独占欲強めな俺様CEOの子どもを極秘で出産しました

おうぎまちこ(あきたこまち)

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後日談 俺様CEOと社内で××したのは極秘です

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 翌日。
 シンと静まり返った会議室の中、役員たちが揃う前で、総悟が厳かな口調で告げた。

「それでは、以上で頼む。解散だ」

 椅子から立ち上がった総悟の背を追って、桃花はざわつく会議室から廊下へと抜け出す。
 社長がいなくなると、役員たちが一斉にガタガタと座席を立ち上がる音や談笑の声が響き始める。
 総悟は通りすがりの社員と挨拶を交わすと、背後にいる桃花にチラリと視線を向けてきた。

「梅小路、今日の会議の議事録の作成を頼んだ」

「承知しました」

 桃花はもう梅小路姓ではなく二階堂姓になっているのだが、仕事中は公私混同したくないという理由で旧姓のままで過ごしているのだ。
 ついでに言うと、人目がある時の総悟は桃花に対して他の職員と同じように名字呼びで接してくる。

(今日の総悟さん、ものすごく切れ味が鋭かったわね)

 今しがたまで役員会で予算の話し合いが行われていたのだが、会議中の総悟はキリリと凛々しくて、新進気鋭の社長という印象が強くて、とても有能で頼もしく感じた。

(普段の優しい総悟さんも素敵だけど、仕事中の総悟さんはすごくカッコ良いわ)

 桃花の心臓がドキドキと高鳴る。仕事中だというのに思わず総悟に見惚れてしまいそうになる自身を律した。
 ふと、総悟のことで思い出したことがある。
 
(そう言われれば……)

 今朝、子ども園に獅童を送り届けた後、車内で総悟が鼻唄を歌っていたことを思い出した。

『そういえば、車の中もありだね』

 歌っていたかと思いきや、総悟が突然そんなことを言い始めたので、桃花は首を傾げた。

『リモート会議の場所の話でしょうか?』

 すると、彼からは穏やかな口調での返答があった。

『ううん、桃花ちゃんは気にしないで良いよ』

 総悟がやけに爽やかな笑みを浮かべていたのも、桃花の心に残った一因である。

(だけど、『さすがに車中でリモート会議の内容を話すのは良くないかな、悩んじゃうな』って総悟さん自身が言ってた気がするんだけど?)

 理由は判然としないが、今は気にするべきではないだろう。

「さあ行こうか」

「はい」

 桃花は総悟からそっと肩を抱き寄せられた。
 二人してエレベーターに乗り込むと、先ほどまでの厳しい雰囲気はどこへやら、総悟が柔和な笑顔を浮かべた。

「桃花ちゃんがいつも一緒で幸せだな」

 誰もいないと知るや否や、総悟が桃花に向かって甘い言葉を囁き始める。
 彼女は恥ずかしくなって書類をぎゅっと抱きしめながら返した。

「今は仕事中です、そう言った発言はお控えください」

「やっぱり俺の奥さんは堅いな。まあ、そんなところも可愛いんだけど」

 桃花の頬が羞恥で真っ赤に染まっていく。
 さすがに学習してきたので、これ以上何か言い返しても余計に甘い言葉が増えるだけだ。
 何も言わないでいると、社長室のある階へと辿り着いた。

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