐちゅぐちゅに濡れてしまった蜜池に指を差しいれる。

「ひゃんっ……!」

「ということで、正妃になったわけだ。これで最後まで心置きなく堪能できる」

「え? ひゃっ、あっ……んっ……そんな、かき回さないでっ……あっ……最後までってどういう意味……ですか? ああっ……毎日やってるので、夜伽はっ……終わりじゃ……ないんですか? んんっ……」

「え? あれで終わりだと思ってたの? まあ、そうかなって思ってたけど――今日が痛いのの本番だよ」

 彼が黒髪をかき上げながら、ため息をついた。
 かと思えば、彼の巨大な熱塊が蜜口の上に乗っかってくる。

(呆れられている……! 確かにずっと痛くなかったけど……!)

「ひゃんっ……! ねえ、待ってください! んっ……」

「どうした?」

 でも聞かずにはいられない。


「陛下は――私のことが好きなんですか?」



「はあ?」

 ますます呆れた様子で彼が続けた。
 少しだけ照れているのが伝わってくる。


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