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しおりを挟むその瞳は普段の蒼ではなく――今日の月のように真っ赤だ。
「どうなさったのですか? 何か眼の病にでもかかったのですか?」
「いいや、我が妃よ、これは満月だからに過ぎない。今から人を呼ぼう――帰れ」
「待ってください!」
「とにかく早く帰るんだ」
だけど、納得のいかない私は食い下がった。
「その……私がここにいてはいけない理由は――」
「満月だからと言っている」
「――満月だから……本当は結婚を考えていたご令嬢と会う約束をしているのですか?」
すると、陛下が不思議そうにこちらを見ていた。
「俺が、結婚を考えていた……? 一体何の話だ」
「ええっと、その……」
聞き方によってははぐらかされるだろう。
もっと考えておけば良かったと口ごもっていると――。
「我が妃に誤解されたくないから、端的に告げよう」
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