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後日談3※
しおりを挟む深夜、夫婦で城庭を散歩していたら――マタタビを嗅いで発情してしまった。
(なんてこと……私はネコ耳ネコ尻尾ありの裸だし、ヴァレンス様は黒猫になってしまった……)
とにかく身体は火照るし、呼吸もハアハア促迫してしょうがない。
下肢はジンジンと疼いてしょうがなかった。
(こんなところ、衛兵に見られでもしたら……)
「この国の王妃は化け物だ」とか言われた挙げ句「露出狂の趣味がある」――そんな風に思われたら大変だ。
(ヴァレンス様の迷惑になるかもしれない……お部屋までどうにかして帰らなきゃ……)
暑くて熱くてしょうがない身体を頑張って動かして、黒猫になったヴァレンス様に震える指を伸ばす。紫水晶の瞳をうっとりさせながら、彼がこちらを見てきていたのだけれど――。
「にゃあん……!!」
「きゃっ……」
唐突に胸の谷間に黒猫ヴァレンス様が飛びついてきた。
そうして――肌の上、ふわふわの頭をすりすりと擦りつけてくる。
相手はネコの姿だからと我慢していたのだけれど、鋭敏になった身体は思わず反応してしまう。
両脚の間の蜜はじわじわと溢れてくる一方で、隠したくて両太股にぎゅっと力を入れてなんとかしようとしたが、腰に浮遊感があってモジモジしてしまった。
「んっ……あっ……んっ……」
「にゃあん……」
このままだと猫の頭を擦りつけられただけで果ててしまいそうだというのに、ペロペロと紅い先端を舐め始めるではないか。
「あっ……ああっ……」
(さすがに、ダメ……)
びくびく震える両腕で黒猫を抱きしめて立ち上がろうとする。
だけれど――先ほどヴァレンス様に身体を弄られたことや黒猫のスリスリで、脚がガクガクしてしまって、その場に尻餅をついてしまった。
両腕に力が入らなかったせいで、黒猫が腕から滑り落ちてしまう。
「あ! ヴァレンス様!」
すると――。
「ふぎゃっ……!」
ちょうど弛緩した両脚の間、花弁の辺りにヴァレンス様の頭が来る格好になってしまったのだった。
「ごめんなさい、ヴァレンス様っ……! ひゃあっ……」
黒猫の舌が花弁の間にねじ込んでくる。
「あっ、ダメですっ、ヴァレンス様っ……ひゃあっ……!」
だが、制止は聞かず、ぐいぐい黒猫は頭を突っ込んでくる。
ざらついた舌が敏感になった粘膜を刺激してきて、時折蜜をペロペロじゅるじゅる吸ってくるものだから堪らない。
しかも、ちょうど鼻先のふかふかが芽を擦ってくる格好になって、発情してしまっている私にとっては、どうしようもなく気持ちが良かった。
快感が背筋をさざ波のように何度も駆け上りはじめる。
「ふあっ、ああっ――」
(このままだと黒猫のヴァレンス様にっ……)
「あっ、やあっ、ダメえっ……ああっ……――!」
全身を突き抜けるような快感が走った。
背筋がしなり、足裏がのけぞり指先が天を向く。
ビクビクと全身が小刻みに戦慄き、しばらくして波が引いていくと一気に全身が脱力する。
「ふあっ、あっ……はふ……あ……」
溢れ出した蜜を、黒猫ヴァレンス様がじゅるじゅると吸い上げた。
途中、上目遣いでこちらを見てくるものだから――心臓がバクバクして落ち着かない。
呼吸が落ち着かなくて胸が上下するのに併せて乳房が弾むのに対して、またもやヴァレンス様がとびついてきた。
「ひゃあっ……!」
このままだと同じことの繰り返しになるだろう。
快感を少しでも逃そうと、深呼吸を何度か繰り返してみた。
「今度こそ……えいっ……」
「ふにゃっ……!」
ビクビク敏感な両腕で今度こそ黒猫ヴァレンス様を捕獲することに成功した。
何度も達した身体で正直このまま眠りにつきたいぐらいだが――。
「私が頑張らないと……」
マタタビを嗅いだせいでふわふわする身体をなんとか押して、やたらと胸にスリスリしてくるヴァレンス様と脱げた騎士服を抱っこして、私はその場からよろよろと歩き始めたのだった。
***
(すごく身体が熱い……)
人目を避けながら、城庭の茂みの隙間を縫って歩く。
「あ……」
ふらふらして、近くにあった木の幹にもたれかかる。
火照る身体をどうにかしたくて、フーッと息を吐いた。
途中でヴァレンスが人間に戻らないかと期待したが、そんなことはなかった。
「城の裏扉まで来たけれど……」
――ここから先は見張りも多い。
「裸のままはまずい気がする……あ、そうか……」
――私がヴァレンス様の騎士服を着たら大丈夫――?
せっかくだから、そうしようと思って、夫の騎士服に袖を通そうとしたのだけれど――。
「ふにゃあんっ……!!」
「え?」
なんと、そんな時に限って、彼の身体が発光しはじめた。
そうして――。
「あっ……!」
黒猫から人間の姿に戻ったのだった。
そうして、ヴァレンス様が呼吸を何度か深呼吸を繰り返す。
少しだけドヨンとキノコでも生えてそうな雰囲気を彼は醸している。
「すまなかったユリア……この失態はいつか必ず取り戻す……待っていろ」
そうして、騎士達のところに向かって毅然とした態度で歩んでいった。
一見すると普段の無愛想な雰囲気の彼だったが――。
(まだ呼吸も苦しそうだったし、ヴァレンス様は発情したまま……?)
発情している雰囲気は悟らせないまま、何かを騎士達から受け取った状態で彼がこちらに向かって帰ってくる。
「侍女達が着る服を借りてきた」
そうして――彼が私に渡してきたのは――。
「これは……」
――黒いワンピースに白いフリルのついたエプロンだったのだ。
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