βは蚊帳の外で咽び泣く

深淵歩く猫

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叫ぶ。

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「やだ…っ、グスッ…やだぁ…ッ!」

コンクリートが所々割れ
そこから草が生えている冷たい地面の上に洋一は押し倒され…
更に両手を頭上で狼の仲間に押さえつけられてしまい

洋一はその手を振りほどこうと今すぐにでも暴れたかったが――

ボタンが全て弾けとび、肌蹴たワイシャツから覗く洋一の胸の上を
狼がナイフの先端を軽く押し宛て…肌が切れない程度に力加減しながら
ツゥー…っと滑らせていたために洋一は怖くて動く事すら出来ず…

「う”ぅッ、ぅ…、うぐぅ…、ッ、」

せめてもの抵抗にと、涙を流しながらも歯を食いしばり…
自分の上に跨っている狼から顔を背け
湧き上がる恐怖に身体を小さく震わせながらも必死に耐える…

しかし狼はそんな洋一の姿に卑下た笑みを浮かべ
舌なめずりしながら見つめ――

「…βの割りには――結構ソソる綺麗な体つきをしてるじゃねーか…」

狼のナイフが胸から上へ…なぞる様にして顔を背ける洋一の首筋に達した時
狼が更に笑みを深くしながらある一点を見つめ、そこをナイフではなく
指先で軽く触れる…

「ッ!いっ…ぅ…ッ、」
「…それにしても――お前にマーキングしたヤツは
 相当お前の事を番にしたかったらしいなぁ~…w
 項…可哀相なくらい歯形残したまま赤黒く痣になってるじゃねーか…」
「…ッ、」

狼が目を細めながら洋一の項についた歯形を指の腹で優しく撫でる…

そこは命が自分を番にしたくて何度も噛んだ場所…
Ωだったら番った事を意味する場所であり――
βの自分にとってはその想いに答えられ無い歯がゆさを痛感させられる場所…
それでもそこに残る痣は命が自分を愛してくれた証であり
この痣がある間は自分は命のモノなんだと思わせてくれるそんな場所を――

無遠慮に第三者に触れられるのが堪らなく嫌で
洋一は涙で潤む瞳で必死に狼を睨みつけながら震える声をで言葉を発する

「ッ、そこ…、さわっ、るなッ!うぅッ、、
 お前なんかに…、触ってほしくっ、ない…っ!」
「!コイツ…ッ、狼に向かって触るなとか何様――」

洋一の両手を押えてヤツが、洋一の顔を殴ろうと手を振り上げたが
狼がそれを制す

「まあ待てって…
 可愛いなぁ~…お前…
 愛しのα様に付けられた痣は誰にも触られたくないってか?w
 いいねぇ~…そーいうの…一途って感じがして好きよ?wけど――」
「ッ!?」

狼がニヤケながらカチャカチャと…
洋一のスラックスのベルトと留め具を外し始め

「あ…やだ…嫌だ…ッ、」
「…そんな一途に誰かを想っているお前を――
 俺がこれから犯すのかと思うともう…っ、
 たまんねーなぁ…」

ベルトとスラックスの留め具を外し終え
足をバタつかせ、身を激しく捩って暴れだした洋一を無視して
狼の手が洋一のスラックスを下着ごと一気に下までずり下ろし
洋一の下半身が狼と、周囲の男達の目に晒される…

「あ~あ…完全に縮こまってらw」

怖いか?βくんwと…
狼が顔を逸らす洋一の耳元でそう囁きながら洋一のモノを指で弾くと
周りにいた男達から小さく卑下た笑いが漏れだし
洋一の顔は羞恥で赤く染め上がる…

「ホント…可愛いなぁ~…お前。
 出来れば前戯とか念入りにしてやりたかったが――」

洋一の上に跨っていた狼が
完全にテントを張っているジーパンから赤黒く反り返り、血管の浮き出た凶器を
目の前の洋一に見せつける様に引きずり出す…

「…ッ!?ッ、…ッ、」

それは昨日受け入れた命のよりも大きく…グロテスクで…

声を失い、目を見開いて狼のモノを見ている洋一の反応をどう受け取ったのか…
狼は口角を上げ
抵抗する事を忘れたかのように固まっている洋一の足の間に
一物をおっ勃てたまま移動しながら口を開く

「周りの飢えた男どもがこのショーを楽しみにしているみたいだし…
 そして何より――
 俺がもう我慢できないんで…」

狼が洋一の尻臀(しりたぶ)の肉を割り開きながら腰を持ち上げ
洋一の何も慣らしていない窄まりに亀頭の先端を宛がう…

「あっ…や…だ…、ッ、やだやだやだッ!」

今まで固まっていた洋一が、後孔に宛がわれたモノに恐怖を感じ
形振り構わずに暴れ、叫び出す…

しかし狼はそんな洋一の反応に益々興奮した様子で
喜々として周りに宣言する

「なので――このまま突っ込みたいと思いま~す!w
 なぁ~に、このマーキング臭の濃さからすると
 昨日から今日にかけてヤったばっかなんだろ?w
 なら慣らさなくてもへーきへーきwそれじゃあ早速――」

狼が洋一の腰を抱えながら、グッと自身の腰を進め始め…

「いっただきまぁ~す!w」

メリッ…と――
狼の亀頭の先端が洋一の慣らしていない後孔をこじ開け始める…

「い”っ…たい…ッ、いやだ痛い…っ!
 たすけて…っ、助けてっ、あきらさん…命さん…っ!!」

洋一はポロポロと涙を零しながらここにはいない人の名前を叫び
助けを求める…

「ほぉ…それがお前の想い人の名前か…
 だが残念だったなw助けはこな――」

狼が舌なめずりをしながら更に腰を進めようとしたその時


「洋一っ!!」


狼と、周りに居た男達とは別の第三者の声が倉庫に響き渡った――
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